2回
2023/09 訪問
静岡食材の魅力を引き出した最高峰の日本料理がここにあります
交通費を掛けてでも静岡で食べた方が良い、という声が多いこちらには絶対来させていただきたいと思い、OMAKASEを逐次チェックして、一度平日の予約に滑り込んだ後の2度目訪問。土曜日の12時に予約です。
The Tabelog Award受賞、食べログ日本料理百名店EAST、ゴ・エ・ミヨなど数々の受賞歴も輝かしいですね。
直近で2度行ける機会をいただいてしまったので2度目のみ投稿するのですが、初回訪問時から感銘の嵐で、来て良かったは決して間違いで無かったと思わせていただきました。
若き大将、藤岡さんの料理に向き合う姿勢と、丁寧な説明で楽しめるコース、何よりもすべての料理の味が素晴らしいですね。地元・静岡の食材に拘り、今や焼津発で全国規模の知名度となったサスエ前田魚店の最高峰食材を駆使して展開される珠玉のコースなのです。
①焼き落花生豆腐(落花生は静岡・富士宮(ふじのみや)の「おおまさり」という品種。くずと味噌を和えたタレと、わさびを添えて)
②駿河湾産アワビの飯蒸し(静岡・由比(ゆい)で獲れた鮑。この大きさになるのに10年くらいかかる)
アワビの下にはもち米をアワビの出汁で炊いた雑炊、アワビの肝を使ったソース
③焼津の小川(こがわ)港で獲れたジンドウイカの炭炙り。静岡アメーラトマトとモロヘイヤのお浸しを添えて
④利尻昆布と焼津の昔ながら製法(手火山(てびやま)式という燻工程)で作られたの鰹節と焼津産のマグロ節で取った一番出汁
⑤④の出汁を使った花鯛のお椀 花鯛は焼津の小川港にて定置網漁で泳がせ捕獲したもの
⑥お造り。アジとアラ
いずれも焼津・小川港にて定置網漁で泳がせ捕獲。
アラとはスズキ科の白身魚で、クエの近縁として珍重される高級魚
⑦シロアマダイの松笠焼き
この時期のシロアマダイは貴重品。今回は奇跡の入荷と言って良いのに加え、品質も最高のシロアマダイ
⑧シャインマスカットの白和え
静岡・藤枝産のゴマを使用。ゴマは現在、輸入品が大半を占めるため、国産のゴマは貴重品
⑨小アジの唐揚げ 焼津・小川港の定置網、泳がせで捕獲した新鮮な小アジ。ヒレが立っているのが特徴。新鮮なので唐揚げでふんわり、頭から食べられる。
新銀杏(今、出始めの銀杏)の素揚げを添えて
⑩エボダイの蒸し煮
エボダイは焼津・小川港の定置網で捕獲。エボダイは通常、生きた状態では人間が触れない(捕獲時に絶命するため)が、駿河湾の焼津産の中でも新鮮なものだけが生きたまま手に入る(今回もその逸品)。油で蒸し煮にする火入れで調理。
玉取茸という静岡・藤枝産の椎茸を添えて
11.ドウマンガニ(別名:ノコギリガザミ)とオクラの酢の物
ドウマンガニは湖に生息する蟹で、静岡では浜名湖で獲れる獰猛な蟹。オスのハサミは1トンくらいの力があるので、挟まれると指がもげてしまう程に危険。今回のも浜名湖産。オスは今が旬。このあと冬になるとメスが美味しくなる
12.静岡・藤枝産の絹娘という米を使ったご飯
&漬物、味噌汁
13.ご飯2品目 エボダイの赤酢漬け
14.ご飯3品目 ④⑤で出汁に使った鰹節をまぶしたTKG+空芯菜
15.本日の魚の出汁と天城軍鶏(あまぎしゃも。静岡産の固有地鶏)の出汁、鶏チャーシューを使った冷やしラーメン
16.自家製わらび餅
一番のハイライトが2品目のアワビかなと思いきや、シロアマダイ、旬のドウマンガニ、エボダイと、同等以上のインパクトをもたらしてくれる料理に更なる感銘がありました。今回も完璧です。
惜しむらくはこの時、車を運転しての訪問だったのでアルコールが飲めませんでした。お酒のセレクトも秀逸なので新幹線で行ける方は是非日本酒を楽しんでいただきたいですね。
予約がどんどん取れなくなって来ていて、次回予約は半年後です。また違った季節でどんなお料理がいただけるのか。楽しみに待とうと思います。
2023/11/29 更新
日本料理FUJIさんへ定期訪問です。サスエ前田さんの最高素材を今回も十二分に楽しませていただきました。藤岡さん曰く、この日の仕入はここ最近でも最高レベルだったと。確かに浜名湖の天然鰻まで楽しめたのはラッキーでした。
全てが最高だったのは言うまでもありません。
ソムリエの方が加わったようで、今後はワインにも力を入れていかれるようです。
シャンパーニュと白ワイン(カリフォルニアのシャルドネ、カレラ)をいただきましたが、やはり日本酒も行きたく。今回は新幹線だったので、お酒を存分に楽しみました。
今回いただいたものです。
■浜名湖のドウマンガニ
富士山麓のオオマサリを使った落花生豆腐
■サスエさんの赤ムツ(駿河湾の潮の流れ筋肉質 アスリート系の赤ムツ)
玉ねぎと茗荷の高温オイル 梅肉と唐辛子 モロヘイヤのおひたし
■天然鰻浜名湖 飯蒸し
もち米を蒸したものと新銀杏、海苔の素揚げ
身の方だけタレを塗る 皮目は白焼
■鰹節 粗節 本枯節
■メバルのジャガイモ饅頭のお椀
■御前崎のハタ
■太刀魚の揚げ物
小川港の定置網 漁港で1尾ずつ神経締めすることで保水力を高めた最高素材 大葉のペースト
■藤枝の金胡麻
香りと味が強い胡麻
■シャインマスカットとイチジクの胡麻和え
■焼き物
甘鯛 下の出汁も甘鯛でとったもの
■ナスと生姜の抱き合わせ
おろし生姜と醤油麹
■天然金目鯛の蒸し物
玉取り茸 下のタレをくぐらせて煮付け
生締めの金目鯛は御前崎だけ
■締めの食事3種
藤枝のキヌヒカリ
御前崎のカツオご飯 卵は平飼いの有精卵
スッポンのラーメン
■甘味
手作りのわらび餅