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天ばら御膳 (1700円)+だし玉うなぎ (単品注文品を半分にカットしたもの) (単品700円)
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天ばら丼。貝柱の一粒ずつ、ぶつ切りにされた海老の一つずつ、三つ葉は少量ずつをひとまとめとし、それぞれが衣をまとっている。
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出汁を湯呑み茶碗に注ぐ。一杯目は三つ葉の香りとともに。しみじみとした味わいに深く感動した。
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だし玉うなぎ。メニュー表に『有馬山椒で炊き上げた豊満なうなぎを、自慢の出汁で合せた卵で包みました。』との説明書き。
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店舗外観 (開店前)。すっきりとした佇まい。長椅子の上の窓からは、清潔感に満ちた店内の様子が窺える。
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清潔感のある店内。L字のカウンター席は全7席。手前4席の端2席に座る。料理人の仕事ぶりを拝見できる席だ。布製の間仕切り越しに見え隠れするテーブル席は12席ほど。
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蓋がされた天ばら丼が最後にそっと置かれ、見事な “天ばらだし玉うなぎ御膳” が完成した。
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揚げた直後に塩が振り掛けられているから、衣が適度の塩分を含んでいて味が決まっている。更に散りばめられた塩昆布が、旨味ある塩味でサポートしている。
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鮮やかな黄色が美しい表面と、身厚のうなぎが半分ほどを占めようかという断面。上面の一筋はすり潰した山椒だろうか。
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ガラス器に入ったたっぷりの出汁。湯呑み茶碗は出汁をスープとして飲む際に使用する。
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上から小鉢二品、だし玉うなぎ、香の物。だし玉うなぎは単品注文品の半分にカットしたもの。
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木ノ子の酒蒸し。これも出汁をきかせた旨味たっぷりの醤油味で、小鉢として質の高い一品。
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明太子の真丈。
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香の物。
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ミニデザートは自家製コーヒーゼリー。苦味がしっかりと抽出されていて美味しい。
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店舗入口 (開店前)。“天ばら丼” と “だし玉うなぎ” が、お店自慢の一品と思われる。
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お昼のお品書き。4種類の御膳は、三佐和名物 だし玉うなぎ御膳,お刺身御膳,天ばら御膳,三佐和のよくばり御膳。お刺身とだし玉うなぎは単品でも注文可能だ。
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通りに出された店舗標識。
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久々の谷中銀座商店街は、雰囲気が以前と随分異なっていた。一言でいえば “浅草” のよう。とにかく外国人が多い。例えばメンチカツで有名なお店の前。並びの半分は外国の方で、買ったメンチカツを手に持ち、通りに向かい合って立ち食いをしている。皆さん純粋に楽しそうだし、活気が出るなら良いことだ。
いつも思うのは、世界の隅々まで情報が行き渡るようになったこの時代のこと。そんな自分もすっかり情報社会の恩恵にあやかっている。
[店舗情報]
谷中銀座商店街から脇道に入り30mほど。たったそれだけの距離なのに、先ほどまでの熱気が嘘のような静けさに。本日のランチで訪れた “佳肴(かこう) 三佐和” さんが、そのすっきりとした佇まいを見せている。
店舗前。横長の窓からは、清潔感に包まれた店内が窺える。メニュー表を見ると、ランチは4種の御膳から。隣に立つ木製ボードに “天ばら丼” と “だし玉うなぎ” と書かれた紙が貼ってある様子から、この二品が三佐和さんの売りだと分かる。だし玉うなぎは単品でも注文できるようなので、天ばら御膳と組み合わせれば二品とも味わえる。
開店の11:30まで20分ほど、注文の品も決まったことだし、窓下の長椅子でゆっくり待たせていただくことにする。人通りが少ない脇道だが、通った人の多くがこちらを見やり、そのうち何割かの人はメニューを見に入口のところまでやって来る。目にすれば間違いなく気になってしまう、そういう佇まいである。
三佐和さんは既に50年以上の歴史があるようで、2017年にここ谷中の自宅住居1階を “佳肴 三佐和” として、赤坂から移転されたとのこと。
座っているのを目にされたのか、2分ほど早く戸が開き「お待たせいたしました、どうぞ」の声。振り返ると若い板前さんが柔らかい笑顔で暖簾を上げてくれていた。店内へ一歩踏み入れると、汚れ一つないカウンターテーブル、整理整頓が行き届いた調理場、澄んだ空気、そして空間全体に感じられる落ち着き。実に気持ちが良い。「お好きな席へどうぞ」に、いつものようにカウンター端の二席を使わせていただく。
席に座り店内を見回すと、通路に下がる長い布製の間仕切り越しに、テーブル席が僅かに見え隠れする。後に続いた二組もカウンター席に案内されたため、テーブル席はカウンター席が埋まってから使われるのだろう。もちろん、料理人の仕事ぶりを目にできるカウンターが特等席である。店主はきりっとした職人肌で心地よい緊張感を、若い板前さんは物腰が柔かく温かな雰囲気を作り出し、阿吽の呼吸で融合している。
[注文品]
□天ばら御膳 (1700円) (同行者も同じ)
□だし玉うなぎ [単品] (700円)
□ノンアルコールビール [500円]
[料理説明]
■天ばら御膳+だし玉うなぎ
構成は下記。
・天ばら丼 (小柱、海老、三つ葉)
・出汁
・小鉢二品 (木ノ子の酒蒸し、明太子の真丈)
・だし玉うなぎ (単品注文品を半分にカット)
・香の物
・ミニデザート (自家製コーヒーゼリー)
店主が天ばらを、若い板前さんがだし玉うなぎとテーブルセッティングを担当されている。
鍋の蓋から蒸気が吹き出している。そこから取り出したのはだし玉うなぎ。鍋の中に僅かに見えた蒸し器。どうやらだし玉うなぎは蒸し料理だったようだ。
天ばら用の天ぷらが揚げ上がる。円形のかき揚げをイメージしていたが、どうも違うようだ。店主がバットの上で揚げ上がったばかりの天ぷらに塩を振り掛けていく。なるほど、このタイミングで塩を振れば、塩が天ぷらに良く馴染むだろう。
そんな様子を見ていると、小鉢から順に膳の上にセッティングされていく。だし玉うなぎでグレードアップされた御膳だが、まるでそれが天ばら御膳の本来の姿であるかのよう。これは良い選択だったと一人満足する。
お茶かと思ったガラス器の中身は、なんとたっぷりの出汁!「天ばらの〆に出汁茶漬けにしてどうぞ。スープとして飲まれても美味しいです。」出汁茶漬けは天ばらに直接かけ、スープとして飲む場合は三つ葉と白ごまが入っている湯呑み茶碗に注ぐようだ。これは思いがけず、かなり嬉しい趣向に出会ったものだ。
そこに蓋を被った天ばらの丼がそっと置かれ、見事な “天ばらだし玉うなぎ御膳” の完成となった。
▨天ばら丼
これまで食べた天ばら丼は、かき揚げをご飯の上で崩し、自分で塩を振って味を決めるものだった。かき揚げを崩すと断面が多くなり、その断面がご飯の粘りと接したところの食感が今ひとつなのと、かなり塩を付けないと味が決まらないという点で、実はあまり良い印象を持てていなかった。
ところが、三佐和さんの天ばらは、文字通り天ぷらがばらばらに揚げられている。よって貝柱の一粒ずつ、ぶつ切りにされた海老の一つずつ、三つ葉は少量ずつにまとめられ、それぞれが衣をまとっている。カリッと揚げられているのでとても食感が良い。しかも揚げた直後に塩が振り掛けられているから、衣が適度の塩分を含んでいて味が決まっている。更に散りばめられた塩昆布が、旨味ある塩味でサポートしている。
ご飯と天ぷらがそれぞれの旨さを保ったまま口に入ってくるので、食べるたびにその美味しさが繰り返される。これは最高の天ばら調理法と言えるのではないだろうか。出汁をかける前でも満足度の高い一品と言えよう。(˘⌣˘ )
▨だし玉うなぎ
『有馬山椒で炊き上げた豊満なうなぎを、自慢の出汁で合せた卵で包みました。』
鮮やかな黄色が美しい表面と、身厚のうなぎが半分ほどを占めようかという断面。上面の一筋はすり潰した山椒だろうか。
出汁を含んではいても蒸し上げられているので、じゅわっとした食感ではない。しっとりと温かい伊達巻をもっと軽くした感じだろうか。三佐和さんの名物というだし玉うなぎは、丁寧な仕事が存分に感じられる、山椒薫る優しくまろやかな味わいだった。
▨出汁
この出汁のなんと美味いこと! 始めに三つ葉の香りとともにスープで飲む。しみじみとした味わいに感動。次に天ばらご飯にかける。塩昆布の塩味と旨味、それと天ぷらの衣の油分が出汁に溶け出し、これまた美味い!焙じ茶とわさびの効いた天茶も旨いが、この出汁茶漬けにはぼやけた味のところが一切無く、はっきりとした旨味が味わえる。ご飯をかきこむように食べたい衝動を何とか押さえ、敢えてゆっくり味わった。
この時点でもガラス器にはまだ1/3ほどが残っている。今度は出汁だけをじっくり味わってみる。本当に美味い。更に最後のひと注ぎ。余裕の完飲である。^_^
同行者とともに感想を板前さんに伝えると「皆さん、そうおっしゃってくださいます。」とのこと。それはそうだろう。味といい量といい、これ程満足できる出汁にはなかなか出会えない。
[感想等]
旨味に満ちた出汁もさることながら、料理は一切の手抜きがなく、天ばら御膳は可能な限り美味しく食べられるようにと考えられた構成になっている。そして、それがこの価格で実現されているというのは感動的ですらある。
天ばらご飯から出汁茶漬けへの流れ。それは、妙なる衣使い、冴え渡る塩味、そして旨味漲る出汁によって作り出された至高の作品のようである。(*˘︶˘*).。*♡