1回
2025/11 訪問
華やかな空間で味わう、至福のカウンター鮨
鮨四 -華-
2025/12/01
この度は「鮨四 -華-」へご来店いただき、また大変丁寧で心温まるレビューをお寄せくださり誠にありがとうございます。
店内の雰囲気や職人の所作、華をテーマにした空間づくりまで細かく感じ取っていただき、とても嬉しく拝読いたしました。
菊コースの一品一品についても丁寧にご紹介いただき、職人・スタッフ一同の励みになります。特別な日にふさわしいお店とおっしゃっていただけたことは、私どもにとって何よりの喜びです。
今後も皆さまの記憶に残るひとときをご提供できるよう、より一層精進してまいります。
またお目にかかれます日を心よりお待ちしております。
2025/12/17 更新
【メニュー】
▶︎菊コース 18,000円
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六本木駅から徒歩約3分。六本木の裏通りにひっそり佇む「鮨四 -華-」へ伺いました。
同じ六本木にある「鮨四」の2号店です。以前、本店に訪れたことがあったため、今回の訪問を心待ちにしていました!
入店は、扉横のインターフォンを押すスタイル。その瞬間から特別感があります。
一歩足を踏み入れると店名の「華」を体現した、花の装飾が美しい華やかな空間が広がります。
広めの店内に開けたカウンターが配置され、職人の手元をしっかり眺められる臨場感たっぷりの造りです。木の温もりと柔らかな照明が、大人の隠れ家のような雰囲気を醸し出していました。
【 菊コース 】
◼️シジミ出汁
まずはシジミ出汁からスタート。
旨みをしっかりと感じられる優しい味わいで、これから始まる鮨の時間への期待を静かに高めてくれます。
◼️創作鮨 華鮨(マグロ赤身、北海道産うに、キャビア、金箔)
花のように盛り付けられた創作鮨 。店名の「華」を象徴する逸品です。北海道産のうには甘みが強くクリーミー。キャビアと金箔を組み合わせた豪華絢爛な一貫です。見た目の煌びやかさだけでなく、それぞれの素材が持つ旨みが重なり合っています。
◼️前菜三種(水菜の白和え・ あん肝ポン酢 ・ ワカサギの南蛮漬け)
水菜はシャキシャキとした食感とほのかな苦みがあります。白和えにすることでまろやかさも加わり優しくさっぱりとした味わいに仕上がっています。
冬の味覚の代表格、あん肝は濃厚でクリーミーな食感。ポン酢の酸味が濃厚さを引き締め、お酒と少しずつ楽しむのが最高の組み合わせです。口の中で広がる芳醇な旨みと、後味のすっきり感が絶妙なバランスです。
ワカサギは、甘酸っぱいタレが絡む南蛮漬けにすることでワカサギの淡白な身に深みを与えています。
◼️お造り(宮城県産ヒラメ・中トロ)
イギリス産の塩をつけていただくことで、ヒラメ本来の旨味がより一層引き出され、弾力のある食感がしっかりと感じられました。
一方、中トロは脂の乗った部位で、口の中でふわっととろける濃厚な味わい。この対比が楽しめる贅沢なお造りでした!
◼️フグの磯辺焼き
冬らしい逸品。目の前で手渡しでいただきます。手で掴むとふわっとした食感なのが伝わります。
表面を炙ることで香ばしさが加わり、海苔の風味がフグの繊細な味わいを引き立てています。
◼️島根県産しろいか
徳島県産すだちとイカ墨の塩をかけていただきます。身の甘みが強く、ねっとりとした濃厚な食感です。
上にかかった徳島県産すだちの爽やかな酸味と、イカ墨の塩が持つコクと塩味が、しろいかの濃厚な旨みと見事にマッチしています。
◼️明石の真鯛昆布締め
身の締まりと上品な甘みが際立ちます。昆布締めにすることで旨味が鯛の身に浸透し、身がしっかり締まっています。昆布の風味と旨味をダイレクトに感じられ、真鯛本来の甘みが引き立てられた、思わずため息が出る美味しさでした。
◼️兵庫県淡路市産いさき
醤油とすだちをかけていただきます。 身の甘みと脂の乗りが良く、醤油とすだちのシンプルな味付けが、いさき本来の味わいを引き立てていました。
炙った皮目の香ばしい風味も最高です。すだちの爽やかさが後味をすっきりとまとめ、脂が重くならない絶妙なバランスでした。
◼️大分県産あじ
万能ネギと生姜のすりおろした薬味をのせていただきます。 しっとりとした食感で、程よく脂を感じさせながらも、上にちょこんと乗せられた万能ネギと生姜をすり合わせた薬味によって、すっきりと爽やかな後味に薬味の清涼感が口の中をリフレッシュさせてくれるため、何貫でも食べられる勢いです!!
◼️本マグロ中トロ
待望の中トロが登場!!!!こちらのお店では、口に入れた瞬間に溶けるように、あえて常温にして提供されているとのこと。
その説明通り、口の中に入れた瞬間からじんわりととろけていき、マグロの旨みと脂の甘みが一体となって広がります。思わず笑顔がこぼれてしまう美味しさでした!!温度管理一つにも職人のこだわりが感じられました...!
◼️茶碗蒸し(あんこうとゆりね)
蓋を開けた瞬間、黄色でツヤツヤと輝く美しい茶碗蒸しが姿を現します。滑らかな舌触りで出汁の味わいをしっかりと感じられ、あんこうとゆりねの組み合わせが上品な味わいを生み出していました。
◼️ぶり大根
冬の味覚の代表格、ぶりです。火入れが絶妙で、ふっくらとしっとりした身の食感が最高です。大根は味がしっかりと染み込んでいながらも煮崩れしておらず、形も美しく保たれています。甘めの出汁と、上にのせられた辛みのあるネギのバランスが秀逸です。
◼️東京都神津島産金目鯛
東京都でもこんなに美味しい魚が獲れることに驚きました!しっとりとした身に強い旨みがしっかりと凝縮されています。皮目を炙ることで香ばしさが加わり、脂の甘みと炙りの風味が絶妙に絡み合います。
◼️赤身 江戸前漬け
一度お湯をかけてから漬けるという独自のひと手間を加えているとのこと。この工程により、身の表面が軽く火を通され、タレの浸透が良くなり、旨みがさらに引き出されているように感じました。ねっとりと濃厚な食感で、赤身本来の鉄分を感じさせる深い味わいと、漬けダレの醤油の風味が口の中に広がります。
◼️北海道産雲丹
鮮やかなオレンジ色です。濃厚で甘みもあってクリーミー。磯の香りもふわっと感じられる上品な味でした。
◼️長崎県対馬産穴子
身がふわふわで口の中でほどけていくような柔らかさ。甘めのタレのコクと甘味が、穴子の繊細な味わいを引き立てています。口の中で優しく溶けていく、素晴らしい煮加減です。
◼️とろたく(中トロ、たくあん、キャビア、金箔) まさにTHE六本木!と言いたくなる豪華絢爛なとろたく。中とろとたくあんの上に、さらにキャビアと金箔がトッピングされています。
たくあんのコリコリとした食感が良いアクセントとなり、中トロの濃厚な脂身とたくあんの爽やかな酸味と甘みが絶妙なバランスを生み出しています。そこにキャビアの塩気が加わることで、味わいに深みが増します。見た目の華やかさと味わいの完成度が両立した一貫です!
◼️かいわれ昆布締め
かいわれの握り、珍しいですね。ピリッとした辛みとシャキシャキとした食感が最高でした。説明いただいた通り、まず昆布の旨みを感じ、次にかいわれの爽やかな香りが鼻に抜け、最後にピリッとした辛みが舌を刺激するという三段階の味わいの変化を楽しむことができました。爽やかで軽やかな味わいは、まさに締めにふさわしい清涼感。
◼️あごだしのにゅうめん
上品な甘みと深いコクのある出汁。にゅうめんは、つるつるとした細麺がのど越し良くすすれます。さらっといただけるやさしい味わいで、食事の良い締めくくりになりました。
◼️たまご
甘みと、プリンのような滑らかさと卵のコクがありながら、優しい出汁の風味も感じられます。上面を炙ることでキャラメリゼされ、香ばしさと甘い香りが口いっぱいに広がりました。
以上。
花に彩られた店内は非日常的で、職人の所作を間近に眺めながらいただく鮨は格別です!
接待や記念日、大切な人との特別な時間にぴったりの鮨店です。
特別な日の一軒として、自信を持っておすすめします!!