2回
2025/09 訪問
鮎を存分に楽しめる!隠れ家のような名店
高山の隠れ家的な場所にある「飛騨季節料理 肴」さんを訪れました。大将の温かいおもてなしと、落ち着いた個室が素晴らしいです。
今回は鮎を堪能できる「川魚料理堪能コース」(24,000円)をいただきました。定番の鮎の塩焼きは、頭から骨までサクッと香ばしく、絶品です。この淡水魚にはアサヒスーパードライが合うとおすすめされ、一緒にいただくと身の旨みが引き立ちます。夏野菜の冷やし炊きや、トウヨシノボリの佃煮など、普段なかなか味わえない川魚料理も最高でした。
特に驚いたのが「こうるか」という珍味。とてもマイルドで、初めての味でしたが美味しかったです。締めは鮎と卵の雑炊で、お腹も心も満たされました。最後にいただいた、きゅうりソースを添えた鮎のコンフィは、今までにない組み合わせで鮎の新たな可能性を感じました。大満足の夜でした。
2025/09/09 更新
秋の味覚を存分に味わいたくて、「飛騨季節料理 肴」へ。いただいたのは“秋のキノココース”。その中でも、圧倒的な存在感を放っていたのが「きのこすき焼き」でした。まず登場するのは見事な飛騨牛。その艶やかな霜降りを、職人が手際よくすき焼き鍋で焼き上げ、香ばしい香りが立ちのぼる瞬間から、もう心を掴まれます。その飛騨牛を“出汁”として使い、そこへ山で採れたばかりの秋のきのこを入れていくという、なんとも贅沢な演出。香り、旨味、食感──すべてが一体となって、秋という季節そのものを舌で感じるような体験でした。
舞茸、しめじ、香茸、クリタケ、時には名前も知らないような希少な山の恵みが、飛騨牛の旨味と絡み合い、噛むほどに深い余韻を残します。火入れの加減も絶妙で、きのこの瑞々しさを残しながらも、すき焼きの甘辛い割り下が全体をまとめ上げる。ひと口ごとに“自然と人の技”が共鳴していくような、まさに至極の極み。食べ進めるうちに、身体の芯から秋の香りが満ちていくようでした。
素材の持ち味を最大限に引き出す調理、そしてその一瞬を逃さず届ける心意気。飛騨の地でしか味わえない贅沢が、ここにはあります。記憶に残る秋の一夜となりました。