4回
2021/09 訪問
(再訪)「食という字は、人が良くなる。人を良くする。と読み書きする。@ 天ぷら にい留」
今回も予約が叶い……天ぷら界の至宝・にい留、秋の陣へ伺いました(^^)
来店毎に、慣れてはきましたが……今だ、やはり、着席して暫くは張り詰めた空気を感じたりします。それでも気さくに話し掛けてくださったりする大将に和めます。
【にい留・本日のお任せコース内容】
※は一品料理。
⚫︎(※)阿蘇の新銀杏。超低温揚げでモチっとした食感が◯
⚫︎(※)師崎の鯛。3日置きホッキ貝。三重のサワラ(漬け)。サワラの旨味が凄い。
⚫︎(※)いちじくにごまクリーム(ダレ)をかけ、アーモンドとピスタチオはイタリア(シチリア島)産。
⚫︎(※)青森のもずく。細くてしゃきしゃきした独特の食感。シャインマスカット入りで甘みと酸味のコントラストが狙いのよう。
⚫︎(※)新イクラの茶碗蒸し。混ぜながら味わう一体感が美味しい。
⚫︎定番*海老の頭×2
⚫︎定番*海老×2
⚫︎スミイカ。
⚫︎飛騨高山のあきしまささげ(インゲンのような豆)。
⚫︎新イカのゲソ。
⚫︎キス。今日、最初の戦慄です。揚げた7匹目からのキスの匂いに異変を感じた新留店主が顔をしかめて……すかさず廃棄し、裏から新たに取り出したキスを再度、揚げて出し直すという、相変わらず一切の妥協、手抜きなしの己との勝負論を演じています。
⚫︎オクラ。
⚫︎青森のトウモロコシ。寒暖差で出ている甘みが深い。
⚫︎岩牡蠣。牡蠣好きではない僕でも全然OKな味わい。
⚫︎ 信州松茸の餡かけと伊勢湾のハモと、5匹分のハモの骨でとった出汁。昆布や追い鰹で。
⚫︎里芋。ねっとりとした食感と美味。
⚫︎熊本の赤茄子。
⚫︎天草の赤雲丹。
⚫︎穴子。"天空切り"から粋で、らしさ満点(^^)
⚫︎定番*天茶と漬け物。山葵を添えて。にい留では初めての天茶、天丼よりさっぱりとしてて、お茶の風味も◯
⚫︎定番*さつま芋とミルクジェラート。今日もバッチリ★
以上、23品。料理で3時間30分。店内・計4時間。
今日も圧巻的〜内容でした!
今年、3回目ですが……やっぱ季節感の風情らをヒシヒシ感じさせてくれながら飽きませんし、また次、行きたいと思わせてくれます(^^)
話は変わりますが……店主は、毎回のように調理の合間に、お客さんと話す会話の中に、さりげなく文豪のような強烈な名セリフが折々に出てきます。これも私にとって興味深かったりします。まさに己の骨身を削り続ける者の生き様、壮絶なる言霊であります。
今日も、「俺の青春は料理人になってから」などと、さりげなく言われたその言葉に痺れたりもしました。他にもまだまだ。。。
それら諸々〜気持ちいい位、道なき道を切り開く先駆者の凄みを感じました。
新留店主の料理の凄さは、料理以前に人間味の凄さでもあると思います。
今日も素晴らしい時間でした(^^)
ご馳走さまでしたー
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
いいね、フォローとお店の保存を頂けましたら幸いです。よろしくお願いいたします。
2021/09/29 更新
2021/06 訪問
日本最高にして、世界最高の天ぷらと呼びたい。
"神の天ぷら再び"
まさにそんな、名古屋「にい留」の再訪が4ヶ月ぶりに叶いました(^^)
料理だけで1人4万円以上になっても全く高く感じさせない、まさに全身全霊を注ぐ〜30品近くにも及ぶ、至極の天ぷらフルコースに今回も感嘆するばかりです。
鮎1品にしても、琵琶湖、岐阜の木曽三川川、静岡・天竜川らから取り寄せ、厳選した天竜川産(時に養殖をも選択)は、"にい留・指定サイズ"をオーバーしていた為、生産者がサイズ調整すべくエサを与えなかったばかりに苦味らが無くなり、再度、再指定したりなど諸々〜そんな壮絶なる裏側でのやり取りが当たり前にあったりするわけです。
蛤1つにしても、茶碗蒸しと天ぷら用の2品も超一流の鮨屋レベルの仕事と味です。
能登産の毛蟹には、個体差でないアクを取り除く為の、鮨屋でもわかってないという、にい留独自の(秘)仕込み作業があったりするそうです。あの情報オープンな新留店主が口を閉じるくらいなのでよほどだと察知しましたが。
新留店主にかかれば、鮨以外には使えないと言われたりする〜コハダさえ、経験値の上で天ぷらとして真っ当に調理できると言い切ります。
まぁ〜いずれにせよ、今回も何から何まで1つ1つの説得力が圧巻です。
こんな一部は序の口です。
料理や素材、調理方法らもさる事ながら〜職人、人間
、店としての在り方・考え方、スタンスなど、聞けば聞くほど、深く自身に投影できるような事ばかりです。
後半もテンション上がりっぱなしのクオリティに完膚なきまで打ちのめされました、
前回を凌ぐ、素晴らしい素材のバリエーションとラインナップ、技巧でした。
トウモロコシによる〜"天ぷら"と"摺り下ろし"もスゥイーツのような完成度。
締めの〜2時間以上かけて、何回と揚げる恒例のさつま芋とアイスクリームも絶品。
「にい留」の芸術的レベルな天ぷらの世界観を前に、言葉や文を幾ら羅列しようが、虚しく儚いとさえ思えるほどです。
壮大な一大ドラマかのようなコースを終えた新留店主は、肩の荷が降りたかのような満面の笑みを浮かべ、カウンターに残った一部の客と他愛もない事までを談笑してくださったりもします(^^)
一世一代の天ぷら職人である前にイチ人間であるという部分を見れたりもし、かけがえのない瞬間に思えます。
今日、新留店主が抜き差しならぬ一同が見守る緊張感漂う調理の合間に、
"いゃ〜天ぷらって楽しいよね!!(^^)"
と弾けるような笑顔で言われた一言も忘れられません。
これが本音であり続けるうちは、まだまだ「にい留」の進化と新化、深化が止まる事はないでしょう。
しかし、来客に関してはどんな有名人であろうと……フーディであろうが、贔屓も付度も一切なしに、超困難と呼ばれる予約を公平に出し、新規客もウェルカムというスタンスも素晴らしいばかりです。
このレベルと地位、名誉までを得て、それが出来るお店がはたして他にどれだけあるかを知れば尚更です。
結局、真の店の評価も支持も、店主の心の器や才覚以上には大きくならないというような気がしたりもします。
そんな事までを、さり気なく感じさせてくださる〜にい留 店主には、ご馳走さまを超えた、ありがとうございましたの感謝の念も抱かずにいられません。
また次が楽しみで待ちきれません♫
ご馳走さまでした!!
2021/08/31 更新
2021/02 訪問
「名古屋(高岳)*日本最高峰の名店・予約困難&超高級店 @ 天ぷら にい留」
問答無用の泣く子も黙る〜日本・天ぷらの頂き「にい留」へ初訪問です★
"天ぷらボンヤリ層"の私からすれば、天ぷらと言えば……福岡の「天孝」「岩永」で止まってまして(苦笑)、はたして、天下の「にい留」をどれだけ満喫できるか疑心暗鬼であったりもしました。
が、そんな他愛もない戯言の思いを木っ端微塵にしてくれるような衝撃的連続のドラマチック天ぷらコースが待っているのでありました。
一斉スタートの17時より、少々早く通された〜店内(カウンター8席のみ)は、BGMもない……冷蔵庫のモーターの音のみが微かに耳に入るほどの静寂な空気と、張り詰めたようや緊張感が漂うほどですが、筋金入りの職人気質に見える大将は意外とざっくばらんに話しかけてくださったりしながらも、調理の瞬間は強烈な集中力を注いでる姿に見てる方が硬直するほどであります。
檜の香りがする〜おしぼりが臭覚から一瞬、和ませてくれます(^^)
ツマミは、素晴らしくまろやかな蛤のスープから始まり〜ヒラメの刺身〜唐津のブリ漬け〜子持ちヤリイカ(青森産)〜あん肝〜岩手(ミヤコ)の白子。という前半。一手間、二手間なんていう形容は料理の世界では例えられがちですが、にい留は五手間、六手間かけている壮絶さすら感じるほどです。
※添えられた塩も雑味なしの素晴らしい最上の味わい。
そして、いよいよ〜メインの天ぷらへと入ります。
静かな空間に響く……明らかに他とは異質なグツグツという油の音の分だけ、衣に無数の穴が空き、水分が抜けながら〜衣の完成度までが当たり前にわかるという大将は、高温&短時間で上げる一般的な天ぷらの概念すら破壊し、構築した〜にい留スタイルに確固たる信念を持っています。
高温、中温、低温、余熱らの駆使は言うまでもなく、必要ならば鍋まで冷やし切ります。
衣の香りからが炸裂するキス、高価でないネタのわかさぎでも衣で飛躍的に昇華している。白魚の火入れは極わ極わ。
ネタによって、当然、香り1つが飛ばない温度帯も見極めています。
無論、揚げ方もネタにより変幻自在。
包丁の入れ方1つでも水分の抜き方までコントロールしています。
もう、これら何から何まで、日々の点検と見直し、1つの事細かな積み重ねは想像を絶する超絶〜神業の域です。
魚だけでなく、山菜、野菜も素晴らしい(^^)
ラストのデザートに一緒に出された、さつま芋の天ぷらは2時間かけた物。
実は……途中、包丁を入れたさつま芋を次々に廃棄し、裏から新たに取り出したのですが、後から聞くと……さつま芋は個体差が激しく、アクが出やすいので、それを瞬時に見抜き、少しでもその恐れがある物は即座に廃棄するそうです。
にい留の天ぷらは、ネタ(素材)に天ぷらという技法(技術)を合わせた物というより、ネタのポテンシャルを最大値まで引き上げきった末に、天ぷらという技法でしか活かしきれない意味を成すものだと感じました。
先週、行った金沢「めくみ」の大将が、握りは"ネタが夫"で、"シャリが嫁"。半々5:5でなければならないという持論で言うなら、まさに「にい留」の天ぷらも、ネタと衣が5:5のようなバランスに思えたりしました。
全30品。うち〜天ぷら24品。
3時間に及ぶ、一大 天ぷらドラマの宴。
完膚なきまでにひれ伏せさせられました。
まさに、リアル「にい留」劇場に脱帽です。恐れ入りました。
しかし……大将は、今の全身全霊たる〜"にい留スタイル"では、長くは出来ないと言われたりもしています。心身の負担が想像を絶するのではないでしょうか?
まだまだ1人でも多くの人に届け続けてほしいです(^^)。
「にい留」という……一世一代の天ぷら料理と大将の前では、言葉や活字すら、何と虚しく響いているかのようです。百聞は一食にしかず。
天ぷらの神髄ここにあり。
素晴らしい料理と、大将の生き様、人間性、人生観などにも感動しました。
また必ず〜再訪しなければならない名店と出会えました。
ご馳走さまでした、そしてありがとうございました。
2021/09/02 更新
僭越ながら、食べログアワード本'2022において、コメントを書かせて頂いた〜"神の天ぷら"こと、「にい留」に半年以上ぶりに再訪しました。
【にい留*本日のお任せコース内容】
↓↓↓一品物。
⚫︎愛知の白いとうもろこしとじゅんさい。
⚫︎鯛と鯵
⚫︎玄海の鮑(5時間蒸し)
⚫︎もずく(3度漬け)と葡萄。
↓↓↓天ぷら。
⚫︎海老×2
⚫︎海老
⚫︎アオリ烏賊(愛知)
⚫︎スナップえんどう(北海道余市)
⚫︎キス(愛知県師崎)
⚫︎とうもろこし(徳島)
⚫︎玉ねぎ
⚫︎天竜川の鮎
⚫︎田中唐辛子
⚫︎牡蠣
⚫︎水茄子
⚫︎海苔と雲丹
⚫︎穴子
⚫︎天丼
⚫︎さつま芋とヨーグルトジェラート。
全19品。約4時間。
今日も改めて思いましたが、とうもろこしや茄子などの野菜1つにしても、水分から徹底的に考え抜かれた〜最大限、旨味を引き出す業はお見事です。
常に自問自答し、今に満足せず、決して同じレベルであり続けてはいけないという哲学と、今以上を追求する姿勢には頭が下がる思いです。
今や〜酒なしでも1人5万くらいになってしまいましたが、来年移転する東京へ向けても死角なしで、勝ち名乗りを挙げる事でしょう。実に楽しみです。
今日も、"にい留劇場"を堪能させて頂きました(^^)
ご馳走様でした-
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
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