153cmの大食いOLさんが投稿したSCALAE(京都/京都)の口コミ詳細

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153cmの大食いOL 備忘録

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SCALAE京都、七条、九条/イタリアン、ワインバー

1

  • 夜の点数:4.7

      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2024/05 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

"旬"より短い、「京都の"瞬"の恵み」を心ゆくまで堪能 野菜が主役の「Plant Forward Kitchen」

京都駅中央口を出て右手に徒歩5分ほど、ホテル「THE THOUSAND KYOTO」の2Fにあるイタリアン。
同行者がこちらの芝原健太シェフの大ファンということで、京都旅行の折に、ディナーでお伺いすることになりました。

芝原シェフは京都のご出身。ナポリの星付きリストランテで修行されたのち、かつて東京・外苑前にあった「iCas storia」でシェフを務められ、2021年9月から「SCALAE」のシェフに就任。メディア出演も多くされていらっしゃる有名シェフです。
(つい最近も「ジョブチューン」でお見掛けしたばかりです笑)

今回はそんな芝原シェフが目の前で腕を奮ってくださるカウンター席で、「野菜が主役」という一見変わったコース「Plant Forward Kitchen」をいただいてきました。(※金土日限定)

事前に芝原シェフのnoteを拝見したところによると……この「Plant-Forward(=Plant-Based)」とは、植物性の食材をメインにはするのですが、完全菜食"主義"とは少し異なり、野菜を美味しく食べるために少量の動物性食材も取り入れる"食スタイル"のことで、「食べる」だけでなく、付随して地球環境への意識も大切にするのだとか。
この概念を「SCALAE」らしく解釈したのが今回いただいた「Plant Forward Kitchen」コースです。

芝原シェフは自ら京都の農園や牧場に足を運んで様々な体験をされており、体験の中でシェフが見つけた「京都の恵み」である地元の農家さんの食材を、それぞれのポテンシャルを最高に活かしたお料理にして出していただけます。

時期によって使うお野菜も大きく変わるそうなのですが、この日いただいたのは下記の通り。

【クレソンと花付き胡瓜】
クレソンは、生の状態で置かれていたのをコースが始まってからサラダに仕立ててだしていただけました。
富山県産のパルミジャーノ・レッジャーノとバルサミコ酢で和えていて、食べるとお口が一気にクレソンに支配されます笑 少量でもめちゃくちゃ香りも味も濃い!
花付きのミニ胡瓜は、インゲン豆で作ったマヨネーズソースに付けて、箸休めのようにお好きなタイミングでどうぞ、と。ポリっと歯切れが良く、花の部分も違和感なく美味しくいただけました(胡瓜のお花、初めていただきました……!)
何もつけなくても美味しいし、このソースもなんとも美味しい。

【カリフラワー】
カリフラワーのムースの上に、ピクルスのような酸味と歯ごたえのあるカリフラワーが盛り付けられたお料理。
カリフラワーって、なんとなく独特の味というか……クセがあって得意ではない人もいると思うんですが、ムースを掬って食べてびっくり……! すーーっごく、美味しい……!! ふんわりしたムースが溶けていくと共に、甘みと旨みをめちゃくちゃ感じました。
こちらは少量のアサリの出汁でカリフラワーをごった煮にして、それをムースにしたものなんだそうです。とはいってもアサリ味ではなく、あくまでも主役はカリフラワー。野菜を引き立てるための動物性素材、というお話をここで伺うことができました。
ちなみにイタリア人はお昼ご飯でよくこのカリフラワーごった煮を食べるそうです。イタリア修行時代にヒントを得たお料理なのかしら??

【花ズッキーニ】
この花ズッキーニ、左斜め前にずっと置かれていたんですが、私はてっきり飾りの花かなんかだと思っていました笑笑

それくらい綺麗な花ズッキーニの中に、自家製の燻製モッツァレラチーズを入れて揚げたひと品。ソースにもズッキーニが使われており、レモンとニンニクオイルでマリネのように仕立てた、スライス状のズッキーニも添えられ、まさにズッキーニ尽くしのお料理です。

ナイフを入れるとモッツァレラチーズがとろっと溢れてきます……!
マリネの酸味と、檜と桜のチップで燻製されたモッツァレラチーズのスモーキーさと、柔らかな花ズッキーニが合わさって、とっても、美味しいです……!
私が感動したのは何より花ズッキーニにくっ付いている茎の根元のところです。ここがホックホクで、なんとも美味しかった……! 食材を無駄にせず、余すことなく届けるこだわりを感じました。

【新玉葱】
お次はパンです、と言われ、パン大好き153OL大歓喜。
出てきたのは玉ねぎとラクレットチーズを練りこんだパン。新玉葱のクリームと、新玉ねぎのサクサクのフライがかけられています。
まるで額縁のようなお皿に乗った可愛いサイズのパンは、アツアツで、中のクリームがどんどん溶けていってしまうので慌ててひとくち……うわぁー、これ、美味しい……!!
柔らかく歯切れの良いパンで、玉ねぎの濃厚な甘さがしっかりと感じられ、そこに新玉ねぎのクリームが蕩けて……そして揚げた新玉も、サクサクで、本当に本当に甘くて絶品です……!
フライだけで美味しすぎるので、玉ねぎ自体のポテンシャルがめちゃ高いんだろうなっていうのは分かるんですが、それを「パン」としてコースに組み込むという芝原シェフのセンス、すっごく好きです。パン屋さん泣かせのパンでした笑

【トマト】
ヤギチーズのムースに、樋口農園さんのトマトと、そのトマトの種から抽出したエキスのゼリー、バジルオイルを合わせた一品。ジャンルでいうとなんというか……トマトの冷製スープのような? お料理です。

「樋口農園」さんは、京都で代々400年間農業を営まれており、一般市場にはほとんどそのお野菜は出回らず、料理店や直売所でのみいただけるんだそうです。(リーガロイヤルや、フォーシーズンズなどのホテルでも「樋口農園」さんの名前をお見かけしました…!)

芝原シェフイチオシのメニューとのことで、ソムリエさんにセレクトしていただいた【Toscana Rosato Fuori Misura 2022】というロゼワインと一緒にいただきました。

トマトは塩で少し青臭さを抜くくらいで、ほとんど生の状態なんだそうですが……とにかく味が濃くてびっくりします。青臭さは本当にまったくないです、なんというか、トマトを丸ごと齧った瑞々しさと旨みがぐわっと凝縮されて口の中に入ってくるような感じです。
底に敷かれたヤギチーズがまた絶妙で……! ヤギ特有のクセといいますか、その味がめちゃトマトと合うんです。トマトを引き立てるためのヤギ、という感じです。トマト×チーズという組み合わせは鉄板ではありますが、この味わいは中々ここでしかいただけないなぁと思いました。
ロゼワインとあわせるとますますトマトの味が濃くなり……! ワイン素人の私でもとても美味しくいただけました。ロゼワインとのペアリング、とってもオススメです。

【菜の花】
菜の花のカッペリーニパスタ。
上に乗っているのは鮎の魚醤と合わせて少し発酵させたような菜の花の穂先に、自家製のマグロのカラスミとオレンジをかけて混ぜ合わせたもの。
菜の花のソースには蛤の出汁を使っているそうです。とても春らしい旬の素材の組み合わせで、素敵です。
菜の花の穂先のところはとても柔らかく、伺ったとおり発酵感というか、酸味があるんですが、色んな旨みと合わさって複雑な味わいに。
パスタが細いのでソースとしっかり絡んで、菜の花の苦味を感じます。ああ、このパスタ、痺れるくらい美味しい…………! 最高でした……!

【しいたけ】
イタリアのお米、カルナローリを使ったしいたけのリゾット。玉ねぎと人参と炊いて、生ハムの出汁を合わせたリゾットに、煮詰めた赤ワイン、トリュフ、蜂蜜でマリネしたしいたけを入れたひと品。
作っている最中からしいたけの香りがとんでもないことになっており。さらにトリュフまで加えられるともう……たまりません……!
濃厚で、甘くて、お口がきゅうっとなるリゾットです。凝縮具合がすごいんです……! しいたけも、あの特有の味はあまり主張せず、めちゃくちゃ美味しくて旨みたっぷりです。カルナローリ、初めていただいたんですが、固めで芯が残る本格的な食感でした。

合わせるのは【Crystallum】という南アフリカの赤ワインです。濃いめの味付けのリゾットにめちゃ合います……!

【絹さや スナップエンドウ エンドウ豆】
メインの前の御口直しは「豆」。グリーンピースやそら豆も入っており、オマール海老の味噌を乾燥させたパウダーがかかっていて、ライムを風味付けにしたサワークリームを付けていただきます。
お口直しって、なんかソルベとかのイメージだったんですが……まさかの、豆! しかし、ただの豆と侮るなかれ、シャキシャキでホクホクで新鮮で、素材自体がとても美味しいのはもちろん、合わせるのは「オマール海老の味噌」のパウダーというこだわりっぷり……! お見逸れしました。先程のリゾットがかなり濃いめだったので、かなりさっぱりしました。

【筍】
メインの筍は、花ズッキーニと並んで始めからお席に並べられていました。かなり大きくて、なにやら白いつぶつぶとオイルがかかっていたのですが、採れたての筍をすぐにアク抜きして、塩麹とオリーブオイルに3日漬けたものだそう。
トマトと同じ樋口農園さんの筍で、かなり大きく成長したものの中で、穂先ではなくあえて底の方を使用しているんだとか。

オリーブの黒い衣をまとった筍に、今が旬のホタルイカを取り合わせます。
ソースは筍とホタルイカのお味噌を合わせたもの。タラの芽とホタルイカの身も添えられ、木の芽のオイルと一緒にいただきます。見た目も素材も春爛漫なひと皿です♡

筍というとどうしても穂先の方が甘くて柔らかくて美味しいと(私は)勝手にイメージしていたんですが、甘くて歯切れが良いのでこのメインには底の方をあえて使われているとのことで……それも納得!な、素晴らしい歯ごたえ。なんというか、筍の生命力を感じるというか……! じゃっきじゃきの食感なんです。繊維質とかも全然なくって。めちゃくちゃ新鮮。
で、それに合わせるホタルイカ。これがもう、もう……今年はホタルイカが豊作なのですごく美味しいと伺ってはいましたが……! 味噌のほろ苦い旨みと筍の甘みが合わさったソース。そして柔らかな身と青々しいタラの芽。春の美味しいものがギュッとこのひと皿に乗っていました。
肉や魚をメインに据えなくとも、こんなに力強いメイン料理が出せるんだなぁと感動しました。美味しかったです……!!

【パッションフルーツ】
【ラズベリー / アールグレイ】
ドルチェは2種類です♡

1つめはすごく素敵で涼し気な器(水槽のように水がユラユラしていました)に入ったパッションフルーツのソルベ。ステビア、という甘い不思議な葉っぱが乗っていました。
こちらのソルベ、顔がキューーっとなるくらい酸っぱかったです笑 底にドライのパッションフルーツが入っていて、それがカリカリ食感になっています。余計な味付けがされず、パッションフルーツの爽やかさが全面に出ていました。

2つ目はラズベリーのババロア。ドーム状のアールグレイのムースで囲われており、底にはアールグレイを使ったクッキーが敷かれています。
これがまぁ、とんでもなく美味しかった……!
まず見た目からしてとっても綺麗なドルチェなんですが……アールグレイの香り高いサクサクのクッキーに、柔らかく甘いムース、そして甘酸っぱいラズベリーババロアが合わさって……もう、このドルチェだけで天下取れちゃうよって思いました笑
本当に、イタリアンの名店は毎回、ドルチェまで抜かりなく美味しいなぁと思います。


芝原シェフ、とても気さくで楽しい方で、色々なお話を伺ったのですが、中でも農園の話をされる時にはグッと熱が篭っていて、生産者さんへの強いリスペクトを持っていらっしゃるのが伝わってきました。
2019年にオープンというまだ新しいお店ではありますが、今回のコースのような面白い取り組みをこれからも続けていっていただきたいなぁと思います。

ソムリエの方のペアリングやスタッフの皆さんのサービスも素晴らしかったです。
居心地の良い空間で、こだわり抜かれた「京の恵み」の食材をしっかりと堪能させていただきました!
美味しかったです、ご馳走様でした!

-------
参照:
▼芝原 健太|note
https://note.com/shibahara_scalae

▼"瞬"の畑を感じる「Plant Forward Kitchen」始動-まだ知らない京都の恵みをいただくプラントベースのイタリアン-|THE THOUSAND KYOTO
https://www.keihanhotels-resorts.co.jp/the-thousand-kyoto/plan/special-offer/Plant-forwardKitchen.html


お店からの返信

SCALAE

2024/05/07

この度はレストラン「SCALAE」で「Plant Forward Kitchen」をご利用いただき、
誠にありがとうございます。
お褒めの言葉に、事細かな感想を頂戴し、
お食事を大変お楽しみいただけたご様子で、
スタッフ一同大変嬉しく拝見しております。
私達サービススタッフも農園へ足を運び、
皆様にご提供する食材を育てる機会を設けていただいております。
実際に食材に触れ、シェフからも知識を与えていただきながら、
皆様へ料理をご提供できることに喜びを感じます。
ワインペアリングは、料理とお客様に合わせてサービスを提供することができ、
私達サービススタッフにとっても非常に価値を感じています。
これからもお客様のご要望に沿った料理やサービスをご提供できるよう、
益々日々精進して参りますので、よろしくお願いいたします。
またのご来店を心よりお待ち申し上げております。

SCALAE 安部優子

2024/05/07 更新

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