hideo73さんが投稿した手打ち蕎麦 オトナリ(東京/広尾)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

食を愉しむという幸せを感じて

メッセージを送る

hideo73 (男性・茨城県) 認証済

この口コミは、hideo73さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

1

  • 昼の点数:4.3

    • ¥2,000~¥2,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 3.8
      • |雰囲気 3.8
      • |CP 4.6
      • |酒・ドリンク -
1回目

2025/02 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.6
    • | 酒・ドリンク-
    ¥2,000~¥2,999
    / 1人

お隣の旨いつまみに旨い蕎麦

広尾駅から外苑西通りを南に向かい、天現寺橋交差点を右に100mほど進んだところに、“広尾 小野木” さんという日本料理店がある。その小野木さんが、水曜と土曜のお昼だけ、手打ち蕎麦を提供するお店を開いている。お店の名前は “オトナリ”。小野木さんの隣で開いたお店という意味だろう。

店内は一見するとカフェのようで、予想に反してカジュアルだった。壁沿いのカウンター席に座る。テーブルは奥行きが広く、ゆったりと使えて快適である。

結論から書くと、オトナリさんはとんでもなく出汁が旨い。座るや否や目に入ってきた説明書きがこちら。
『豊洲から届く新鮮なのどぐろとクエ、名古屋コーチンを3日間煮込みベースの出汁をつくり、蕎麦の香りを引き立てる旨味を抽出。自家製刺身醤油の返しと合わせつゆにしています。』
のどぐろもクエも名古屋コーチンも、いずれも単品料理で出す高級食材である。それを惜しげもなく出汁に使い、しかも3日間も煮込んでいるという。それはとんでもなく旨い出汁が出来上がるはずだ。

メニューは “本日のお蕎麦” と “おつまみ” に分けられており、どちらも個性が感じられるラインナップとなっている。
お蕎麦の方は、鴨、とり天、スペアリブ、豚しゃぶ、牡蠣と存在感のある具材が使われている。せいろやかけもあるが、それに合わせる単品として、車エビ天の他にカキフライ、とり天が用意されていること、普通は必ずある野菜の天ぷらが全く無いことが特徴的だ。


[注文品]
□岩中豚しゃぶとろろそば (1600円)
□春菊のおひたし (600円)
□子持ちヤリイカ煮 (600円)
□せいろ (850円) [同行者]
□とり天 (400円) [同行者]

出汁が良くても温蕎麦をあまり食べない同行者は、いつものように冷蕎麦を選び、せいろに好物のとり天を合わせてきた。初志貫徹なところがいい。
自分は出汁の効いた蕎麦つゆを堪能したいので当然の如く温蕎麦を。そして豚しゃぶとろろという蕎麦との絡みが良さそうな一品を選定した。
また、いかにもつまみが旨そうだと、惹かれる二品を選定した。


[料理説明]
■春菊のおひたし
春菊もそろそろ終わりを迎えるだろう。名残惜しみつつ、今年最後の春菊を食べようと思ったのだが、主役は浸される春菊ではなく、浸す側のつゆだった。出汁の旨味が存分に発揮され、醤油の澄んだ美味しさが引き立てられている。春菊を噛むと、春菊同士の隙間や春菊の内側からつゆがじゅわっと出てくる。気が付けば、自分が春の幸せに浸っていた。

■子持ちヤリイカ煮
絶品!そして安い!身の柔らかなこと、コク深い甘みの煮汁の旨いこと。イカの缶詰でさえ500円くらいするというのに、この絶品の子持ちヤリイカ煮が600円とは本当に信じられない。ビールじゃないのに、思わず「もう一杯!」と声をあげたくなる。そのくらい旨かった。

■岩中豚しゃぶとろろそば
まずはつゆをひと口と… 。あまりの美味しさに、言葉にならない声が出る。これほど旨さが極められた蕎麦つゆには、そうそう出会えるものではない。出会いは最初が肝心とは良く言われるが、正に完璧な出会いである。
細切りの蕎麦はつゆの絡みが良く、こういう蕎麦ならかけそばだったとしても満足させてくれそうだ。つまりベースが高いので、そこに具材を合わせれば、旨さは益々増していく。
器の奥から順に、岩中豚しゃぶ、とろろ、小葱、ミニトマト、黄韮と並ぶ具材は、ほんのりピンク、純白、深い緑、熟す赤、鮮やかな黄と彩りも美しい。豚しゃぶの脂身の旨さ、とろろのまろやかさ、小葱の風味、甘みが詰まったミニトマトのアクセントと、味わいも多彩である。そして黄韮が旨い。細長いので蕎麦と一緒に食べやすく、たっぷり入っているので最後まで愉しめる。
最高の蕎麦を完食し、そこには満足感しか残らなかった。(⁠*⁠˘⁠︶⁠˘⁠*⁠)⁠.⁠。⁠*⁠♡


[感想等]
蕎麦自体が美味しい時、「蕎麦が旨いなぁ」と思う。そして、蕎麦はもちろん出汁や具材を含めた一杯がしみじみと美味しい時、「旨い蕎麦だなぁ」と思う。
最近、心から「旨い蕎麦だなぁ」と感じるお店を探し当てている。オトナリさんもその一軒、しかもそれらの最高峰に加わったわけだが、共通しているのは温蕎麦である。少し前までは蕎麦と言えば天ざる一択で、天つゆが染み込んだ天ぷらの旨さから逃れられなかった。それがある一杯をきっかけに、出汁の旨さが香り立ち、体に浸み渡る温蕎麦でこそ感じられるものがあると気付いたのである。その一杯だけでも足を運ぶ価値があるというのに、オトナリさんのおつまみがこれまた絶品である。小野木さん仕込みの至高の一品料理に、コースの締めで出されるかもしれない極上出汁で仕上げられた温蕎麦を、土曜の昼にこんな手軽に味わえるとは、何と幸せなひと時だろう。週末の昼の愉しみ方がまた一つ加わった。(⁠˘⁠⌣⁠˘⁠ ⁠)


[あとがき]
夕飯に食べようとテイクアウトしたおにぎり。これがまた絶品!特にクエの身の入ったおにぎりは、クエの身の旨さはもちろん、出汁の旨さにゴマ油の風味が加わった香り高き一品。和風のドライカレーと言えるチキンカレーのおにぎりも、辛さが効いた本格仕様だ。1個が170gもあるというから食べ応えも十分。これらが1個300円とはまた驚き。コンビニ価格と変わりない。正に究極のおにぎりである。

□チキンカレーの炊き込みおにぎり (300円)
□ゴマ油“香る”クエと高菜の炊き込みおにぎり (300円)

  • 岩中豚しゃぶとろろそば (1600円)

  • 春菊のおひたし (600円)

  • 子持ちヤリイカ煮 (600円)

  • 子持ちヤリイカ煮 (断面)

  • 岩中豚しゃぶとろろそば

  • 岩中豚しゃぶとろろそば (そばを表に出して)

  • とり天 (400円) [同行者がせいろに合わせた一品]

  • ゴマ油“香る”クエと高菜の炊き込みおにぎり (300円)

  • チキンカレーの炊き込みおにぎり (300円)

  • 店舗外観

  • 本日のそば、おつまみ

  • おにぎり、おつまみ子持ち

  • オトナリさん濃厚だしの説明

2025/03/19 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ