4回
2024/01 訪問
予約困難店の実力は健在。安定感抜群の料理とワインペアリングに心躍る夜
師走の喧騒も落ち着いた1月半ば、待ちに待った神楽坂の人気ビストロ「Entraide」へ。今回は運良く、キャンセル待ちで滑り込めました。
(2025/1追記:最近は予約方法が店舗インスタからのみとなり、数ヶ月先まで予約が埋まる超人気店になってました…!)
飯田橋駅から徒歩1分とは思えない隠れ家的な佇まい。2階に上がると、フランスの地図が描かれた壁と温かみのある照明が、いつもの落ち着く空間を演出しています。
今宵もプリフィックスコースをチョイス。まずは定番の白パンから。外はカリッと、中はもっちりとした食感。バターとの相性が抜群で、つい2度おかわりしてしまいました。
前菜は季節野菜のテリーヌ。繊細な断面に目を奪われます。メインの牛肉は、程よいレアで火入れされた短角牛。ソースの風味と肉の旨みのバランスが絶妙で、付け合わせのアスパラガス?の瑞々しさが全体を引き立てます。
今回、サプライズで出していただいたデザートワインが素晴らしかったです。De Bortoli のBotrytis Semillon。アンズのような華やかな香りと蜂蜜のようなまろやかな甘み。グラスを傾けるたびに表情を変える味わいに、すっかり魅了されてしまい、数日後にボトルを購入しました笑
料理はもちろん、ワインへの情熱も感じられる、安定感のある美味しさ。予約は大変ですが、それだけの価値は十分。次回も楽しみです。
ご馳走様でした!
2025/01/19 更新
神楽坂ワイン食堂 ビストロEntraideは、都内随一の予約困難店として知られていますが、その理由を改めて実感させられる一夜となりました。
久しぶりに今回は4名での訪問。数ヶ月待ちの機会を逃すまいと心待ちにしていたお店。今回もプリフィクスコースをいただきましたが、やはりこのクオリティでこのお値段、東京で他にそうそうないコスパに感動させられます。
まず特筆すべきは自家製パンのレベル。もちもちふわふわのパンは、明太バターやアンチョビバター、そして名物のバター&シャンテクリームを添えると、これだけで幸せな気持ちになれます。他のテーブルのお客さんもおかわりの手が止まらない様子が印象的で、焼きたてパンの香りが店内に充満していました。
前菜は3品をシェア。
極限セミドライトマトとミルクモッツァレラは、一見シンプルながら大きなトマトの濃厚さとみずみずしいミルクのようなモッツァレラがベストマッチ。オリーブオイルの香りが全体をまとめています。瑞々しさや季節感も相まって見た目も鮮やかで、この日の一番のお気に入りでした。
炙りサワラと塩いくら・とびっこのカルパッチョは、サワラの旨味とプチプチっと弾ける魚卵の塩味が、ワインによく合います。
ポルチーニ茸のシートをかぶせたみやび鯛のローストは、茸の香りと上品な鯛の旨味が溶け合い、秋の息吹を感じる逸品でした。
メインは「土佐赤牛の肩ロースステーキ」をチョイス。太めにカットされたお肉はレアで、牛肉本来の旨みと甘みがじわっと広がり、添えられた熟成じゃがいものグラタンや、バーニャカウダソースのかかったブロッコリー、甘い人参のグラッセも丁寧な仕上がり。ソースや付け合わせも一皿ごとに工夫が感じられ、食べ応えも抜群です。ちなみに、お腹いっぱいになってしまった友人に、ステーキをサンドイッチにしてお持ち帰りしますかとお声がけくださって感激しました。
ワインはオレンジワインをセレクト。グラスを顔に近づけると、バニラや熟した洋なしのような香りがふわりと広がり、口に含むと厚みのあるフェノールとタンニンが余韻を長く残してくれました。Entraideさんは常にワインのラインナップにも抜かりがなく、自然派や珍しい品種のボトルも多め。ワインラバーにはたまらないラインナップだと思います。
デザートはイチゴとサフランのかき氷を選びました。意外な組み合わせと思いきや、サフランの高貴な香りが苺の甘酸っぱさを引き立て、それでいてさっぱりした後味でコースの締めにはぴったり。
ちなみに、恒例のお土産も健在で、この日は胡桃のパウンドケーキをいただけたので家に帰ってからも余韻に浸れました。
お店は温かくアットホームな雰囲気で、店員さんたちも皆さん笑顔が素敵。カジュアルながら居心地がよく、女性同士やデート、記念日にもおすすめしたくなるビストロです。たまのご褒美や、友人と特別な時間を過ごしたい夜にぴったり。
予約が取れなくて悔しい思いをする日もありますが、また再訪を誓わせてくれるお店。
ご馳走様でした!