2回
2021/03 訪問
銀座から世界へ
【全体レビュー】
15貫 11,000円
テーブル席だったので、3貫ずつまとめて提供されました。カウンター席は一貫ずつの提供です。
頻繁に掛け声が聞こえ、活気に溢れる店内です。
シャリには赤酢を使用しており、お酢の味に負けないハッキリとした味のネタが中心です。
12貫5500円のお値打ちなコースもあり、銀座の寿司デビューにおすすめです。
【個別レビュー】
・いくらの茶碗蒸し
いくらの食感が熱したことで弱くなっているので、茶碗蒸しといくらを別で食べたかったですね。山葵がのっていますが、辛味は弱く香りだけのものなので気になりません。
1皿目
・イサキ
トロ、〆さばとともに出されましたが、白身から開始し、トロの味を〆さばの酢でリセットする流れが見えたのでこれ以降左側から食べました。紹介する際もその順番とします。寝かせてありしっとり目の食感です。
・トロ
上にも山葵があり、脂の強さによって山葵を調整していることが伺えます。
・〆さば
大きく切ったネタがこのお店の特徴ですが、その中でも特におおきいです。
2皿目
・赤身漬け
しっかり目に浸けてあります。昨今は、切り身を短時間浸けただけのところも多いですが、赤酢のシャリに合わせるのならおのでらさんの選択で間違い無いでしょう。
・春子鯛
軽く酢で締めてあります。春の訪れを感じますね。
・縞鰺
ここまで一手間かけたり、しっかり寝かしてあるネタが続きましたが、シマアジは弾力に富み素材本来の味で勝負している印象
3皿目
・メジマグロ
行者大蒜の醤油漬けが乗っており、食欲を掻き立てる味わいです。
・平貝
炙ったことでキャラメリゼされ、海苔で巻いていることもあり香り豊かな一貫です。
・鯵
これといった特徴はない普通の鯵です。
4皿目
・中落ち
ここまで全てのお皿でマグロ系が入っていますが、趣向が変えられているので全く飽きないです。みずみずしく、すぐに溶けていきます。
・のど黒
北陸に行ってもこれほどまでののど黒の握りを出せる寿司屋は何軒あるでしょうか。
・車海老
女性の車海老は食べやすいよう2つに切って提供されました。
・バフン雲丹
バフンウニとムラサキウニの選択でしたが、バフンウニは塩水うに、ムラサキウニは板ウニでしたのでバフンウニを選択しました。雑味のない純粋なウニの旨味がします。
5皿目
・玉子
ここに来て混乱します。寿司のリレーにおいてアンカーを担うべき玉子が左に位置していたためです。もしかしたらカウンターで1貫ずつ出す場合は、お皿の右にあるものから提供しているのかもしれません。
・毛ガニ
味噌が混じっており濃厚な旨味がします。
・大根べったら漬け
・抹茶プリン
寿司屋のクオリティじゃないですよ。近くにこのプリンが食べられるカフェがあれば毎週通います。
2022/11/16 更新
食べログ百名店 2021
最近はやま幸とタッグを組んで初セリのマグロを買っていることでも有名です。
ランチは11時からと1時からの2部制を採用しています。
今回は2度目の訪問です。
【12貫5500円コース】
蟹の茶碗蒸し
上品な蟹玉のような味。ワサビが必要かどうかは諸説あり。
マツカワカレイ
マツカワガレイとホシガレイはカレイの中の2トップ。しっかり寝かせて本来のポテンシャルを引き出しています。
平貝
悪くはないですが、以前行った時に出てきた炙りの方が好み。
鯵
芸術的なフォルムです。この日1番のもの。
赤身漬け
最後に醤油を1滴垂らしていましたが、味が染み込んでいるので余分だったかと。
白イカ
とても歯切れのよいイカです。塩だけのシンプルな味付けながら、力強いイカの甘みを感じます。
サワラ
スモークにしてあります。冬のサワラは脂が乗っていて格別です。
春子鯛
酢で締めてあります。マグロの直後に出していた前回の構成の方が好み。
味噌汁
ノドグロ
1番安いコースでも出てきてびっくりしました。フンワリとした食感です。
ネギトロ
シャーベットのような食感で、変な塊がなくとても滑らか。
ウニ
ノドグロに続き、ウニまで出てきて驚きです。
玉子
よくあるカステラタイプ。
抹茶のデザート
最後まで隙がないです。
【総評】
5500円という値段で12貫に加えて、茶碗蒸し味噌汁デザートまで付いてくる寿司屋は銀座に他にないのではないでしょうか?個人店では無理なスケールメリットを生かした仕入れをしているのでしょう。
1番安いコースとはいえ、高級ネタがいくつか出てくるので満足度は高いです。
シャリとネタの完璧な調和を目指した寿司からは外れている感じもありますが、キツめの赤酢のシャリは「あぁ赤酢のシャリ食べているなぁ」と感じますし、大切りのネタは口いっぱいに魚の味が広がります。兎にも角にも「わかりやすい」つくりの寿司であり、万人受けしそうです。