2回
2023/06 訪問
最も土地が高い。
何故か今の今までスルーになっていたフレンチの名門"レカン"。
本格的な暑さで夏バテし、毎年の如くフレンチとは疎遠になる夏に向けて駆け込みです。
日本で最も土地が高いと言われる山野楽器のお隣あたり、ミキモトビル地下一階に入っています。
ちなみに地下2階はその昔レストランとして使っていたフロアを完全なるBARに改装した模様。がしかし何故かBARとしては営業しておらず、目で楽しむだけという超贅沢な空間です。御手洗も地下2階。
ブルガリイルバーのようにレカンの門をたたくとエスコートの係の方がいらっしゃって地下一階にご案内。
わーお、リッチな空間ですね。上からぶら下がっているまあるいパールな電球がエレガント。季節のお花(芍薬とか桔梗とか)が中央に生けられておりどこを見ても目が幸せです。
こういったザッツクラシカルな雰囲気に包まれるとフレンチに来たなあと久しぶりにボルテージが満満満状態。
今回は上のコースで予約しましたが、ネットにメニューが記載されているので安い高いに関わらず自分の好きなお料理や食材を見て選ぶとよいでしょう。
アミューズブージュは手前からプレスコフ、さくらんぼのコンポート、グジェール。
なんとも軽快なスタートを切りました。胃腸をサクッと動かすエンジンのような小粒3種で、プレスコフのパリコリな食感がお気に入り。
パンは契約しているお店?で作られたもの。全粒粉の芳醇な香りがイケナイ。特に奥側のクープがしっかり入った方。メインが来るまでにお腹いっぱいになるのでは、という一抹の不安すら感じるような美味しさでした。
オマールブルーのポシェとズワイガニのリエット、オマールブルーは大好きなのですがそれは始めの二口ほどであって、私には後半重たく飽きてしまう傾向にあるのですがこちらは絵に書いたような理想形態。
トマトの爽やかでクリアなジュレが、フォアグラの濃厚さが余韻を引く口の中もきちんと整えてくれます。とか書いてますが、フォアグラの上にいるムースも実はトマト風味。線と線で繋がります。胡桃のビスキュイの香ばしさとキャビアの塩味とツインズトマトで予定調和が来ました。
ブルターニュ産鮑とモリーユ茸のラグー、佐賀県産グリーンアスパラガスとウフモレ。
ポルトソースの甘みがぎゅんと引き立っており、それがまた鮑の濃縮された旨味を包むというただただ美味しいいいと唸るしかない逸品。
これに対してウフモレのソースは鮑の肝を用いているっぽいのですがちょっと弱かったかもしれません。卵のちゅるんとした滑らかさは心地よく、思わず微笑んでしまいましたが。
メインの魚は甘鯛、鱗のパリパリっとした歯触りがなんとも軽快で崩してゆくのが勿体なく感じるほど。
ソースはヴァンブラン、フュメドゥポワソンの香りをしっかり移した濃厚ソースで柔らかな酸味を美しく反映させています。牡蠣のベニエに底にはマッシュルームのフラン、海の幸と山の幸が完全なる一体化を遂げた感動のひと皿でした。
ここでソムリエの方がメインのお肉にあったカクテルを目の前で作って下さりました。
掲載した後半の写真にある機械で球体を生み出すというフュージョンに富んだ遊び心のあるドリンクです。
スモーキーな香りがふわっと香りますがあくまでも優しく撫でるような具合。バニラやカルダモンなどのスパイスを上手に溶け込ませた見た目以上の美味しさがお口いっぱいに広がります。
パンのオカワリも頂きました。
この絶妙なお声がけと付かず離れずな距離感が気持ちいいですね。説明の際の声のトーンもいちいち耳が幸せになるという。このサービスの心地良さは数あるフレンチレストランの中でもトップクラスに感じます。こういうお店になら喜んでサービス料を払いたい。
本題に戻ってパンは赤ワインのとくるみのと。
赤ワインのは仕込み水にハーフハーフで入れているだろう色合いです。ブドウの甘さが香り非常に美味しい。くるみの方もふんだんに入れこまれていて美味。
メインのお肉の時間になりました、私はフランス産の仔鳩。お連れは牛フィレと鴨のフォアグラのポワレでロッシーニ。メインを統一しなくてもよいのも嬉しい。
あかん、腰が碎けるほど鳩がうまおまるです。
ソースはジュドピジョン、これにコアントローの風味を効かせているのですが、鳩の出汁をきっちり抽出されたところへオレンジな甘みや香りがシュシュッと加わりどこにもない比類なさを発しています。
大好きなチーズももちろん追加です。ここまでで心配していたクラシカルフレンチ故の重たくてぐでたま状態になる様子はなく非常に快調。それぞれのソースがまさに王道である地に足の着いたもので仕上げているのですが、そこには嫌なヘビーさがないという。シェフの腕を垣間見た気がします。
選んだチーズは左下から、
ウブリアーコダモーレ
サントモール
マンステール
リバロ
エポワス。
メモするのが大変でした。ウブリアーコダモーレ、こちやは酔っ払いが愛したチーズと称されるイタリアの癖強なもの。えぐみチックなものがほのかに感じられ、確かに上級者向けに感じました。
大好きなウォッシュは外せないマンステールをin。この間成城石井で半額で買ったのですが、好きすぎて2日で完食してしまうほど愛してます。
このチーズたちに合わせて作ってもらったカクテルは紅茶をベースにしたふわふわミルキーなもの。カフェインアレルギーを伝え忘れた私が悪いのですが、味は大人ベリーミルクでこれまた美味。完飲出来なかったのが後ろ髪を引かれる思いです。
アヴァンデセールはローズのシャーベットだったかな?高嶺の花のような綺麗な味わいでした。
グランはマンゴーのムースとココナッツのシャーベット。
アジアな風が吹きそうですが、しっかりどフレンチ。
ムースは極めて軽く、マンゴーのトロピカルで爽やかな甘みの余韻はきちんと残ります。
基本的にミニャルディーズはなきゃないでいい派ですが、ジャジャーンと豪華な引き出しに敷き詰められた華麗なるプレゼンを魅せられたのでなんとしっかり完食。
ちなみにこの引き出しは、地下2階で創業当時に使われていたなんとからしいです。うろ覚え。
超ベリー満足。
最近よくあるフュージョンを嘲笑うかのような圧巻のお料理でした。全てにおいて抜かりなく完璧とはこのことです。デートや女子会、家族ご飯、どのシーンにもピッタリ。
銀座、いや、日本のフレンチを代表するお店。
ご馳走様でした。
2023/06/06 更新
何でもいいが1番困るのですが、それならば10ヶ月間ずっと再訪したいと願っていたレカンに連れていこうと予約。
お誕生日祝いです。
本当のところ、ディナー枠で連れていきたかったのですがお互いのスケジュール的に無謀だったのでランチで。でもまあレカンのランチも気にはなっていたのでどちらにしろ行けることに喜び。
結論から言うと今回もフレンチのみならず全てのジャンルの飲食店の中でも最高ランク。
あまりに良かったので、シェフにも直接2023年の訪問した飲食店の中でマイベストでした、と伝えたのですがこの想い伝わったかしら。
タジャスカオリーブのマドレーヌ
アミューズブーシュは根元にお花を敷き詰められたお皿にマドレーヌ。
塩気のある焼き菓子が大好きなので嬉しい。
穏やかな塩味感で香り高いバターが心地良さを高めます。
パスティスの香るヤリイカとフヌイユ フルーツトマトのスムージー
甘酸っぱいトマトとオリーブオイルの超鉄板な相性を確認しながら、底に沈んでいる細かく刻まれたイカの食感を楽しみます。
春野菜のタルト
今回使用するお野菜を和なザルの上にのせて見せて下さりました。どれもthe春を代表するお野菜ばかりでテンションが上がりますが、驚くのはここから。フレッシュなものから火入れをしたものまで、食材によって調理法を変えひとつのお皿に寄り添うようにまとめられています。一見すると全てが同じ調理法のように見えますが、食べるとその違いが如実に伝わります。どれも素晴らしく美味しく春の風がビュンビュン吹き荒れましたがやはりウドやコゴミなんかがお好み。こんなに野菜野菜しているのにメインに負けない力強さと前菜としての出しゃばりすぎない存在感がまた乙。
ちなみにこの野菜の中にはふきのとうと生ハムのタルトフィーヌが隠れており、ふきのとうをデュクセル状にすることにより癖強な香りが幾分柔らかになり生ハムとものすごくよく合っていました。
本当に美味しかった。
甘鯛
皮目はほんのりパリッとさせプレゼされた甘鯛の身がピッチピチのぷりんぷりんなのは勿論褒めるポイントですが、貝出汁が凝縮されたマリニエールソースが秀逸もいいところ。これにほのかに纏わせた泡に含む柑橘が素晴らしいピッチであわせにきます。
春キャベツもこの美味しいソースたちをよく含み絶品。今日イチのお料理でした。
ちなみにこのソースにリュスティックを拭って食べると悶絶級。
レカンはパンも美味しいので出されたパンは全て完食致しました。バターのお変わりはソルティーなものに変えてくれるという心遣いも粋。
仔牛
こちらももちろん超美味。
仔牛の驚くほどしっとり火入れされた技術の高さは言うまでもありません。
玉ねぎかと思いきやお肉にのっかっているこちらはエシャロット。これがまた香りもよく香ばしくいいエッセンスになっています。フォアグラのラビオリも力強さと繊細さの双方を感じられる素晴らしい逸品。
フロマージュ
お互いチーズLOVERSなのでもちろん追加。
全部、と言いたいところですが4種でウォッシュ、シェーブル2種、もう一個は名前忘れ。
お連れはブルーチーズを3種とウォッシュ。
ウォッシュは安定の美味しさですが、旬のシェーブルもいい。
小さなデザート
フロマージュブランととちあいかだったかな?のソルベ。
このフロマージュブランは単体で頂くとスッキリとした味わいですが、ソルベと頂くとちょっぴり濃厚さが醸しでて、味覚のコントラストが楽しいですね。
バースデーケーキ
ここで頼んでいたケーキが登場。イデミスギノのエベレストのようなフロマージュ感。口溶けなめらかで美味しいです。
ショコラ
フォンダンショコラですね。中からとろりと流れ出るショコラの濃厚な香りと味わいに舌鼓。
隣にいるカシスのソルベで酸味感をプラスし味覚に変化を与えます。
フリヤンディーズで終了。
若いサーブの方が多く見られましたが皆さん揃いも揃って超優秀。多くを語ることなくよく気が利き、必要なポイントでスっと現れ、耳が癒されるようなイケボで説明されの繰り返し。
お料理もすべからず素晴らしく、空間もタカビーな圧はなく、黒服の方たちも抜群の接客を誇るレカン。
普段の外食はもちろんですが、お祝いごとで外したくないときは迷わず行け、です。
ご馳走様でした。