この口コミは、関戸太郎庵さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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昼の点数:4.2
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¥2,000~¥2,999 / 1人
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料理・味 -
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都内でこれ以上の天丼にはお目にかかれないかも知れない
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2025/06/23 更新
平日の13時頃来店、昼の営業は14時まで。
待ち客数は5名、回転は悪くなく10分ほどで入店。
店の前にメニューが置いてあるので、あらかじめ決めておくとスムーズだ。
この店は天丼好きな姪が一押し!にしている店。
近くまで来たので足を運んでみた。
注文したのは江戸前穴子入天丼の上 2700円(税込)
本格江戸前天丼は穴子が丸ごと一本入る。穴子好きにはたまらない一品である。
メニューを見ると穴子小さめのハーフ穴子天丼もあった。こういうメニューを出すあたり、客の気持ちを察する店なのかも知れない。
さて、店内に入店。高級店の作りではないが、整理整頓が整っていて小ぎれいである。
カウンターには水とお茶のポットがセットされている。お好きな方をどうぞ、という気さくな、しかし、手抜きのない迎え方だ。天ぷらに必要なスパイスや調味料も一角に揃えてある。おしぼりを開けると2枚入っていた。料亭などで後半おしぼりを取り変えてくれるが、細かくサービスを出来ない代わりに、あらかじめ2枚入りのおしぼりを出しているのだろう。
天丼が登場した。天ぷらは薄衣で甘辛いタレがたっぷりかけられている。
丼に乗った天ダネは次の通り。
大エビ1エビ2 穴子1 鶏 海苔 トマト ピーマン ナス 玉子 たいていの天丼は具材を同じ揚げ具合でご飯の上に乗せるが、こちらの天丼は一つ一つの具材の火の通し方が異なる。例えば、トマトはとろける寸前、実に甘い。ピーマンは噛むとジューシーな果汁が口中に溢れ、歯ごたえがシャキシャキしている。こんなうま
いピーマンの天ぷらは初めてかも知れない。
主役のエビは衣薄目でサクッとしながら、しっとり感も残している、エビの歯ごたえと甘みを追求した揚げ方なのだろう。素晴らしい!
最も楽しみにしていた穴子は、かなり肉厚で旨みと脂ののったものだった。フワフワで極上の穴子天である。
写真では見えないが、海苔、鶏天、ナス、玉子天ぷらなどが隠れている。いやはやすごい。
この玉子天だけでご飯一杯平らげられるほどの旨さである。天ぷらの量に対して、普通盛りだと男性はご飯が早めに無くなるかも知れない。
注文時に普通か大盛か尋ねられるので、やや大盛りと伝えるとちょうどよいのではないか。
全体には素晴らしい天ダネの数々、素晴らしい技術と手抜きなしの材料、この2つが揃ってこれほど美味しい天丼になるのだろう。エビは生きたまま仕入れて、厨房でご主人自ら捌く。
穴子は対馬産の朝〆を使用、天ぷらの相棒であるコメはコシヒカリとひとめぼれを独自にブレンドしているそうだ。油は菜種油と生絞りゴマ油を配合したもので、天丼を揚げる時はゴマ油の比率を上げているとのこと。また、タネに応じて温度の違う2つの鍋を使い分けるという気の使いよう。ピーマンの揚げ具合があれほど美味しいのも納得。
この店は客への気づかいも素晴らしい。私が訪れた日は30度超えの暑い日であったが、並ぶ人のためにウォーターサーバーとコップが設置されていた。店内カウンターでは、お茶と冷水、それぞれのボトル、2枚おしぼりの提供、スパイスや調味料も完ぺきに揃っていた。油の匂いが漂うこともなく、気持ち良く食事が出来た。色々な意味で、都内で1,2を争うほどの見事な天丼であった。ご馳走さまでした。