hideo73さんが投稿した惣湯テラス(神奈川/湯河原)の口コミ詳細

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食を愉しむという幸せを感じて

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hideo73 (男性・茨城県) 認証済

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惣湯テラス湯河原/その他

1

  • 昼の点数:4.2

    • ¥3,000~¥3,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 4.1
      • |雰囲気 4.7
      • |CP 4.4
      • |酒・ドリンク 3.9
1回目

2025/01 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.1
    • | 雰囲気4.7
    • | CP4.4
    • | 酒・ドリンク3.9
    ¥3,000~¥3,999
    / 1人

湯河原日帰り日記② 〜万葉に入り、素なる贅に浸る〜

〈湯河原日帰り日記①からつづく〉

玄関テラスを出て、裏手の万葉公園へと入っていく。緩やかな傾斜地に作られた、奥行きが500mほどの細長い公園で、敷地の左端を流れる千歳川は、渓谷のような景観を呈している。川べりには遊歩道が整備され、途中数カ所に休憩スペースが設けられている。万葉に覆われた森の中、椅子に座って身を任せれば、川の流れや音の変化に心洗われるひと時を過ごせることだろう。
遊歩道が終わって公園内の道に合流し、少し進むと道の終端を迎える。するとその更に奥まったところに、黒い外壁の “惣湯テラス” が姿を現した。

惣湯テラスを含めた湯河原惣湯全体のコンセプトは、
『森, 川, 湯, 食, 本。四季を味わい、食を愉しみ、良書に耽り、湯に癒やされる。日常から離れ、静かで豊かな時間をお楽しみください。』というものである。
果たしてどんな時間を過ごさせてくれるのだろう、と期待を胸にチェックインの手続きを行った。


[食事つきプラン]
館内着に着替え、ダイニングに向かう。幸いなことに窓際の4人掛けのテーブルを使うことが出来たので、窓を正面にして二人並んで座ることにした。
□食事つきプラン 5時間 (6500円, 入湯税込) ✕2名
一杯目のドリンク(プラン内)は以下を選択。
・ノンアルコールビール
・白ワイン [同行者]


[食事内容説明]
食事の内容は和食のコースで、当日の利用者全員が同じ内訳である。

■小鉢八種盛り合わせ
・高野豆腐と味噌クリームチーズ
・竹の子粕煮
・鶏ムネ醤油焚き
・刻み昆布と油揚げの炒め煮
・五色なます
・明太とえびのクリームチーズ
・切干大根
・人参ラペ
お正月の余韻が感じられる、彩りの良い、華やかさのある盛り合わせ。個人的には、料理の冒頭に出される酢の物が好きなので、五色なますと人参ラペが嬉しかった。

■主菜/鰤と大根の照り焼き
牛蒡とえのきの素揚げが、水菜とともに鰤と大根を覆っている。照り焼きは少し濃い目の味付けだが、それらと一緒に食べると良い感じになる。柚子の小片が散らされており、それがアクセントとなって味を引き締めている。柚子の使い方が好印象の一皿。

■ご飯/真鯛の酒蒸し蒸篭ご飯
ご飯全体を大量の海苔と紫蘇の千切りが覆っている。そのため、温かいご飯から出た蒸気が、海苔と紫蘇の香りを含んで立ち昇ってくる。特に紫蘇の青く軽やかな香りがかぐわしい。一膳目を軽く頂き、二膳目を鯛茶漬けにする。鰹だしの旨味と薬味の風味が加わり、満足の一杯となる。

■香の物

■椀物
里芋、舞茸、牛蒡、三つ葉を使った赤だし。具材として存在感のある里芋、舞茸、牛蒡が赤だしで使われているのは珍しいのだろうか。赤だしというとしじみをイメージしてしまうが、こういう組み合わせも食べ応えがあって良いものだ。

■甘味
さつま芋を使った寒天のお菓子。弾力と粘り強さを併せ持っている。砂糖は弱めに効かせているので、さつま芋の甘みがほどよく感じられる。フリードリンクのコーヒーを合わせて締めとする。


[食事以外について]
▨温泉
2箇所の温泉、“湯” と “奥の湯” は、いずれも川に向かって開放された露天タイプだった。奥の湯は20分枠の予約制で、男女別の個別風呂である。始めに “湯”、続けて “奥の湯” を使ったが、この日は男性客の比率が小さく、時間帯のツキもあったようで、“湯” の方も個別風呂のように使うことができた。川のせせらぎと鳥のさえずりを聞きながら浸かる温泉は、日常では得られない癒やしとなった。

▨ライブラリー
ライブラリーでは、1500冊の蔵書からセレクトされた150冊が、大きなテーブル上に一定の距離を開けて整然と並べられている。本は洗練されたものばかりで、その並び自体が実に素敵な眺めである。椅子に座り、只々本に意識を集中する。日常でも容易に出来るこの行為が、今のスマホ社会において忘れられつつあることにふと気付く。とても貴重な時間が自分の中を流れていく。

▨奥の湯、奥のラウンジへとつづく小径
奥の湯と奥のラウンジは、ダイニングを出て森と川に挟まれた小径を100mほど歩いたところにある。館内着に身を包み、サンダル履きで凛とした空気の中を歩いていく。ただそれだけで、日常とかけ離れた場所にいることを全身が感じ取る。竹林の中に自生する一本の藪椿でさえ、目に留まる。


[追加注文品]
湯上がりに、二杯目のドリンク(プラン外)として以下を注文した。いずれのドリンクも価格は後から知ったのだが、お手頃よりも安い設定に驚いた。

■みかんジュース (350円)
玄関テラスでホットみかんジュースを堪能したので、続きとばかり(冷たい)みかんジュースを注文した。やはり湯上がりは冷たいものに限る。喉を抜けていく柑橘の酸味が体に染み渡っていき、湯上がりの体に心地よい。

■白ワイン (500円) [同行者]


[感想等]
このような施設としてこれ以上は無理であろうと思われる “素” なる空間がここにはある。ただしその “素” は極めて洗練された、日常とは別格のものである。そこには、表に現れる “陽のおもてなし” は存在しない。あるのは、訪れる人それぞれが日々の生活感から解放され、流れる時間を思いのまま愉しめるよう、場の提供に徹するという “陰のおもてなし” である。
贅沢すぎる濃密な5時間が、あっという間に過ぎてしまった。必ずまた来ようと思いながら、惣湯テラスのドアを出る。はて、見えない同行者はどちらの道を行ったやら。(⁠˘⁠⌣⁠˘⁠ ⁠)

  • 総湯テラス 全景。万葉公園の一番奥にある。日帰り温泉施設で、食事、温浴、ライブラリでの休憩などで、計5時間滞在できる。温泉は共同と個別の2箇所があり、いずれも川沿いの露天タイプで心地良い。

  • 小鉢八種盛り合せ、ノンアルコールビール。有料対象品の一杯目はプランに含まれる。日本酒やワインも選べる。

  • 主菜「鰤と大根の照り焼き」、ご飯「真鯛の酒蒸し蒸篭ご飯」、香の物、赤だし。奥は鯛茶漬け用のお出汁。

  • 甘味はさつまいもの寒天。頂く前にコーヒーを取りに行く。コーヒーはフリーで、館内にいる間中、飲むことができる。

  • 小鉢八種盛り合せ

  • 器も含め、彩りの良い、華やかさのある盛り合わせである。

  • 主菜「鰤と大根の照り焼き」、ご飯「真鯛の酒蒸し蒸篭ご飯」、香の物、赤だし。

  • 主菜「鰤と大根の照り焼き」。牛蒡とえのきの素揚げが、水菜とともに鰤と大根を覆っている。柚子の小片がアクセントとなって味を引き締めている。

  • 赤だし。里芋、舞茸、牛蒡、三つ葉。

  • 香の物。奥は鯛茶漬け用の白ごま。

  • ご飯「真鯛の酒蒸し蒸篭ご飯」。海苔と紫蘇の千切りが全体を覆っている。

  • 真鯛の酒蒸し蒸篭ご飯。海苔と紫蘇の風味が香ばしくて美味しい。

  • 甘味。さつまいもの寒天。

  • 湯上がりに “みかんジュース” を頂く。有料対象品の二杯目からはプラン外となる。

  • みかんジュース (350円)

  • ダイニングのテーブルより。

  • ライブラリー。1500冊の蔵書の中からセレクトされた150冊が並べられている。この隣に席があり、食事と入浴以外の時間の多くはこの部屋でゆっくりと過ごすことが出来た。

  • 奥のラウンジ。“奥の湯” のそばにある休憩ラウンジ。

  • 竹林と野生の藪椿。

  • 川沿いには休憩スペースが数カ所あり、ゆっくりと森林浴を楽しむことができる。

  • 滝を正面に見られる席もある。

  • 案内板

2025/01/21 更新

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