かるねつばらさんが投稿した御料理 光安(京都/北野白梅町)の口コミ詳細

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かるねつばら (東京都) 認証済

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御料理 光安二条、二条城前/日本料理

1

  • 夜の点数:4.9

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2020/12 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

ご夫婦のもてなしが伝わる「優しさに包まれたお店」

光安さんは、1日に2組限定のお店です。
とても寒い12月の夜、初めて訪問させていただきました。

お店へ入ると奥様が出迎えてくださり、室内へあがるとご主人が調理場から優しく丁寧に声をかけてくださいました。この時のご主人のお顔と声がとても温かく優しく感じ、緊張しやすい私ですが、一瞬で気持ちがほぐれリラックスしました。

室内は木材をふんだんに使用してあり、和箪笥の木の温もりとオレンジ色の柔らかな電球が素敵で床も暖かく、冷えきってた体もぽかぽかになるほど居心地は満点でした。

<この日のお品書き>

①「聖護院かぶらのすり流し」
②「氷見のぶり(丸大根おろし)」
③「八寸、こうしん大根、岐阜のすくな南瓜、海老芋、安納芋、金時人参の葉、姫人参」 
④「煮物椀、伊勢のクエ」
⑤「兵庫県の津居山のこっぺ蟹、赤い大根のすりおろし」
⑥「琵琶湖のほんもろこ(青大根、柚子の果肉と皮)」
⑦「蕎麦がきの白味噌仕立て」
⑧「淡路のとらふぐと九条ねぎ(とうとうみ)」
⑨「ふぐの炊き込みご飯、お新香」
⑩「みかんの葛湯」

<それでは各お料理の印象です>

①「聖護院かぶらのすり流し」

きめ細かくすりおろしたかぶを薄味の出汁とあわせ、上に練りからしのアクセントを少し。かぶを最小限の味付けで仕上げてあり、すりおろしたかぶの舌触りが繊細です。なめらかで喉ごしがよく薄味で優しい味でした。

②「氷見のぶり」

氷見のぶりの刺身の皮目を軽く炙り、蒲焼きのたれのような甘さ控えめのたれがかかってました。添えられている大根おろしもきめ細かいので、ぶりと一緒に食べるととろける柔らかさと皮目の香ばしさがおろしのふんわりした食感と相まり調和がとれます。

③「八寸」

木製の美しい平皿に季節の根菜が6種類きれいに並べられています。こうしん大根と姫人参は蒸してあり、安納芋は焼いてあり、海老芋と金時人参の葉は薄く衣をつけて揚げてあり、味付けは少し塩を振ってあるのみです。野菜ごとにそれぞれ調理法が異なり食感の違いを楽しめました。

そして色とりどりのコントラストも目に鮮やかで、とても印象深いひと皿でした。

④「煮物椀」

伊勢のクエです、出汁の中にふんわりしたクエがふんだんに入ってます、添えられた薬味の生姜やねぎの千切りもアクセントになってます。

⑤「兵庫県の津居山のこっぺ蟹、赤い大根のすりおろし」

お酢がきいた色鮮やかな赤い大根のすりおろしの上にこっぺ蟹のほぐし身がのっています。こっぺ蟹は松葉蟹のメスのことで地域により呼び名が異なるそうです。

蟹は身と味噌と内子とすべて余すことなくきれいにほぐし和えてあります。大好きなメス蟹ですが、こうして大根おろしと酢の物にしていただいたのは初めて。淡白な味のメス蟹とよく合い、赤い大根おろしの鮮やかな色がガラスの食器に映え、デザートのように艶やかで目にも楽しめました。

⑥「琵琶湖のほんもろこ、青大根、柚子の果肉と皮」

小さな淡水魚のほんもろこ。東京ではなかなか食べる機会がありませんので、思わぬ出会いにわくわくしました。

かわいらしいサイズのほんもろこは、きれいに焼き目をつけてありふんわりとしてお皿に並べられています。隣には青大根、柚子の果肉と皮をすりおろしたものがそれぞれ添えられています。ほんもろこはほんのりまぶした塩でふっくらと焼きあげられてあり、味はマイルドで肝と塩加減が絶妙でした。ふんわりした食感も楽しめました。

⑦「蕎麦がきの白味噌仕立て」

優しい味の白味噌の中に蕎麦がきが入り練りからしが少々添えられています。蕎麦がきはもちもちやわらかく、口に含むと蕎麦の風味がほんのり香り、薄味に仕上げた白味噌と絡めながら食べると、ほっこりと温かな気持ちになりました。器の茶碗も見事で、手に持った時の手触りと器の見事さにうっとりしました。

⑧「とらふぐと九条ねぎ(とうとうみ)」

淡路のとらふぐと九条ねぎの酢の物です。ふぐの皮と九条ねぎのシャキシャキ食感と酢醤油が楽しめました。

⑨「ふぐの炊き込みご飯とお新香」

土鍋で炊き上げられてます。ふぐの身もたくさん入っていて、お焦げもできてました。お焦げ部分が固くなく歯にくっつかないやわらかさがあり、お焦げが少し苦手な私でも好んで食べられてしまうほどの素晴らしい炊き加減でした。

⑩「みかんの葛湯」

最後のデザート。蓋のついた湯呑みが運ばれてきたので、お茶かなと思い蓋を開けると、色鮮やかなオレンジ色のみかんの葛湯でした。口へ含むとみかんの甘酸っぱさと葛の温かなとろみが新鮮で新食感でとても美味しかったです。

ご主人にお聞きしたら、みかんは「最後にほんの少しだけひと絞り入れてあるんですよ」とおっしゃってました。それにしても色鮮やかでしっかりとした甘酸っぱいみかんの果実味もあり、とても印象深いひと品。器の青色にオレンジ色の葛湯、目にも冴えるようなコントラストにハッとしました。

<お料理を食べ終えての感想です>

光安さんのお料理は、盛り付けと味付け共に華美になりすぎず、薄味で優しい。そうした中にあって、塩味や出汁、調理法が絶妙。器までどれも美しかったので、終始うっとり眺めていました。

料理や器といった京都の伝統の良さと、まるで東京で感じるような洗練された室内や装飾が融合したようなお店。何よりも居心地が良く、ご主人と奥様の優しさと温かさ、心からのもてなしが伝わりとてもほっこりとしました。

最後にご主人に料理で大切にしていることをおうかがいしたところ、「やさしさ」との言葉が返ってきました。その志は十分伝わってきました。

高齢の母を招待してあげたいと思うくらいに安心して訪れられるような、優しさに包まれたお店。

また必ず訪れたいです。

  • 聖護院かぶらのすり流し

  • 氷見のぶり

  • 八寸

  • 煮物椀、伊勢のクエ

  • 兵庫県の津居山のこっぺ蟹

  • 琵琶湖のほんもろこ

  • 蕎麦がきの白味噌仕立て

  • とらふぐと九条ねぎ

  • ふぐの炊き込みご飯

  • ごはんの器

  • ごはんの器

  • ふぐの炊き込みご飯

  • みかんの葛湯

  • 器も見事です

  • みかんの葛湯

2021/02/16 更新

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