5回
2024/10 訪問
ここにまた来れたことをただただ悦び感謝したい…秋の鈴江で再びの究極…
いつも素晴らしい鈴江…その時期、最も旬で極上の素材を、大将の確かな技と、気品ありつつも穏やかで温かい心尽くしのおもてなしにより…究極の形でいただけます。秋の鈴江の主役はやはり地元産松茸…期待に心躍りつつ、まずは天然鮎から…綾部産の身の厚い子持ち鮎をほうじ茶煮でいただきます…いやいやなかなかお目にかかれない上品で贅沢ないただき方…鮎の風味を残しつつ、煮崩れずこの姿を保てるのは活だからこそ…初っ端から感動です。次にお刺身…いずれも大きく見事です…特に今朝淡路で上がりたての約1.6キロの鯛は、あっさりながら程よい脂と上質な旨味に溢れています…もちろんマグロも赤貝も素晴らしい!どれも塩で充分…一言、至福です。焼き鯖の碗物は珍しい…きっとこの鯖の旨さ全てを余すことなく堪能するには、これがベストなのでしょう…丁寧な下ごしらえのお陰か意外にもあっさりとした仕上がり…新鮮な鯖からの上質な出汁に旨味が染み渡り、生姜と抜群の相性です…
さていよいよ焼き松茸…まず盛りが美しい!松茸はあの貴重な京北産、見事な大きさ、そして新鮮で芳醇な香りです…皿に一緒に盛られてるのは岩屋産太刀魚…6.8キロ、2mの大物です…大将自ら丁寧に七輪で炭焼きし供してくれます。太刀魚はフワフワ、そして松茸の何と瑞々しいこと…焼くと水分が漲り更に香りが立ち、ずっと眺めていたい気分です!自家製ポン酢を用意してもらいますが、そのままで…秋の主役を存分に味わう最高の贅沢を五感で満喫します。さらに青森産のフカヒレの姿煮も美しく美味な逸品。〆は時鮭の炊き込みご飯に溢れんばかりの筋子が…これまたビジュアルから美しく本当に美味しい…時鮭の旨味に香ばしさと筋子のプチプチ感のバランスが絶妙かつ絶品です!残った分はお土産で…綺麗に包んでいただきました。
デサートは完熟させた代白柿…木箱の中で藁に乗せ、温度管理しながら一カ月かけて丁寧に熟成されたとのこと…自然な甘さに満ち溢れていて…大将の手間隙かけた美味しさが染み渡ります!
まさに究極の美味かつ滋味…シンプルに、しかし旬で最高の食材ならではの至極の旨さを、さりげなく最大限引き出す…まさに匠の技と手間隙にいつも感動を覚えます。今年も大将の見事なパフォーマンスとホスピタリティにより、秋を極める美食の数々を心から満喫させていただきました♪ご馳走様…
2024/11/03 更新
2024/02 訪問
究極のその先へ…ありえない進化形
早春の鈴江…久々に訪れました。しとしと降る雨の夜でしたが、お店に一歩入れば直ぐに温もりと安らぐ香り、周囲から隔絶された特別な空間により五感が和らぎ心癒されます。この時期は季節と共に食材の変わり目で、去り行く冬と春の訪れを同時に味わえる一年でも最も贅沢な頃でしょう…
まさにスタートから津居山産のズワイ…そして河豚へ…なんとたっぷりで厚切りの身や皮を軽く大根おろしなどで味付けたものに…白子がかけられていて…未体験の外観や極上の美味さに驚きと感動が絶えません。椀ものは徳島産の見事に大きな蛤、さらに春を感じさせる筍は、山城産…何と伊勢海老とそのミソ出汁とでいただくという斬新な組み合わせ…見た目も美しくその発想を産み出す店主の感性にまさに脱帽です…メインは焼きフグ…天然物6キロの河豚の身はありえない大きさで、これを店主が丁寧に焼いてくださり、いただく身の新鮮さや弾力、ぷりぷり感にまた驚き、淡白ながら上質な旨さに唸るばかりです!ラストは大間のマグロに淡路産の貴重な赤ウニや赤貝の握り…言葉では言い尽くせない贅沢な〆となります…
いつも究極と感じてきた鈴江さん…今回はまたその先へ…さらなる進化がまざまざと感じられ、まさに芸術的域に達した美食体験という、ありえない程素晴らしい晩餐でした…
2024/03/03 更新
2023/10 訪問
究極ではないか…
鈴江さんには四季の折々、時々うかがいます。平安神宮近くの閑静な住宅地の中にあり五感が程よく刺激され癒される上質な和空間です。とにかく最初から最後まで究極の逸品が美術品のような器で供されます。視覚的インパクトが半端なく、大将の解説で、それがいかに今最も究極の妥協のない最高級の食材か、またそれに相応しい器かに唸り、味わいにさらに心ときめきます…例えば、乾山の皿に苺大福のミスマッチに驚きと感銘受けます。なかなか敷居は高いお店でしょうが、究極の食と文化を堪能しに、一度は是非来訪する価値はあると思います。
なお写真はいくつかの季節のものを合わせています。
2023/10/16 更新
いつも素晴らしい鈴江…仁王門通りすぐ…桜のころ特に美しい白川沿いに静かに佇んでいます。店内は明るく上品で…優しさ漂う中に凛とした端正な和空間…その空気感と大将の笑顔で癒され心和むようです。
さて桜も咲きだした春のこの時期、今日の先付けは…おお!なんと春らしく見た目が優しく美しい!山城産の若竹と淡路産の車海老そしてタイラギ貝の貝柱を何とオリーブオイルで和え、サヤエンドウとこごみが添えられています…まさに春を感じる逸品…若竹はエグ味なく何とも甘く上品…またオリーブオイルは小豆島でも貴重な一番絞りでいただくという贅沢さです。向付けは桜鯛に赤貝…いずれも淡路は福良産…とにかく桜鯛が立派…1.3キロ級とか…身の厚さに締まり、脂ののり、弾力全てが素晴らしい…赤貝も新鮮で味、歯応えとも極上…貝自体を見せてもらいましたが、大きさも本当に立派です。続いては何とフグ…身と遠江(とおとうみ(フグの身と皮の間のゼラチン質))の煮物です…フグは淡路産5キロ級の天然もので、利尻産の昆布だけですが、フグのいい出汁がたまらなく上質で旨味溢れています。白子も美しく立派…とてもプリプリし濃厚…新鮮な天然ものだけに箸を入れても崩れません!そして鈴江のスペシャリティ…大将自らによる焼物です♪今日はマルアナゴにとりがい…淡路島は尾崎漁港で上がったもの…レモンと山葵で仕上げてもらいますが、焼くと甘さと旨味が凄い!これを塩あるいは自家製ポン酢でいただきます。塩もいいがポン酢が抜群…極上のお味です!
そしてアイナメと若竹の揚げダシ…これがまた絶品!アイナメの頭と利尻昆布、そして鰹で取った出汁が素晴らしい!アイナメは淡白ながら上品で旨味をしっかり感じます…好物の筍も出汁との絶妙な相性がお見事です♪〆は桜鯛の頭で出汁を取った若竹ご飯!筍の味わいがしっかり味わえ、鯛の身とのハーモニーが見事です…お供の花山葵の醤油漬け、そして利尻昆布の佃煮も本当に良く合い美味しいです。
デザートは大粒の徳島産苺の大福餅…これはいつもながらホッとする美味しさ…ただ角皿は美術館級の乾山作!…この組み合わせがいつもながら驚きであり見事です!
今日の鈴江も本当に素晴らしかった!この感覚は表現するのも難しいものですが、一品一品を構成する素材、手間、技、さらに感性は本当にとてつもない領域にあるように思えます…また(今回の筍のように)好みに合わせてくれる心配りも嬉しい限り…それを素敵な笑顔でさりげなくされる大将の佇まいや所作は本当にお見事だと思います!まさに究極的であり、お料理の中に十分に季節のうつろい、春の訪れを感じ満喫出来ました…ご馳走様!