2回
2022/07 訪問
フレンチ界の新星 フランス料理 アッシュ
蒸し暑い日が続き食欲が減退気味だが、外食の日はどういうわけか突然腹がすいてもりもり食べられる。人間の身体とは不思議なものだ。
自由が丘の駅から徒歩で10分ほどの所に店はある。この辺はごちゃごちゃと狭い道が続くので、車と自転車の行き来を避けるのに苦労する。
さて店は個室一つに、4つのテーブル席、残りはカウンターというこじんまりとした造り。狭いながらも温かな雰囲気が漂う。
注文したもの(コース6600円)
○アミューズ
桃の冷製スープで、あっさりとしていながらも桃の甘味が詰まっており、食事前の一皿として食欲を刺激する。
○前菜1
コンソメのジュレで長時間しっかりと出汁を取ったスープの中に雲丹、毛ガニが入っていて美味しい。コンソメはフレンチの出汁の基本になるが適当に作っているシェフも多い中、丁寧な調理が好感を持てる。
○前菜2
頭まですべて食べられる鮎。苦みもなく、あっさりとしている。コクが足りない分をワタで作ったソースとつけることで膨らみがでる。
○本日の魚料理
オマール海老とスズキのパイ包み焼きを柑橘のバターソースが華を添える。パイ生地はくどくなりがちだが、絶妙なソース加減で旨い。
○宮崎県産 都萬牛のロースト(+2200)
赤身をローストしたもので、臭みはまったくなく、噛めば噛むほど肉の旨みが口の中に広がる。シンプルな味付けだが、だからこそ肉を引きたてると言える。
○牛タンの柔らか赤ワイン煮込み(こちらは連れの料理)
シンプルな赤ワイン煮込みだがクラシックな味付けではなく、こってりしすぎないのでペロリといける。
○マンゴーパッションパフェ
個人的にパフェに目がなくパフェと聞くと条件反射でヨダレがでるくらいのパブロフの犬状態なのだが、アッシュのパフェはこれまた旨い。マンゴークリームとアイスのバランスが絶妙。
○黒トリュフソフトクリーム(+660円)
面白い試みで楽しいが、正直なところ牛乳クリームにトリュフがマッチしないように思う。
○フランス産ボルディエバター(+550円)
エシュレバターと違い、実にさっぱりとした味付け。ただ本日の付け合わせのパンにしっかりと味がついているので、これは注文しなくてよかったと思った。
★ビール
★白ワイン
既に話題になりつつある当店であるが、恐らく近いうちに食べログ点数3.8辺りまではいくと個人的に予想している。王道のクラシックなフレンチを追求しているようでいて、現代風の重すぎない繊細な味付けが時代にマッチしているように思う。シェフの職人肌の雰囲気が店の柱を造り、ソムリエのマダムがそれを支える。久しぶりに定期的に通いたい素敵なフレンチに出会えた。
2022/08/01 更新
自由が丘の駅から10分ほどの場所にあるフレンチレストラン。個人的にアクセスはそんなに良いわけではないのだが、ついつい再訪してしまった。店内は相変わらず変に堅苦しくなく、それでいてカジュアル過ぎない雰囲気がいい。ここら辺は好みによるのだろうが。
注文したもの(コース8800円)
○アミューズ
ホタテをマリネしたものとカッペリーニがガスパチョの上に乗る。ガスパチョがあっさりとしながらも、ニンニク風味のアクセントがあって実にいい。さらに新鮮なホタテがぷりぷりとしていて華を添える。
○前菜
牛のコンソメジュレに、毛ガニ、ウニ、カリフラワーのクリームが合わせてある。毛ガニの淡泊な旨味がコンソメのジュレと合わさると濃厚になり、ウニの苦みと相まって刺激的な旨さ。
○前菜
アワビのビシソワーズ。肝のソースにトリュフがかけられる。アワビの独特な旨味を感じ、次に肝の苦みがきて、最後にトリュフの力強い香りが鼻孔をぬける。
○前菜
鮎のコンフィ。頭から全部食べられる。ワタの苦みと身の旨味が同時に口の中で広がる。貝の出汁で作った枝豆のリゾットを鮎のワタのソースで食べると絶妙。
○魚料理
写真を撮るのを忘れてしまったが、スコットランド産の手長エビに、モンサンミッシェルのムール貝が添えられる。繊細な風味を持つ海老で、小ぶりだが複雑な甘味があるムール貝とよく合う。
○肉料理
都萬牛のイチボのロースト。やはり肉は赤身がいい。そう思わせるに足るジューシーでありながらしつこくなく、肉が甘い。グリルした白ナス、アスパラが添えられるが、夏野菜の旬の濃厚な旨味がしっかり出ている。エシャロットソースがこれまた全体的に皿の味を引き上げる。
○デザート
桃と杏子のパフェ。
★ビール
★ジンジャーエール
★ワイン
全体的にあっさりとしながらもメリハリの効いた料理の数々に感嘆するばかりだ。またコストパフォーマンスが素晴らしい。料理の味と値段を考えればお得感満載で是非また近いうちに伺いたい。