5回
2025/05 訪問
【今日もビーガン】揚げナスのネギ味噌和え
本当は、菜食主義者になりたいのかもしれない。
でも、現実には、三日坊主で投げることになるのが嫌だから、踏み切らないのかも。
結構、自分の中で葛藤している。
そんな『意識高い系に憧れる』自分をテンポラリーに納得させてくれるこの店、今年になってその存在を知ったのだけど、今日で来訪は4回目だ。
やっぱり定食ランチを頼む運びとなる。
今日初めて、この日替わり定食の献立を担当するシェフの方とお会いできた。
その彼女が丹精込めた完全無欠のビーガンメニューは本日も輝いている。
因みに、シェフで間違いないけど、身体の弱いお子様を食事で支えてきた誇り高き母親の『主婦』でもある方だ。
食べる人の健康と食べる喜びを両立させたカリスマなのだ。
この日のメニュー。
酵素玄米に、茹でじゃがいものおろしにんじん和え、大豆ミートと野菜の中華風、ニラのナムル、カブのお味噌汁。絶品だったのは、揚げナスの甘味噌和え!
甘味噌の味付けにはきび砂糖を使用しているとのこと。
どうりでスッキリしていると思った。
野菜だけで、動物性の出汁も皆無で、これだけ美味しいものできるんだ。
今まで美味い、美味いと言ってきた肉料理、魚料理は一体なんだったのか。
罪悪感に駆られるのは良いことなのか。
なんかそれすらわからなくなってきた。
明日からどうせ『世俗』の味覚に戻るのだろうけど、時々『味の世捨て人』になるのもまた良し。
2025/05/21 更新
2025/04 訪問
身体の中から綺麗になるスープ
3回目の施術。それから『食事療法』。
結局、美味しいから食べてしまうのだが。
自分には、言い訳して納得している。
今日のビーガンメニューは、小松菜、モヤシと昆布の和物、にんじんしりしり、カリフラワーにおろしビーツのドレッシング、厚揚げと玉ねぎと獅子唐の煮物、そしていつもの長岡式酵素玄米には擦った黒胡麻が。
今日のスープは、やはり昆布と椎茸出汁には変わりないが、デトックス効能が最高になる具の組み合わせらしい。
一つ一つを何十回も噛み締め、まだ食べられることに感謝しながら食道に送り出す。
今更敢えて強調することでもないが、どれも優しく美味しく、全く飽きがこない。
これで良いんだよ…と食べることの本質を体現してくれている。
ある意味で外食産業を根本から問い直すような意見かもしれないけど、素材の良さを引き出せるのならば、味付けは最小限で良い。身体に入れる調味料は少なければ少ない方が健康には良かったりする。
食には、健康を保つことと人生に彩りを添えること、という2つの役割がある。
個人的には、その2つを7:3くらいの比率で考えているし、実践している、と思っている。
色々な意味で食べられること自体が幸せ。
時として断食も交えてその有り難みを再認識していこう。
2025/04/05 更新
2025/03 訪問
完全ビーガン食
二度目の訪問となった今日もコアなリピーターで小さな店が溢れかえっていた。
最初から施術の後、健康になったその身体で、健康そのもののランチを戴く予定でいたので、マッサージ台の上で待っていたのだが、次から次へと入店してくるのでかなり待たされた。常連客たちの食事中の会話から、健康維持と向上への意識の並々ならぬ高さを感じる。
今日の健康ランチは、いつもの長岡式酵素玄米(胡麻塩掛け)に、野菜の味噌汁、切昆布、おひたし、蒟蒻、大根とにんじんの甘酢漬け、きゅうりの和物。
前回同様、ワンプレートでの提供だ。
店主のカコさん曰く、ここで提供するご飯は100%菜食。お味噌汁の出汁は、干し椎茸と昆布だけで引いており、煮干や鰹節は一切つかっていないという徹底ぶり。
もちろん化調なんか無縁である。
外食視点で見た時においしいんですか?という話にもなろうかと思うが、これが嘘偽りなく美味い。
普段、無化調でもないラーメンにも舌鼓を打っている自分なのに、自信を持って美味だと言い切れる。
食べるものなんて、こうでなくちゃならない、という気になる。
酵素玄米は、ひたすら甘く、おかずに必要以上の塩味や脂の旨味を求めずとも単独ですいすい食べられてしまう。
最後に、本日ラストというマドレーヌを試してみる。
米粉ではないようだが、砂糖も卵も使われていないレシピのようだ。
但し、店では生卵ご飯セットは提供している。
詳しくは聞かなかったが、完全に自然養殖の地鶏の卵だと常連が言っていた。因みに彼は、生卵ダブルで酵素玄米をかき込んでいた。
食べ方的に健康なのかは疑問だったが。
末長く食べられるものとは、食材の基本を外していないこと、オリジナルの持ち味を損なわないこと、そんな当たり前のことが理解できるお店である。
2025/03/22 更新
2025/03 訪問
激痛の後、身体に優しいごはん
中野にはゴッドハンドが居るという。
触ればたちどころに身体のどこに問題があるかを示してくれるとか。
まだ自分の身体を何とか自己コントロールできるうちに、メンテしておこうとそのお店にやってきた。
カフェを併設していると知ったのは来店後のことだった。
マッサージについて書くSNSでもないので、サラッとだけ触れると、それはもう悪いところだらけだったようで、年甲斐も恥もなく激痛に呻く運びとなった。
これでは、快感を求めにきたのか苦痛を求めにきたのかわからないといった有様だ。
自分がマッサージベッドの上で苦悶の表情を浮かべている間にも、隣のイートインコーナーには常連さんと思しき意識の高そうな中高年のお客様が入れ替わり立ち替わりやって来て、ランチメニューを楽しんでいるようだった。
ようだった、というのはまるで見えない位置で寝そべっていたからで、施術中、ずっと『相変わらず美味しいね』『やっぱりここの米粉マドレーヌに限る』と言った会話が耳に入ると、やっぱり自分も試してみたくなるのだった。
耐える時間帯が終わり、身体が蘇るのと同時に、空腹を覚え、ランチセット(1,000円)を迷わず頼んでいた。
基本的には身体に問題を抱えたお客さんに対してオールマイティーに負荷の無いメニューだそうで、腎臓が宜しくない人でも安心して召し上がれるよう薄味です、とのことであった。
結論を先に述べると、意識の高いご飯は美味しくないという偏見をぶっ飛ばす、不思議な魅力に満ち溢れていた。
プレートには酵素玄米、チリビーン、切り干し大根の煮物、キュウリとキャベツの浅漬け、自然栽培のほうれん草のお浸しが並ぶ。スープは野菜の出汁と塩胡椒のみ。完璧なビーガンメニューだ。
週末はヨガとフィットネスに明け暮れるエリート女子が好みそうなランチだけど、身体にガタがきているアラフィフ男子の肉体を優しくケアしてくれるかのようだ。
自慢だというほうれん草の甘さには驚くしかない。サトウキビ齧ってるみたいだ。ほうれん草独特のエグさも無いし。何よりも気に入ったのは、味と食べ応えがしっかり乗った切り干し大根と玄米とマッチしたチリビーンのどっしりした旨さである。
無くなると注いでくれる白湯やお茶に使う水は、麦飯石を通されている。
さり気なくたけど、お店の全てが身体を労わる作りになっていた。
これで良いんだね…身体に悪いと解っててやめられない外食のあり方を再考せざるを得なかった。
とは言え、明日から未知の味覚探索を止めることもないだろうけど。
よく考えたら、自然農法の野菜、手間のかかる玄米、肉を使わないけどしっかりしたおかず、どれも恐ろしいほど時間と手間がかかるはず。
いきなり『解脱』は無理だけど、食べることの希少性と安全性を、これから意識し続けよう、そんな発想の転換となった一日だった。
2025/03/01 更新
訳あってこのお店を知り、マスターというかドクターに健康面での改善指導を受けて3ヶ月以上経った。
その度に毎回ここで提供されるビーガンランチを戴くのが習慣化しているが、回を追うごとに一層美味しく感じられるから不思議だ。
正直言うと、最初は流石に物足りなかった。特にお吸い物の出汁にすら鰹など動物系の素材を使っていないから美味しくとも全体にパンチを感じなかったのだ。
しかし、今はどうだろうか。
何の疑問もなく、本物の精進料理全てを心ゆくまで楽しめている。本音を言うと、ほぼ全ての外食は、身体に良くはない、と思ってる。それは年齢を重ねた身体そのものが答えを出してくるから真実に近いのだろうと考えている。
ゆとりろんで出される日替わり(実際には週替り)の菜食定食の後、身体が爽快そのものなのは、本物の素材をを丹精込めて作り上げているからだろう。作り手の思想と愛情が良い波動で有難く戴く身の細胞の一つ一つまで正しく調律してくれているのだ。
理屈なんかより、感覚が重要だ。
今日も長岡式酵素玄米はほのかな甘味とどっしりした食べ応えで咀嚼の有り難みを思い出させてくれる。
レーズン入りのニンジンしりしり、大豆ミートの中華風炒め物、茄子味噌(最高傑作!)、そして初見の梅山芋。どれもこれも素材そのものの持ち味が際立っている。もちろん一切の化調は不使用。
麦飯石を通したお冷(常温だけど)は何杯でもお代わりできるのだが、最後に淹れてくれる番茶がとても嬉しい。
今更ながら、食べると言う根源的な行動の在り方を再考させられるお店。
正しい食事は、正しい魂を形造る。
ファストフードが時代遅れ、最早スローフードなんて言葉も使われなくなって久しい。
こういう日本の伝統食、本物の『食』を提示するお店が増えれば、日本社会の幸福度も爆上がりすると思うのだが。