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「ビーフタンカレー（中辛）」（3,800圓）
「季節の野菜入り」（800圓）。
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「ビーフタンカレー（中辛）」（3,800圓）
「季節の野菜入り」（800圓）。
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「ビーフタンカレー（中辛）」（3,800圓）
「季節の野菜入り」（800圓）。
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「ビーフタンカレー（中辛）」（3,800圓）
「季節の野菜入り」（800圓）のライス。
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「ビーフタンカレー（中辛）」（3,800圓）
「季節の野菜入り」（800圓）。
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二種の藥味。
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シルバーカラトリー。
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玄關。
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メニュー。
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昨日（令和七年六月三十日、月曜日）、東京都杉竝區荻窪にあります「トマト」さんにて、御晝を頂きました。
此方は、日本一のカレーを提供されてゐると評される老舗です。私も、何年もまへから、その存在を知つてゐましたが、竝ぶのが中々に困難と聞いてをり、伺ふ機會を得ず……でした。
が、一度は「トマト」さんに行かない事には、日本國のカレーを語る事は出來ないと思ひ、昨日、初めて同店に伺ひました。
自宅の最寄のバス停から「荻窪驛」行きのバスに乘り、荻窪驛北口に著きます。途中、「四面道」と云ふバス停もあり、早大生だつた一時期、この邊のアパートメントに住んでゐた事を思ひ出します。
荻窪驛の北口周邊も懷かしいです。もう二十五年近くまへ、初めて荻窪のラーメンを食べた事を思ひ出します。「春木屋」さんは、いちわう、殘つてゐるやうですが、私が「たまごそば」を愛好してゐた「丸福」さんは、もうないやうです。
扨、「トマト」さんは北口ではなくて、南口方面なので、驛の地下通路を經て、南口へと移動します。南口には、いはゆる「荻窪丸長」があり、私は何年かまへに「チャーシューワンタンメン」他を頂いてゐますが、殘念乍ら、同店は長年の歴史に幕を閉ぢられました。
「仲通り商店街」を暫く進み、「コープとうきょう」の先を左にはひつてすぐ、と「食べログ」の情報どほりに進むと、ありました、「トマト」さん……。その「食べログ」のレヴューを幾つか讀むと、晝の部に確實に入店したいならば、午前九時臺には御店のまへに竝ぶ必要があるやうで……。
私はどうしても愼重に愼重を期して了ふタイプなので、御店には8時46分に著いて了ひました……。御店の扉には貼紙がしてあり、御店のまへは日差しで大變暑くなる爲、早朝からお待ち頂きませんやうに、との旨が記されてゐます。午前九時近くであれば、早朝ではなからう、と判斷して、その儘、御店のまへで待つ事にしました。
私が一番乘りでした。その後、九時になつて二番目の方がいらつしやり、更にその後には、外國人の方達も……。正直、私の時間帶に竝ぶのは、餘り現實的ではないとの結論に至りました。十時を過ぎた邊から、日差しが結構キツくなり、私以外の方々は男性でも、日傘を持參してゐる方が多いと云ふ印象でした。
御店は11時30分が開店時間ですが、御店のご夫婦のご厚意に據り、11時8分ぐらゐに御店を開けて下さいました。御氣遣ひがとても有難いです。私は「一番奧の席にどうぞ」と云はれたので、そのとほりに……。一番リラックス出來るテーブルに案内して頂けました。
「順番にご註文をお聞きします」との事で、私はいちわうはメニューを一通り確認しましたが、註文するメニューは大分まへから決めてゐます。私の註文は以下のとほりです――。
「ビーフタンカレー（中辛）」（3,800圓）
「季節の野菜入り」（800圓）
――以上です。カレーは辛口以上も可能との事ですが、今囘は「デフォルト」である中辛にしました。上述しましたメニューに就いて、詳しくはアップロードする畫像を御覽下さい。「百聞は一見に如かず」と申しますから。
入店して十分後に、まづは二種の藥味と三種のシルバーカラトリーが配られます。そして、更に三分後、愈々、待望のカレーが屆きます。
本當、私が何時も思ふ事と云へば、美味しいカレーを食べた時に、それを語れるだけのスパイスの知識が自分にはないと云ふ事です。でも、この「トマト」さんのカレーを食べてゐて思つたのは、抑、今、私が食べてゐるカレーとは、本當にカレーなのか、と云ふ疑問と驚きです。
いや、慥かにカレーなのでせう、それも飛切りに美味しいカレーです。でも、之は、いはゆる欧風カレーでもなければ、スパイスカレーでもない、云ふなれば、「トマト」さんが提供されてゐる、頗る旨い料理なのではないでせうか。
「トマト」さんは日によつてはシチューも提供されてゐるとの事ですが（當日の提供はなし）、今囘、頂いた「ビーフタンカレー」も、カレーではあるものゝ、「ビーフタンシチュー」ですよと云はれゝば、必ず信じて了ふ逸品です。
タンはよく煮込まれてゐて、トロけるやうな食感ですし、「季節の野菜」は、ブロッコリー、パプリカ、トマト、オクラ、ヤングコーン、ズッキーニ、馬鈴薯、獅子唐辛子、人參等と多種多樣です。カレーソースは、甘さ一邊倒では決してなく、程良くビターな感じが素晴らしいです。そして、かをりも心地好いです。グレイヴィとタンは一體化してゐますし、そのグレイヴィと季節の野菜も、お互ひの長所を活かし合つてゐるやうに感じられて、兎に角、凄いと云ふ言葉に盡きます。
絶品の御料理とホスピタリティ溢れる接客とを「體驗」する事が出來て、最高の時間を過ごす事が出來ました。然し、この御店の御料理と精神とを繼承する人達は現れるのでせうか。それだけが氣掛かりに感じました。
とまれ、御馳走樣でした。