hideo73さんが投稿した神楽坂 和食 千(東京/飯田橋)の口コミ詳細

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hideo73 (男性・茨城県) 認証済

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神楽坂 和食 千飯田橋、牛込神楽坂、神楽坂/日本料理

1

  • 昼の点数:4.2

    • ¥5,000~¥5,999 / 1人
      • 料理・味 4.3
      • |サービス 4.1
      • |雰囲気 4.1
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 3.8
1回目

2025/03 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味4.3
    • | サービス4.1
    • | 雰囲気4.1
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク3.8
    ¥5,000~¥5,999
    / 1人

美味しさの感動がさざなみのごとく絶え間なく

[神楽坂の裏路地の魅力]
神楽坂の裏路地、そこは歩くだけで気分が高揚する魅力を持っている。戸口の向こうは自分にとって別世界というお店も数多い。どのような人がこの戸口を開けるのか、どんな自分であれば戸口を開けられるのか、そんなことをつい考えてしまう。それでも路地は人を選ばず、優しく迎え入れてくれる。この敷居の高さと安心感の共存が、神楽坂の裏路地の魅力の源になっているのではないだろうか。
ただ実際に裏路地に足を踏み入れてみれば、見た目の印象とは異なり、気軽にふらっと入れるお店が意外と多いことに驚く。その中には、手頃な価格帯のランチでありながら、内容がすこぶる良いお店が隠れているのである。


[かくれんぼ横丁]
今回向かった裏路地は “かくれんぼ横丁”。飯田橋駅に近い位置にありながら、その名の通り、普通に歩いていたのではなかなか見つけることが難しい。入口が狭く、特徴のある目印が無いので、遠目に見ただけでは路地があるとは気付き難い。これまで神楽坂には何度も来ているのに、この路地に入るのは今回が初めてとなった。


[本格割烹懐石料理の店 “千”]
神楽坂の裏路地を歩くと、多くの行灯を目にすることができる。これが街全体に漂う情緒溢れる雰囲気作りに一役買っている。街としての取組みの一環なのかもしれない。
そんな中、黒塀内に立つ一本の木から伸びる枝が路地に垂れ下がり、その先の方に黄色く柔らかな灯りが点っている。灯りは花梨を模したものだろうか。真ん中に “千” の一文字、恐らく行灯の代わりと思われる。近付いて見上げれば、その灯りは枝の先端と繋がっており、木と思っていたものは、たった一つの灯りを点すためのオブジェだった。夜になれば、さぞや味わい深い雰囲気を作り出すことだろう。
灯り一つにもこだわりを見せるお店だ。さぞや高級なのだろうと店頭のメニューを見ると、これ以上は望めないような充実したコース料理がお手頃価格で示されていた。店内の様子は外からは分からない。予約無しでは無理かもしれないと不安を持ちつつ中へと入る。「少しお時間を頂きますが、大丈夫でしょうか?」との確認に頷くと、カウンター席に案内された。

というわけで、神楽坂のかくれんぼ横丁にある “千” さんで、昼のコースを頂くことになった。本格割烹懐石料理のお店である。


[注文品]
□漣 −REN− (5000円) ✕2名

ランチは「潤 −JUN−」と「漣 −REN−」の2コースのみ。
「漣」は「潤」に季節のお造りを加えた内容。本格割烹のコースとしては破格とも言える価格設定である。ここはフルで味わいたいねと「漣」をお願いした。


[料理説明]
■漣コース
内訳は以下の通り。
▨旬の逸品/ホタルイカ, うど, 菜の花, わかめの酢味噌和え
▨季節のお造り/本マグロ, 真鯛, アオリイカ
▨胡麻豆富の炭火焼き
▨竹篭盛り込み
・天麩羅/たけのこ, 蓬麩
・焼魚/鮭の粕漬け
・田楽/高野豆腐, 赤こんにゃく, 空豆
・旬菜色々/蕪, 椎茸, 蕗, スナップエンドウ, 他
・糸もずく酢
▨富山県産こしひかり
▨ちりめん山椒
▨お味噌汁
▨甘味/胡桃, 小豆餡, 苺, 生クリーム

大好物の酢味噌和えは、旬の真っ只中を走る嬉しさと最高の旨味。
季節のお造りは、漣にして良かったと納得の美味さ。
炭火でお餅を焼いているのだとばかり思っていたのは胡麻豆腐。コース一番の感動。ティラミスとパンケーキを足して割ったような(形容し難い…)、深さと軽さが混じり合う、えも言われぬ美味しさ。
春の野山に遊び、新緑の木の下で宴を開いているかのような竹篭盛り込みは、愉しさ満点。
そして最後を締め括る甘味は、オレンジリキュールでほのかに香りづけした生クリームが、香ばしい胡桃と苺を包み、小豆餡が甘みを添えている。シンプルにして至高の和洋混合デザート。組み合わせの技に感動の締め括りとなった。

漣はさざなみ。水の表面に連続して立つ波紋を表す。
旬の逸品から甘味に至るまで、旨味、鮮度、旬を備えた素材が懐石料理の技で隙の無い一品に仕上げられ、美味しさの感動を絶え間なくもたらしてくれた。
そう、まるでさざなみのように。(⁠*⁠˘⁠︶⁠˘⁠*⁠)⁠.⁠。⁠*⁠♡


[感想等]
素材、調理、味わい、料理の出るタイミング等々、この価格で実現できる最高のランチと言えるだろう。
満足感しかなく席を立つ。思いを込めて「来て良かったです」と一言だけ残し店を出る。
裏路地の温かな風情が、料理の余韻とともに体を優しく包んでくれた。やはり神楽坂はいい。(⁠˘⁠⌣⁠˘⁠ ⁠)

  • 旬の逸品/ホタルイカ、うど、菜の花、わかめの酢味噌和え

  • 季節のお造り/本マグロ、真鯛、軽く炙ったアオリイカ

  • 胡麻豆富の炭火焼き。コース随一、感動の一品。

  • 竹篭盛り込み/天麩羅, 焼魚, 煮物, 田楽, 旬菜色々

  • 甘味/胡桃、苺、小豆餡、生クリーム

  • 竹篭盛り込み。春の野山で開く宴のような楽しさがある。

  • 甘味。写真ではこの美味しさを伝えることは難しい。

  • ノンアルコールビール

  • かくれんぼ横丁。狭い路地の両側に、いわゆる “いい店” がひしめいている。

  • 店舗外観

  • 塀の中に立つ木のオブジェから外に伸びた枝の先に、花梨を表しているのだろうか、“千” の文字が入った黄色い実が成っている。

  • 入口

  • ランチメニュー。「潤 −JUN− (3600円)」と「漣 −REN− (5000円)」の二種類のコース。違いはお造りの有無のみ。“季節のお造り” が付くのが「漣」。

2025/04/26 更新

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