まさるセグラさんが投稿した湯主一條(宮城/蔵王町その他)の口コミ詳細

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うまい とは何なのか

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湯主一條蔵王町その他/料理旅館、日本料理

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  • 夜の点数:4.1

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 4.1
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 3.0
      • |酒・ドリンク 3.5
2回目

2025/02 訪問

  • 夜の点数:4.1

    • [ 料理・味4.1
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP3.0
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

やはり頭抜けている

3年前に一度お邪魔したことのあるお宿です。
東北で随一といわれる料理の数々がすばらしく、まさに和風オーベルジュという趣のこちら。こちらの料理のクオリティにある程度慣れた段階で、改めてお邪魔してみたいと感じていました。

2月中旬の訪問です。休日と平日をまたいでの宿泊でしたが、インバウンドも含め部屋はほぼ満室のようですね。人気の高さが伺える。
ざぶっと湯に浸かって、お楽しみの宴は8時から開始。古い日本家屋の廊下を歩き、個室の座敷にピットイン。まずは食前酒に前菜の数々が並びます。どれも見た目も含め見事な誂えで、これだけで酒が進んでしまうと思わせるクオリティ。特に印象に残ったのは、生麩のオランダ煮と河豚煮凍り。煮凍りは絶妙な食感ですね。単なるゼラチンで固めたゼリーとは一線を画す、なまめかしさすら感じる。ふわっとした柔らかさにぷるんとした感触のあとに、河豚の旨味がなだれ込んでくる。決してポーションが大きいわけではないのに、旨味も十分。上品ながら物足りなさを感じないのは技ありですね。グラスで頼んだビールでは料理のうまさを引き出せないと判断。早々に日本酒に切り替えます。

お造りはどれも抜群の素材を使っているのは間違いないが、最も印象に残ったのは鯛。肉感的な歯ごたえのあと、芯の辺りは弾けんばかりの歯ごたえ。かみしめると口の中に広がる華やかで上品な旨み。残念ながら酒は冷やでしたが、これはぬる燗なんかで味わえば最高の相性でしょうね。
蓋物の南禅寺蒸しはだしの柔らかな旨味が、酒の味と相まって大変結構なお味。ここいらでキャラクターが穏やかなひと品を出してくる辺りが心憎い。

焼き物で少しリズムが転調します。寒鰤も仙台黒毛和牛も、焼き方がすばらしく、これは3皿はいける。和牛は脂がとにかく上品。肉の香りに味を堪能しつつも、脂の旨味も余すことなく楽しめる逸品。素材がいいのはもちろんですが、性格の強い食材をこれだけのクオリティで仕上げられるのは驚きです。和牛に劣らず寒鰤も美味で、酒との相性はやはりこちらの方がいいかもしれません。刺身や煮付けでは味わえない、魚の奥底に眠る旨味が焼くことで活性化されて、やはり魚料理の最高峰は焼き魚なのかな、と改めて独りごちた次第です。

鍋物は和牛か三陸産真鱈で選べたのですが、和牛をチョイス。ただ、これは季節のまだらを選ぶべきだったと後に後悔。和牛も文句なく美味なのですが、通年で楽しめ、季節ごとの変動の少ない食材よりも、ここは1年で最もうまい素材を味わうべきでしたね。安直に肉を選んでしまった自らの至らなさを省みて、〆になだれこみます。

〆は白飯にご当地グルメのうーめん。うーめんのだしがひたすら旨い。うーめんは単なる添え物で、おつゆの味こそ味わうべき1杯。ひとめぼれはコシヒカリに比べて粒は大きいものの、もっちりとゴージャスで甘みが強い。うーめんのおつゆとの相性は文句なしのお味です。
最後は水菓子で〆。

朝食もヴォリュームたっぷりで味もよく、やはりこちらの御食事は同じ水準の価格帯のお宿と比べても頭抜けていると思います。初見の時の感動はないものの、器から料理の質、素材の選定、季節もの、地物を積極的に取り入れた王道の和食の数々は、定期的に味わいたいと思わせる力がある。次は暑い季節か、晩秋にでも訪れてみたいですね。ごちそうさまでした。


(参考)※メニュー原文ママ

森の晩餐 如月

一、食前酒   自家製レモン酒

一、前 菜   チーズ豆腐 花弁百合根
        北寄貝ぬた和え
        胡麻豆腐 クコの実
        筍木の芽味噌焼き
        海老・鮑串刺し
        梅蕪いくら
        スモークサーモン手鞠寿司
        河豚煮凍り
        牛南蛮焼
        生麩オランダ煮

一、お造り   鯛松皮造り 帆立 そで烏賊 妻物
               人参ドレッシング

一、蓋 物   南禅寺蒸し 百合根 木耳 菜の花
        蟹餡掛け 柚子

一、焼 物   寒鰤筍挟み焼 添え物
           又は
        仙台黒毛和牛焼 添え野菜
         +3,300で黒毛和牛フィレステーキに
         変更することができます

一、鍋 物   黒毛和牛の鍋 野菜
           又は
        三陸産真鱈の鍋 野菜
        チゲスープ 又は 醤油スープ

一、お食事   浅利ご飯
        又は 宮城産ひとめぼれ

一、留め椀   白石うーめん 木ノ子色々
        小葱 刻み柚子

一、香の物   手作りお新香

一、水菓子   苺のムース


        時音の宿 湯主 一條


(朝食)

季節のサラダ(朝取り無農薬野菜使用) 生ハム ポテトサラダ
たらこ しらす卸し 梅干し 木耳山葵漬(宮城県産 お土産ございます)
笹かまぼこ 玉子焼 ほうれん草浸し 焼トマト 焼魚(塩鮭焼き・赤魚西京焼き)
ほうれん草浸し 小鉢煮 しそ巻 季節の煮物
宮城県産ひとめぼれ 味噌汁 香の物
湯豆腐(国産大豆100%を使用)
季節のフルーツ 自家製ヨーグルト
丸森のはちみつ(養蜂家が育て直接詰めました お土産用ございます)

~お飲み物は以下からお選び頂けます~
・コーヒー ・日本茶 ・牛乳 ・紅茶(イギリスのロイヤルアッサム)

2025/03/02 更新

1回目

2022/05 訪問

  • 夜の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP3.0
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

東北随一の宿でいただく上質な懐石料理

3年ぶりの大型連休らしい連休となったことし。
温泉で思いっきり贅沢がしたい、しかもぜひメシのうまい宿でということで、妻のご両親とともにこちらに。さすがに1人1泊2食付きで4万近い価格だけあって、お部屋も含めとても贅沢。ひとっ風呂浴びて17時半から夕食。料理長が東北でも随一の腕らしく、期待が高まります。

食事は廊下と障子で仕切られた専用の個室で食べるスタイル。書院造りで純和風の中でいただく懐石料理のコース。非日常感がいい。テーブルにはすでに食前酒と前菜がセットされている。まずは生ビールを頼んで、楽しみな夕餉が始まる。
生はエビス。泡も繊細でなめらかでうまい。前菜はたっぷりと小さな料理がお盆にのせられ、見てるだけで酒が飲みたくなる。豆腐かと見まごうアスパラ寄せ、浅蜊と海老卯の花よごしなど、ひとつひとつが凝っている。味も上品ながら、素材の味をスポイルすることなく上手に仕立ててあって、格の高さを感じます。
お椀の蟹真丈。これはうまい。蟹のわかりやすい旨味に加えて、きちんと昆布と鰹でだしが取られている。あっという間に平らげてしまう。ここらで生から日本酒へ。最近はやりの幻の酒米、亀の尾を使った阿部勘の純米吟醸。ふわりと米の旨味を感じ、後味スッキリの辛口で食事に合わせやすい。
お造りは鯛、北寄貝、鮪、雲丹の4点。どれもうまいですが、特筆すべきは雲丹ですね。三陸から直送された生雲丹だそう。濃厚だが口当たりは決してくどくなりすぎず、爽やかな潮の香りが鼻腔に満ちる。これは酒ですね。もう間違いない。さらに蟹の簔揚げ、黒毛和牛のヒレステーキ、フランス鴨の鍋と続きます。蟹の簔揚げはふんわりとした蟹の風味が上品、黒毛和牛はヒレだけあってくどくなく、上質な肉の風味だけを堪能できる。優しい牛の風味が意外にも酒の旨味とよく合う。鴨鍋は牛の後だとやや印象が薄くなりましたが、楽しめました。
〆のご飯はササニシキ。粒がやや大きく、コシヒカリに比べ少しぼんやりとした印象がありますが、これは粒立ちがよく、甘味旨味がしっかりあって美味。新玉葱の澄まし汁も、玉葱の甘さが純粋に楽しめていいですね。
デザートは季節のフルーツと抹茶ムース。しっかり食べたのにちゃんと入ってしまうのが不思議。抹茶ムースはなめらかでコクがありながらもしつこ過ぎない好みのタイプでした。抹茶の香りが濃厚なのもいい。

朝食も充実していますし、ご飯をおひつでたくさん持ってきてくれるのも良心的。塩鮭と味噌汁のうまさに唸りました。特産の温麺もあっさりしていて、朝からご飯3膳食べてしまう。コーヒーも、飲み進めていくと四つ葉のクローバーからハートになっていくおしゃれさ。
接客も丁寧でフレンドリーですし、器やはしなどカトラリーのひとつひとつも凝っている。お茶とコーヒーはふつうでしたが、それ以外は標準以上。とてもよい時間を過ごすことができました。値段相応の価値はあると思います。機会があれば、またよろしくお願いします。

※参考 メニュー表※

【森の晩餐 皐月】

一、食前酒 自家製マンゴー酒

一、前菜  アスパラ寄せ
      銀鮭マリネ
      根三つ葉胡麻掛け
      蓬葛寄せ(ちまき)
      しどけ浸し
      浅蜊・海老卯の花よごし
      紅茶鴨桑煮 芥子
      ひらめ寿し
      鱚風干し
      豆腐木の芽味噌焼

一、お椀  蟹真丈 細根大根 湯葉

一、お造り ガゼ雲丹 本鮪 槍烏賊
      北寄貝 鯛花造り 妻物
      紫蘇ドレッシング

一、蓋物  蟹の簔揚げ 小茄子 南瓜
      オクラ 旨出し餡

一、焼物  仙台黒毛和牛ヒレステーキ
      又は
      石巻の鱸塩焼き 添え野菜

一、鍋物  蔵王「フランス鴨」の鍋 添え野菜
      又は
      松島産 焼穴子鍋 牛蒡・添え野菜
      醤油スープ

一、お食事 筍ご飯
      又は 白石産ササニシキ

一、留め椀 新玉葱澄まし汁 めかぶ 貝割菜

一、香物  季節の物(春キャベツ・らっきょ)

一、水菓子 抹茶ムース フルーツ

【朝食】

小鉢
梅干し(昔懐かし地元のおばあちゃんの手作り)

厚焼玉子(竹炭を食べさせ育てた地元、白市の〈竹鶏ファーム〉の玉子を使用)

出来立て豆腐 薬味 割り醤油
(北海道産大豆100%、料理長の手作り)

お豆腐かまぼこ(宮城県名産)

銀鱈幽庵焼 塩鮭

焼き海苔(塩釜産)

無農薬野菜サラダ
(近所の佐々木さんが育てた野菜を使用)

手延べ温麺(お土産用ございます)
(江戸時代に製法を会得した地元、白石の名産)

白石産ササニシキ
味噌汁(老舗ヤマカノ味噌使用)
おしんこ

フルーツ

自家製ヨーグルト
丸森のはちみつ(お土産用ございます)
(丸森町の養蜂家が育て直接詰めた人気のはちみつ)

お飲み物を以下からお選び頂けます
・コーヒー
・紅茶(イギリスのロイヤルアッサム)
 (元宝ジェンヌみずき愛の手がけたローズティ&シュガーアートセットのお土産用ございます)
・日本茶

2022/05/16 更新

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