17回
2025/10 訪問
【久しぶりのfは全てが進化していた】
東京でのポップアップには何度か足を運んでいたが、秋田の実店舗は実に1年半ぶりの訪問。
東北地方を行き来する中で、なかなか店側のスケジュールと合わず機会を逃していたが、ようやくこの夜、fの世界に帰ってくることができた。
前回すでに“極地”の域に達していた料理。しかし今回感じたのは、その先へ進化している実感。
僕が知る限り、「料理を“つくる”」という行為において、このシェフを超える人は少ない。
今回の変化として、サービス体制にも手が入ったように感じられた。
女性スタッフが1名増えたことで、シェフである宇佐美氏が料理そのものに集中できる構図がより明確になったのだろう。
また、ドリンクメニュー表が整備され、「何が飲めるか」が見やすくなったのも実用面で嬉しいアップデート。
新メニューの グラッパハイボール は、ワインとは異なる世界観を添える一杯で、料理との相性も良かった。
今回のMVPは松茸パスタ。
食材や調味料の共通点を見つけて、まるで違和感のない一皿を作り上げるというシェフのやり方を体現した一皿だった。乳化具合も完璧。
秋田での実店舗再訪は、まるで灯火を再点灯するかのような体験だった。
これから先、その光がますます強くなることを、心から楽しみにしている。
2025/10/12 更新
2025/06 訪問
今回も東京会員制レストラン『創』にて。
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【序章:完熟トマトとプロシュートコット】
トマトの果肉は蜜のよう。
ストラッキーノの優しい乳味と、自家製ハムの旨味が舌に重なり、静かな始まりにしては完成度が高すぎる。
この一皿で、胃ではなく「脳」が覚醒する。
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【とんぶりアオリイカと生オクラ】
あらカツレツの香ばしさが“食”としての輪郭を与える。
とんぶりは宇佐美シェフのスペシャリテ、畑のキャビアと称されるだけあり、見た目も美しい。
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【ノドグロ炭火 文旦 木の芽】
炭の香りをまとう脂。
文旦の酸味が、まるで“余白の書き込み”のように冴える。
木の芽が一刺しの緑。
——火と香り、そして静かな余韻。まさに炭焼きの一句だった。
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【サクラマスとコールラビ いざじゃバター】
山の魚と大地の根が、乳のコクの中で結ばれる。
料理というより、土と川と春の接点を描くドローイングのよう。
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【花ズッキーニ イチゴと雲丹】
甘さと海が一緒にくる。だが喧嘩しない。
花ズッキーニの繊細な苦味が両者を調停していた。
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【比内地鶏 スナップエンドウ ボッタルガ】
地鶏のしなやかな肉質に、ボッタルガの塩気が“塗りつけられる”ように香る。
スナップエンドウの青さが、皿を“今”に戻す。
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【男鹿のアワビとサザエ 根曲がり竹のリゾット】
ここがハイライト。
アワビとサザエの旨味が重なったリゾットに、根曲がり竹の香りが乗る。
海と山の香りが、口の中で交互に波打つ。
スプーンを動かすごとに、微気候が変わっていくようだった。
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【ペスカトーレ】
落ち着いた構成の中で、突如として放たれる「海の濃度」。
ソースの分量、麺の固さ、素材の火入れ。すべてが“計算された無造作”。
ここでコースは海の底に沈む。そして浮上する。
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【秋田錦牛 内腿 天然あみこ茸】
赤身の火入れが見事。
あみこ茸の香りが牛の鉄分に寄り添い、秋田の風土を食味として体現するよう。
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【ふきのとうのジェラート】
甘味ではなく“帰結”。
口の中に春の苦味をそっと置いていく。
——料理という物語の“読点”としてのデザート。
2025/06/21 更新
2024/04 訪問
【「天才シェフ」×「秋田の素晴らしい食材」による唯一無二の絶品イタリアン】
◾️特徴
・「天才シェフ」×「秋田の素晴らしい食材」による唯一無二の絶品イタリアン
・食材の組み合わせが唯一無二で、フルーツが違和感なく皿の中に溶け込む料理
・秋田の最高な食材の味を最大限に引き出した料理
◾️シチュエーション
☑︎友達と
☑︎デートで
☑︎家族で
◾️雰囲気
☑︎カウンター席のみ
☑︎落ち着いた雰囲気
◾️予約方法
電話
◾️レポート
この日も最高でした。
いつ行ってもfでしか食べれない最高の料理。秋田の食材も素晴らしい。
シチリアの古代小麦を使ったアラのフリット
ミンククジラと行者ニンニクにパルメザンチーズ?バルサミコのマリネ
炭火片面炙りの黒むつに国産グレープフルーツ
墨烏賊 しどけ シチリア松の実 アンチョビとココアパウダー
潰してほうれん草に包んだサクラマスと野菜のピューレ
桜豚 山ウドとパイナップル
サキホコレの山内人参リゾット
羊のビアンコラグータリアテッレ
八峰町の天然鮑と新田青菜の蒸し焼き
鳥海山ホワイトアスパラと比内地鶏、いぶりがっこレバーペースト
牛(シンシン)と北寄貝にコシアブラクリームソース
蕗の薹カスタード
2024/04/28 更新
2023/11 訪問
【「天才シェフ」×「秋田の素晴らしい食材」による唯一無二の絶品イタリアン】
◾️特徴
・「天才シェフ」×「秋田の素晴らしい食材」による唯一無二の絶品イタリアン
・食材の組み合わせが唯一無二で、フルーツが違和感なく皿の中に溶け込む料理
・秋田の最高な食材の味を最大限に引き出した料理
◾️シチュエーション
☑︎友達と
☑︎デートで
☑︎家族で
◾️雰囲気
☑︎カウンター席のみ
☑︎落ち着いた雰囲気
◾️予約方法
電話
◾️レポート
この日のメニュー
松鯛を干し生ハムのようにしたものラフランス
どんぶりとボタンエビ ナツメグ風味
ズワイガニ 新生姜 柿
鮑 天然ひらたけ 鮑の塩だけで味付け
蒸し焼きにしたファンネル 雄物川のカワガニ 蟹の旨みだけの料理
大館桜豚 芹 紅玉りんご
いさじゃバターソースとウニのタヤリン
比内地鶏と胸肉もも肉とレバー
マハタ 里芋 天日干しにした太平山の松茸
秋田錦牛モモ肉 キンダケとキンダケのジュースをバターで繋いだソース
西明寺栗のペーストと香茸のアイス
2023/11/15 更新
2023/09 訪問
【「天才シェフ」×「秋田の素晴らしい食材」による唯一無二の絶品イタリアン】
定期的にお伺いさせていただいている秋田「f」
日本で一番好きな料理が出てくるお店です。たまには真面目に口コミを書いてみたいと思います。
fの凄い点は挙げ始めたらキリがないですが、一言でまとめると以下のような紹介が適切かと思います。
「天才的なシェフの感性により、秋田の素晴らしい食材を組み合わせ、完成された唯一無二の一皿を楽しむお店」
他では食べれない独創的な料理。
独創的なだけに留まらず、全ての料理が感動レベルに美味しく、毎回新たな気付きを得ることができます。
この日のメニューは以下の通りでした。
・アラ(旬の魚)に未完熟の洋梨
塩を振って半日風に当てたアラが生ハムのような味わいに。いわば生ハム洋梨のような料理。フィンガーライムのプチプチ感の相性も抜群。
・天然鮎スープと鮎の内蔵をのせた胡瓜のフリット
鮎の旨みが濃縮されたスープは心が温まる一品。あげた胡瓜初めて食べましたが、ジュシーな感じもあり美味しい。
・ノドグロと茗荷桃ミント
暑さがほんのりと残る晩夏に爽やかさを感じさせる料理。フルーツの組み合わせが天才的。
・ほやと山菜みずに自家製パンチェッタの炒め物
シェフの丁寧な下拵えによって臭みが一切なくなったホヤの炒め物。人生で一番美味しいホヤの食べ方をしました。白ワインとのマリアージュが抜群な一品。
・とうもろこしのグラニテと赤玉ねぎと雲丹
少しバランスを間違えたら、全ての食材が主張しあってしまいそうな料理。でもfでは仕上がるんです。
・大館の桜豚と芹、クッキングアップル「ブラムリー」
良質な豚の甘さとクッキングアップルの酸味、芹の苦味と香りのバランスが天才的。
・ハタと梵天丸(ナス)のアンチョビガーリック炒め
熱が入りとろっとしたナスが非常に美味しい。ハタの火入れも絶妙。
・比内地鶏と枝豆カチョエペペ
fで比内地鶏は定番メニュー。でも何を合わせるかは毎回違って楽しみです。カチョエペペってパスタのイメージが強かったんですが、チーズとペッパーでカチョエペペと呼べるのは勉強になりました。
・羊とサザエとキタッラ
キタッラのパスタ器具使ってるの初めて見ました。新しくかったのか、たまたまお目に書かれなかったのか。
・ボタンエビのチュッピン
エビの濃厚さが楽しめる一品。
・秋田錦牛うちもも天然舞茸ソース
とろけるのような赤身肉と香りの良い天然舞茸のソースの相性が抜群。メインの肉料理としては理想形。
・干して炭火焼きにしたメロンと蘇(古代チーズ)
とても砂糖が入っていないとは思えない濃厚な甘さ。食材の力強さを感じます。グラッパとの組み合わせが素晴らしいデザートでした。
2023/09/28 更新
2023/05 訪問
日本で1番好きなお店です。
高級食材に頼らず秋田の地元食材を使ったコース構成ですが、日本のTOP高級店より全然美味しいです。
料理人に対して天才という表現を使うなら、現時点で宇佐美シェフを超える人はいません。
今年の4月から料金がコース16,000円に値上がりとなりました。
それでもこのクオリティは安いと思います。
・マハタのフリット 焼いた蕨
・ノドグロ片面焼き ぶんたん カタクリ
・墨烏賊 こごみ ロビオラチーズ ミモレットチーズ
・ホワイトアスパラガス 卵 ボタンエビ
・あら あいこ 松の実 グアンチャーレ
・牛肉 マグロとマッシュルーム
・大館の桜豚 スパイスを効かせたやまうどパイナップル
・鎧太刀魚をパンチェッタで塩味付け小松菜の菜の花 レモンとリモンチェッロのバターソース
・胡桃とコシアブラのあきたこまちリゾット 蛤とホッキ貝のスープで炊いたもの
・比内地鶏炭火焼き マスカルポーネチーズを混ぜたレバーペースト
・羊のヒレ肉とほや
・しどけのアイス ヘーゼルナッツペーストにココアを振ったもの
2024/02/23 更新
2023/01 訪問
常に満点。
東北の某シェフと大将と伺いましたが、料理に対するコメントが的確で、自分にも必要な視点だと感じた回。
・素揚げの山芋に比内地鶏のスープと鴨塩漬け
・地物のクエとイタリア小麦粉のフリットにフェンネルのドライフラワーの塩
・とんぶりにヤリイカの叩きをつなぎにしたものとひろっこ
・メアカフグミモレットチーズをかけレモンオイルで仕上げ
・大館の桜豚にケールをまぶしたもの、山内人参とカラカラオレンジ
・ヒラマサのパンチェッタ巻き塩茹でちりめんキャベツといさじゃ
・比内地鶏とノカンゾウ(山菜)
・あきたこまちリゾット 蕗の薹とボタンエビに蛤と蜆スープで仕上げ
・牛のラグーのラザニア鱈白子のホワイトソース風
・河辺牧場の羊ヒレ肉とミノ、つぶ貝 ジェノベーゼ
・香茸アイスクリームサモダシと菊の花ペーストにアールグレイ風味
2024/02/23 更新
2022/11 訪問
【人生最高のレストラン】
定期的にお伺いさせて頂いているfさんへ。
奇想天外な食材の組み合わせから生まれる、独創的な料理の繊細さと美味しさは尋常ではなく、人生最高のレストランと言っても過言ではありません。
生涯かけてこの店のために、秋田まで通うと思います。
ワインも美味しく入れて貰えて、あまりお酒が得意でなかった僕も、ワインにハマるきっかけとなったお店です。
お任せコース (11,000円)
【毛蟹と2年かけて育てた横沢曲ねぎ】
【メアカフグフリットとフェンネルの花をドライフラワーの塩】
【とんぶりとボタンエビをイタリアの魚醤で和えたものに、あやめカブ】
【アオリイカに自家製パンチェッタ,チョロギと芹】
【比内地鶏の周りにケールをまぶしたものに、クリタケのソース】
【白神こだま酵母のパン】
【大館の桜豚とキンダケのエキスソース】
【生の紅玉と粒マスタードを加えた里芋ペーストに甘鯛鱗焼】
【手打ちのピチに河辺の羊(イアンラグー)】
【鱈の白子に海水を塗ってオーブンで焼いた黒キャベツ】
【牛肉の赤パプリカ赤ワイン煮込みに4時間かけて焼いた庄内人参とチーズ】
【香茸のアイスクリーム,グラッパを加えた生クリーム,ラム酒と西明寺栗,砕いたエスプレッソ】
2024/02/23 更新
2022/07 訪問
【人生最高のイタリアン「エッフェ」五感を刺激される料理は感動と驚き、刺激の連続。】
ご縁あって3回目のエッフェさん。
初めて伺った時に、稲妻が走るかのような衝撃を受けて以来、すっかり虜になってしまっています。
本当に全てのお料理が美味しく、感動と驚きの連続。
また宇佐美シェフの独創的な発想で、出てくる品々はかつて経験したことないものばかりで、刺激が凄まじいです。
お料理の食材はあえて書きません。
赤烏賊、アラのお料理、デザートのグラッパのアイス。この辺りは本当に僕の好みのドストレートであまりの美味しさに失神しそうでした。アイスは人生で一番美味しいデザートでした。
行って、是非その身体でワールドを体感して頂きたい。
間違いなく人生一のイタリアン。
以上。
2024/02/23 更新
食後のコーヒーとお茶請け菓子が付きました。
お気に入りの珈琲豆を見つけて、コーヒーマシンを入れたからだそう。
夜の食後の珈琲としてはピッタリでした。