須藤塔士さんの日記一覧

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塔士の食い道楽日記

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須藤塔士 (男性・東京都) 認証済

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気候変動の波が世界中で起き、欧州ではすでに東京都二つ分を焼き払う山火事が発生しているようだ。日本でも大雨が各所で降り注ぎ、甚大な被害をもたらしている。人は自然と共存し、様々な面で恩恵を受けていることは言うまでもないが、酒も自然と共存することで生み出されるものの一つだ。
ワインを例に取ると、天、地、人のバランスが重要で、特別に優れたワインはこれらがすべて揃ったときに誕生する。よくよく漢字を見ると、...
 人類の長い歴史の中でも後世に渡って記録に残るであろう感染症が広がり、世の中に暗い影を落としている。ここまで長期化することを予想していた人はどれほどいただろうか。飲食店はバタバタと潰れて、航空業界も虫の息であるが、ここにきて今度は変異株が猛威をふるう。政府の対応も後手後手になり、大衆からこれでもかというほど、批判のビンタをくらいながら、せめてオリンピックだけはとばかりに耐え忍んでいる。
 緊急事...
 むかしむかしある国に、洋服を自慢することが大好きな王様がいた。ある日、国に一人の仕立て屋がやって来て、「愚か者には見えない布で、この世で一番珍しい服を作ることができる」と言う。王様は、それがあれば部下が愚か者かどうか判断できる、と喜んで服を作ってもらうことにした。
 王様は、二人の部下に仕立て屋の作業を見に行かせるが、二人にはまったく布地が見えない。二人とも失職させられるのが怖くて王様には嘘を...
 人類は生まれながらにして競争社会で生活している。狩猟採集民族の時代では、獲得した獲物の多寡が、そのまま個人の能力として評価されただろうし、現代では能力の判断基準が多様化しただけで、詰まるところ、富を得ることが、競争の優位性を得ることに繋がると、いう事実に疑問を抱く人はあまりいないだろう。
 男女の恋愛は、こうした競争社会の中で育まれてきたと言える。生物学的に男女の違いがあるので、それぞれの性の...
 レストランの食べ歩きを始めるようになってから久しい。何がきっかけだったか記憶を辿って思い返してみると、当時自宅の近くにあったフレンチレストランに訪れたことだったような気がする。一面ガラス張りのスタイリッシュな造り、そしてソムリエバッジをつけた店員の温かな対応を今でも覚えている。当時の筆者にとってすべてが新鮮で美しかった。今では信じられないが、一杯のグラスワインで顔を真っ赤にして酔っぱらったもので...
 我々は幸か不幸か、資本主義の世界に生きている。このメカニズムでは、何かを得るために競争して勝ち上がることが求められる。もちろん勝てば何をやってもいいわけではなく、どんな分野での競争においても一定のルールがあるのが普通だ。例えば徒競走では、選手が一つ一つのレーンに分かれて審判の合図の後に一斉に走りだす仕組みになっている。一人だけ10メートル前からスタートするなんてことはないわけだ。賄賂を渡せば可能...
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