まさるセグラさんが投稿した山形屋(福島/喜多方市その他)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

うまい とは何なのか

メッセージを送る

この口コミは、まさるセグラさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

山形屋喜多方市その他/ホテル

1

  • 夜の点数:4.0

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 3.5
      • |雰囲気 3.3
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク 3.2
1回目

2024/05 訪問

  • 夜の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.3
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク3.2
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

“一流の田舎”

喜多方のふるさと納税返礼品としてこちらを利用しました。現在、宿泊券を利用して泊まることができるのはここだけのようですね。昔は何軒か宿もあったという熱塩温泉ですが、現状営業しているのもここだけのようです。日頃の疲れを癒やしに、湯治もかねて利用してみました。

泊まったお部屋は、小上がりの座敷とベッドがある贅沢なツイン。利用日2日前の直前の予約でしたが、日曜日なのも功を奏したようです。温泉は熱め。塩分をたっぷり含んだ温泉なので、上がったあとも体が冷えない。冬にはいい湯でしょうね。

待ちに待った夕餉は午後6時から。混雑時はふつうのテーブル席や宴会場のような場所で提供されることもあるようですが、利用客が少ないので、幸いにも個室での提供でした。全11品という構成です。やや品が足りないかな…という気がしないでもない。まずは生でのどの渇きを潤します。アサヒなのがうれしい。焼きアスパラに帆立緑酢、蕨のお浸しの3品。どれもお味はいいですね。蕨のお浸しが素晴らしい。出汁の感じに醤油のエッジのある味が蕨の苦みとよく合っている。なんてことはないひと品ですが、こういうふつうの小鉢がうまいのは信頼できます。帆立の緑酢も酒を呼ぶ味。焼きアスパラは、アスパラの甘みがグリルされることでより引き立っている。
早々にお酒に切り替える。だいぶ飲んで酔っ払ってしまったのですが、弥右衛門のリンゴ酸酵母仕込など4、5種類をいただいた記憶があります。続いてはお造りですね。刺身はどれも素晴らしいクオリティだと思います。特にヒラメ、タイ、マグロのどれもポーションは小さいものの、抜群ですね。ヒラメはねっとりと口の中に吸い付いて、甘みも抜群。酒によく合います。米沢牛の陶板焼きも美味のひと言。上品な脂が口の中でとろけ、大トロを思わせる口当たり。酒との相性もいい。
これは典雅な脂の味が日本人好みで、ワインというよりも酒に合う味でしょうね。脂の旨味もよく広がる。箸休めは手打ち蕎麦。香りも良く、あっという間に完食。これ10杯くらい行ける。
驚いたのが磐梯鱒のパイ包み。一見、洋食のそれかと思いきや、中に鰹だしの餡が封じ込められ、鱒とともにいただくという仕掛けもの。これは本当にうまいですねぇ。餡の旨味、鱒のきれいな脂、パイが渾然一体となっている。素材のすばらしさもある一方、シンプルで本当に腕が良くなければこのクオリティのものは食べられない。この日、一番のお皿でした。

怒濤の後半は鴨大根。相変わらず出汁のクオリティが高く、とてもいいお味。鴨肉のきめの細かさ、味のしみた大根の味が印象に残ります。鰆と筍のチーズ蒸しは、また伏兵登場ですね。これが存外にうまい。チーズ臭いキワモノかと思いきや、鰆と筍にふんわりとチーズの風味が残り、あとは餡状の出汁の優しい味ととろみ。技ありの椀もので、一見地味ながら、料亭などで出てくる凝ったお料理と同じクラスの味と思います。途中で川魚塩焼を別料金を払って追加。これも見事なお味。イワナですね。上品でさらりとした脂。しっとりとした身。こんなに川魚がうまいとは思わなんだ。清流で水がうまいからこそ、魚も美しい味に仕上がるのかもしれません。〆は地元のコメと吸い物、漬物。文句なくうまい。3杯もお代わりしてしまう。
デザートの苺ミルクプリンで口の中をさっぱりしてフィニッシュ。


朝食も王道ながら、豆皿にたくさんのおかずが用意されていて、どれもうまい。特に鮭と漬物が抜群ですね。こちらも朝からご飯3杯コースでした。

一見、素朴ながら料理の腕は確か。奇をてらわず、実直に、本物の料理を食べさせてくれるお宿です。会津なだけに、料理は県内のどの旅館と比べても頭1つ2つは余裕で抜けている印象。“一流の田舎”を標榜するのは伊達じゃない。食事を目当てに泊まる、これこそ和風オーベルジュといったところか。満足度の高い、再訪はありのお宿と思います。ごちそうさまでした。

(参考:夕食の品書き)

おしながき

テーマ「身上不二」

一  地元名物 焼きアスパラ     (宿六の大好物アスパラは喜多方の特産)
二  匠の技  帆立緑酢       (緑酢とは胡瓜をすりおろした酢の物です)
三  山菜の王 蕨のお浸し      (蕨は山菜の中でなんと言ってもキングですね)
四  隣人袴  米沢牛ランプ陶板焼き (日本のブランド米沢牛は隣町の誇りです)
五  熱海の海 海の幸盛合せ     (熱海に塩を届けるマルモプロデュース)
六  春爛漫  磐梯鱒パイ包み    (磐梯鱒は磐梯山の清らかな水と上質な餌で育ちます)
七  地元自慢 手打ち蕎麦      (高郷町の蕎麦職人自慢の味)
八  回 春  鴨大根        (鴨肉は若返りのニューティーミート)
九  春うらら 鰆と筍のチーズ蒸し  (筍の味を鰆で包んだ季節感あふれる一品です)
十  命の米  熱海産コシヒカリ   (五年連続食味コンクール全国金賞の米)
十一 甘味   苺ミルクプリン    (甘酸っぱい苺ソースの特製プリンです)

                                熱海温泉 山形屋

2024/05/27 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ