ツバサバサさんが投稿した華林(東京/両国)の口コミ詳細

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バサバサグルメ

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ツバサバサ (男性・東京都) 認証済

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華林両国、森下、菊川/寿司

1

  • 夜の点数:4.6

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 4.7
      • |雰囲気 4.6
      • |CP 4.6
      • |酒・ドリンク 4.6
1回目

2025/12 訪問

  • 夜の点数:4.6

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス4.7
    • | 雰囲気4.6
    • | CP4.6
    • | 酒・ドリンク4.6
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

おまかせコースが心に響く味だった!

両国駅A5出口から徒歩約2分のところに「華林」さんはあった。

ビルの1階に構える、上品な佇まいの入り口。暖簾をくぐれば、屋久杉の一枚板を用いたカウンターが目を引く、上質な空間が広がる。 ここは、鮨と和食が融合したことで注目を集める話題店。豊洲市場から毎朝仕入れる厳選食材と、気さくな大将による丁寧なおもてなしが、訪れる人を温かく迎えてくれる。

今回いただいた料理は

♢おまかせコース
・佐渡原茄子揚げ浸し
・鰹のたたき
・春子鯛 握り
・鯵 握り
・甘海老 握り
・鯖の棒鮨
・クエのお椀
・羅臼たらの白子
・本鮪赤身 漬け 握り
・本鮪トロタク 握り
・小肌 握り
・フィッシュバーガー
・ホッキ貝 握り
・帆立昆布締め 握り
・茶碗蒸し
・華林巻き
・味噌汁
・かりんとう饅頭
♢恵比寿ビール
♢日高見 超辛口純米酒
♢お福政宗 純米大吟醸生貯蔵原酒

特に印象に残った料理は

・佐渡原茄子の揚げ浸し
大将の地元である宮崎県産の野菜を使用。肉質は驚くほど緻密でとろけるような柔らかさだ。上品な出汁をたっぷりと吸い込んでおり、噛むと中からじゅわっと優しい旨味が溢れ出す。茄子そのものが持つ力強い甘みが引き立ち、瑞々しさとコクが両立した一品。丁寧な仕事ぶりが伝わる。

・鰹のたたき
千葉県産の鰹は、炙ることで薫香がふわりと鼻を抜け、食欲をそそる。身はねっとりとした質感で、特有の生臭さは一切ない。玉ねぎ醤油と岩のりが添えられており、玉ねぎの甘みと醤油のコク、そして磯の香りが重なる。厚切りにされた身の濃厚な旨味を、薬味がさらに引き立てる。

・春子鯛 握り
塩締めに加え、昆布塩水にくぐらせることで白身の甘みを最大限に引き出している。ねっとりと舌に吸い付くような食感で、仕上げに微かに絞ったレモン汁の酸味が全体を爽やかにまとめていた。

・鯵 握り
静岡県産の鯵は厚みのある身に丁寧な包丁が入れられ、脂の乗りが良好だ。ネタの中には浅葱と生姜が忍ばせてあり、青魚特有の力強い旨味を爽やかな香りが引き締める。薬味の刺激が脂の甘みを引き立て、後味をすっきりとさせてくれる。

・甘海老 握り
身が驚くほどねっとりとしており、舌の上で濃厚な甘みが広がる。わさびの利き具合が海老の強い甘みを程よく引き締め、全体の味のバランスを整えている。素材本来の甘さを素直に堪能できる、満足感の高い一貫だ。

・鯖の棒鮨
長崎県産の鯖を使用し、海苔で巻いて提供される。身は非常に柔らかく、口の中で酢飯と一体となって溶けていくような質感だ。脂の乗った鯖に対して、適量の酢飯がバランスよく、最後まで重たさを感じさせない。海苔の芳ばしさが鯖の旨味を引き立てる。

・クエのお椀
澄んだ鰹出汁の香りが心地よく広がる。メインのクエは身が締まっており、上品な旨味が感じられた。添えられた群馬県産ちぢみほうれん草は肉厚で甘みが強く、出汁の風味をよく引き立てている。下仁田ネギを太白胡麻油と塩で炒め、タピオカ粉で練り上げたネギ餅は非常に滑らかで弾力があり、凝縮された甘みが口いっぱいに広がる。

・羅臼たらの白子
北海道羅臼産の白子は昆布出汁で丁寧に茹で上げられ、温かい状態で供される。自家製ポン酢は角のない円やかな酸味で、白子の濃厚でクリーミーなコクを鮮やかに引き立てていた。合わせる「日高見」のキレのある清涼感が白子の豊かな余韻を心地よく切り、次の一口へと繋いでくれる。

・本鮪赤身 漬け 握り
青森県三厩産の本鮪を使用。鮮やかで深みのある赤色が目を引く。赤身本来の濃厚な旨味に、漬けにすることで生まれた程よい酸味が加わり、味わいに奥行きが出ている。ネタの風味を際立たせるように計算された酢飯との一体感がある仕上がりだ。

・本鮪トロタク 握り
背かみの部分を贅沢に叩き、大将の地元である宮崎県の野崎漬物のたくあんを合わせている。軍艦や巻物ではなく握りで提供する趣向が面白く、大きめに刻まれたたくあんの存在感が際立つ。程よい脂の甘みと、たくあんの小気味よい歯応えが口の中で見事なコントラストを生んでいた。

・小肌 握り
天草産の小肌を二枚漬けという丁寧な技法で供する。身の質感は驚くほど柔らかく、施された塩味と酸味のバランスが非常に秀逸だ。小肌特有の旨味が酢飯と一体となり、今回のコースの中でも特に印象的な一貫であった。

・フィッシュバーガー
カマスのフライを主役にした一品は、揚げたてのサクサクとした食感と熱々の身が楽しめる。ウナギの煮汁と赤ワインを合わせたコクのあるソースと、自家製舞茸オイルを隠し味にしたマヨネーズが重なる。和の技術と洋のスタイルが融合した、新しい試みを感じさせる味わいだ。

・ホッキ貝 握り
北海道産のホッキ貝は、表面を軽く炙ることで香ばしさを引き出している。しっかりとした歯応えがありながら、口の中でほどけるような柔らかさも兼ね備え、噛むごとに貝特有の甘みが広がる。酢飯の酸味との塩梅も。

・帆立昆布締め 握り
包丁の面で丁寧に押し叩くことで繊維をほどよく壊し、とろけるような食感を生み出している。このひと手間によって濃密な甘みが引き出されており、昆布の旨味と相まって口の中に長く余韻が残る。素材の甘みを享受できる一貫だ。

・茶碗蒸し せこがにの餡
ホッキ貝と帆立の出汁を使用しており、一口ごとに海の滋味深い風味が広がる。上にはせこがにの餡がたっぷりとかけられ、内子と外子の異なる食感と濃厚な旨味が贅沢に重なり合う。出汁の優しい塩気とかにの豊かなコクが調和し、奥深い味わいを楽しめた。

・華林巻き
店名を冠するスペシャリテは、煮うなぎ、卵焼き、千切りきゅうり、干瓢を贅沢に巻き込んだ太巻き。手に持つとずっしりとした重みがある。ふっくらと柔らかい煮うなぎの旨味と卵焼きの甘みを、きゅうりの清涼感が際立たせ、具材それぞれの味わいが口の中で調和する。締めを飾るにふさわしい逸品だ。

サービス面では、大将も職人さんも接客は終始とても丁寧で居心地の良い時間を過ごせた。また、店名の「華林」は、大工職人として華のあった祖父への深い尊敬の念を込め、自身の本名である「林」と合わせたものだという。職人としての誇りと、家族への想いが静かに息づく温かみのある由来が印象に残った。

総括として「華林」さんは、確かな技術と独創的な感性が融合した、味わい深い店だ。大将の地元愛を感じる素材選びや、計算されたシャリの構成、そして何より丁寧なおもてなしが心地よい。また季節を変えて訪れたいと思う店だった。

2025/12/18 更新

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