腹ペコririさんが投稿した味幸(東京/新富町)の口コミ詳細

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味幸新富町、築地、八丁堀/日本料理

1

  • 夜の点数:4.7

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 4.8
      • |サービス 4.7
      • |雰囲気 4.7
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.8
1回目

2025/10 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.7
    • | 雰囲気4.7
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

季節を変えて訪れたい圧巻の日本料理

新富町駅から歩いて3分ほど。静かな路地に佇む日本料理店「味幸」に久しぶりに伺いました。
築地や八丁堀からも歩ける距離で、夜の街の喧騒から一歩離れたような落ち着いた場所です。
入り口を抜けると、温かみのある木の香りと静かな空気。カウンター7席のみの小さな空間ですが、清潔感と品の良さに包まれていて、自然と背筋が伸びるような心地よさがあります。

お店を率いるのは、伝説の名店「京味」で修行された南幸博さん。
京味出身というだけで期待が高まりますが、ひとつひとつのお料理から、素材への真摯さと“京味のDNA”をしっかりと感じました。

この日のおまかせコースは季節の味覚がぎゅっと詰まった流れ。

銀杏餅の白味噌仕立て・・・秋の香りをまとった白味噌のまろやかさが、銀杏のほろ苦さを包み込みます。ひと口目で一気に季節が切り替わるよう。

鱧寿司 枝豆 バチコ・・・ふっくらとした鱧に、枝豆の甘みとバチコの濃厚な塩気。夏の余韻を感じさせる大人の一皿。

胡麻豆腐・・・弾力のあるなめらかさと、口の中で広がる胡麻の香ばしさ。出汁との一体感が心地よく、毎回食べるたびにうっとりしてしまいます。

松茸のお浸しとフライ・・・長野産の松茸は香り高く、お浸しはしっとり、フライはサクッと。食感のコントラストが楽しく、香りが鼻から抜ける瞬間がたまりません。

スッポン茶碗蒸し・・・熱々の湯気の中に漂う出汁の香り。とろけるような舌触りの奥に、スッポンの旨味がじんわり広がります。身体がぽかぽか温まる優しい味わい。

由良の赤ウニと長芋素麺・・・濃厚なウニの甘さと長芋のつるんとした喉ごし。海の香りと山の恵みがひとつの器で溶け合います。

お食事は5種類のご飯から選ぶ贅沢なひととき。
丹波栗「ぽろたん」のご飯は、ほくほくした甘みと炊きたての香りがたまりません。
ほかにもハラスご飯や牛しぐれ煮ご飯など、一口ずつ味わいながら季節の移ろいを感じます。

最後の水羊羹は、つるんと滑らかでほどよい甘さ。食後の余韻を静かに整えてくれました。

南大将をはじめ、スタッフの皆さんの温かさも印象的で、上品なのに堅苦しくなく、自然体で過ごせる空間でした。
素材への敬意と、丁寧な仕事が重なり合って“静かな感動”が生まれる、そんなお店だと思います。

全体として、「味幸」は伝統と進化が共存する美しい日本料理店です。
ひと皿ごとに旬を閉じ込めたような繊細さがあり、五感すべてで味わう幸福感に包まれました。
また季節を変えて訪れたい、心からそう思える一軒でした。

2025/10/26 更新

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