酒と飯さんが投稿した美会(東京/六本木)の口コミ詳細

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美会乃木坂、六本木、青山一丁目/イノベーティブ、日本料理、タイ料理

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2025/09 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

タイ×日本!文化も楽しめるお店。

おまかせコースは ¥33,000、ワインペアリングは ¥14,500。
ここ最近で間違いなく一番感動したディナーだった。
料理もサービスもすべてが洗練されていながら、スパイスやハーブが身体を軽く整えてくれるからか、お腹いっぱいでも重さを感じない。
最後まで心地よく楽しめる稀有な体験だった。

まずは全体像

コースは大きく2部構成。本投稿では第一部のみ。
前半は一皿ずつ供され、後半は「サムラップ・アーハーン・タイ」という、タイに古くから伝わる伝統的なスタイルで進む。
サムラップとは、ご飯を中心に、スープ、炒め物、カレー、和え物など複数の料理を少しずつ組み合わせる食事法。
一皿で完結させるのではなく、全体で五味(甘・辛・酸・塩・苦)や温度、食感のバランスを調和させていくのが特徴。
「食は家族や仲間で分かち合うもの」というタイ文化を表現した構成でもあり、この店の哲学そのものが映し出されていた。

第1部

乾杯のシャンパーニュでスタートし、ペアリングは白・赤を中心に展開。
まず登場したのは、
美しい皿 「クンチェーナンプラー 牡丹海老 発酵青マンゴー」。
牡丹海老は昆布締めにされ、旨味がぎゅっと凝縮。
発酵青マンゴーと梨を使ったタイハーブのジュレが絡み合い、海老の甘さと青マンゴーの酸味、発酵の深みが複雑に交錯する。
上には海老の卵が散らされ、滋味がさらに増している。

次に供されたのは、淡路産の鱧と百合根を使った一皿。
ふわりとした鱧と、百合根の甘く滑らかなマッシュが重なり合い、上から注がれるスープはなんとトムヤムクン。
タイのエビを日本で日本の温泉水で育てているらしく、そのエビの味噌まで余さず使った贅沢な仕立て。
日本料理の鱧とタイのスープが驚くほど自然に調和していて、この店ならではの世界観を一気に見せつけられる。

3皿目は 「ポピアトート 鰻」。
鰻を春巻き仕立てにし、タイハーブと一緒に包み込む。
ソースはタイ米・餅米・さつまいもを用いたライスソース。
さらに発酵塩漬け卵と牛蒡を組み合わせ、香りと旨味に奥行きを出している。
ライスペーパーは丁寧に時間をかけて手作りされており、パリッとした食感の奥に米の香りが広がる。
日本人に馴染みのある鰻が、まったく新しい表情を見せてくれる一皿だった。

続いては気仙沼産フカヒレ。
ベースはすっぽん出汁と鶏白湯をブレンドした濃厚スープ。
黒酢を合わせることでまろやかさと深みを加え、タイ薬膳の要素も取り入れている。
フカヒレは肉厚でぷるんとした弾力があり、とろけるよう。スープの旨味をしっかり抱き込んで口の中でほどけていく。

そして強烈な印象を残したのが 「黒鮑 佐渡島 パッタイ」。
鮑は柔らかくも歯応えを残した絶妙な火入れ。
ソースには鮑の肝を使い、パッタイの麺と絡めながら味わうスタイル。
桜海老と海老の卵が散らされており、旨味の層が重なり合って圧巻の一皿だった。
合わせたワインは陶器製アンフォラで熟成させたシュナン・ブラン。
複雑で奥行きのある香りが料理と見事にシンクロする。

魚料理は太刀魚。
小柴産の太刀魚に、冬瓜、エゴマの葉を合わせ、きゅうりの爽やかさと新生姜の香りを添える。
冬瓜のソースが全体をまとめ、魚の淡白さを引き立てながらもタイらしいアクセントを加えてくれる。

第1部のラストは肉料理。
近江牛と神戸ビーフを使った 「ラープ」 仕立て。
本来ラープとは豚ひき肉をスパイスやハーブで和えたスパイシーサラダだが、ここではハンバーグステーキ風に仕上げており、上にキャビアが贅沢に添えられている。
香り高いスパイスと濃厚な肉の旨味、キャビアの塩味が混ざり合い、力強い赤ワインと共に昇華していく。

第一部はまさに日泰融合を体現した感動の連続。
牡丹海老と発酵青マンゴーから幕を開け、和の出汁とタイハーブが重なり合う独自の世界観に一気に引き込まれる。
鱧とトムヤムクン、百合根が織りなす一皿は驚きの調和。
鰻の春巻きは発酵の深みと香りが複雑に絡み合い、
フカヒレや黒鮑では贅沢さと技術の高さを存分に感じられる。
タイの力強いスパイスと日本の繊細な旨みが見事に響き合った構成だった。

第二部は「サムラップ・アーハーン・タイ」をテーマに展開。
ご飯を中心にスープ、炒め物、カレー、和え物など複数の料理が同時に並び、甘・辛・酸・塩・苦の五味と食感・温度が複雑に絡み合う。
この世界観を鮮やかに表現するため、ここではワインではなくロゼシャンパンがペアリングに選ばれていた。
繊細な泡とフルーティな香りが、タイ料理のスパイスや酸味を包み込み、全体を優しくまとめ上げていたのが印象的。
ひと皿ごとに完成しているわけではなく、全体で調和を奏でる世界観は圧巻だった。

白甘鯛のトムセーブ
タイハーブをふんだんに使ったスープ仕立て。
香り高いスープがふわっと立ち上り、白甘鯛のふくよかな旨味と溶け合う。
日本の上品な魚とタイの力強い香りが、絶妙なバランスで同居している。

ガイヤーン
黒薩摩鶏をクミンやターメリックでマリネし、朴葉に包んで炭火でじっくり焼き上げた一品。
外は香ばしく中はしっとりジューシーで、タイ独特のスパイスがふわりと香る。
シンプルながら奥深い旨味をもつ王道の一皿だった。

ルーローハンを思わせる一皿は、黒薩摩鶏を使ったタイ中華風ローストチキン。
八角やシナモンといったスパイスが効いており、まるで台湾のルーローハンのような複雑な香りが鼻に抜ける。
タイ料理と中華料理が交わることで、新たな魅力を放っていた。

パッパクプン・ファイデーン
空心菜を備長炭で仕上げた炒め物。
タイ屋台料理としておなじみの一品だが、備長炭の香りが加わることで香ばしさが際立ち、どこか高級感すら漂う味わいになっていた。

鱧オースワン
鱧をタイ中華風のオムレツに閉じ込め、ふわっとした玉子の中に鱧の上品な旨味が広がる。
黄ニラもオムレツに入っており、風味も抜群。
香ばしさと繊細さが同時に押し寄せる、独創的な仕立てだった。

秋刀魚のグリーンカレー 肝パウダーがけ
スパイシーなグリーンカレーに、秋刀魚をドーン。
そこに濃厚な秋刀魚の肝パウダーをふりかけるという大胆な発想。
スパイスと魚介の旨味が複雑に絡み合い、日本の旬とタイの伝統が見事に融合した渾身の一皿だった。

料理を支えるのは、南部鉄器で炊き上げた炊き立てジャスミンライス。
ジャスミンの花を思わせる香りがふわりと広がり、それぞれの料理を優しく受け止める。
とても香り高い米で驚いた。

一品ごとに完結するのではなく、複数の皿を少しずつ組み合わせて食べ進めることで、一体感のあるハーモニーが生まれる構成。
まさに「サムラップ・アーハーン・タイ」の真髄を体感する時間だった。

デザート
締めのデザートは2皿構成。
「カノムピアックプーン」
ココナッツクリームと本葛粉を使い、
パンダンリーフ(笹の葉のようなハーブ)で香りづけ。
抹茶は使わずとも、笹のほのかな苦味が上品なアクセントになっている。
小豆とココナッツという、日本とタイの融合を感じさせる一皿。

作りたての パイナップルとジャスミンのアイス
最初はパイナップルの甘酸っぱさが広がり、後からふわっとジャスミンの香りが追いかけてくる。
まるで花が咲くような余韻で、コース全体の締めくくりにふさわしい。

デザートには発酵中にブランデーを加えた特別な赤ワインを合わせ、甘やかで芳醇な香りが最後の一口を包み込んだ。

美会の料理は、単なる「タイ料理×日本料理」ではなく、互いの文化を深く理解した上で昇華させた“新しい世界”。
スパイスやハーブの力で身体が軽く整い、満腹でも心地よく、翌日まで余韻が続く。
松阪牛や黒鮑、フカヒレといった高級食材も惜しみなく使われつつ、それらが主役になりすぎず、全体の調和の中で生きていた。

ここ最近訪れた中で間違いなくナンバーワン。
一度体験すれば、食の概念そのものが塗り替えられる、圧巻のコースだった。

2025/09/30 更新

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