この口コミは、しょう111130さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら
利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。
問題のある口コミを報告する
-
昼の点数:4.5
-
¥1,000~¥1,999 / 1人
-
-
料理・味 4.8
-
|サービス 4.0
-
|雰囲気 4.2
-
|CP 3.8
-
|酒・ドリンク -
-
-
[ 料理・味4.8
-
| サービス4.0
-
| 雰囲気4.2
-
| CP3.8
-
| 酒・ドリンク- ]
一杯の芸術、魂を揺さぶる醤油そば——饗 くろ喜の奇跡のラーメン
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-299598243 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-299598243","content_type":"ReviewImage","content_id":299598243,"voted_flag":false,"count":0,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-299598241 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-299598241","content_type":"ReviewImage","content_id":299598241,"voted_flag":false,"count":0,"user_status":"","blocked":false}
2025/05/13 更新
ラーメン好きなら一度はその名を聞いたことがあるであろう名店「饗 くろ喜」。数々の絶賛を受け続けるこの店で、私がいただいたのは「醤油そば(手揉み)」。その一杯が、想像を遥かに超えて、私のラーメン観そのものを塗り替えてきた。
まずスープ。透き通るような美しい醤油色に目を奪われ、一口啜れば、その芳醇な香りと奥行きのある旨みに驚かされる。複数種の醤油がブレンドされているのか、単調さが一切なく、口の中で幾重にも広がっていく旨みの層に心を奪われる。まろやかさとキレを見事に両立し、鶏の出汁が静かに、でも確かな存在感で支えている。しっかりとしたコクがあるのに、最後の一滴まで飲み干せてしまうほどの繊細さと上品さ——このスープ、まさに飲む芸術だ。
そして麺。今回は「手揉み」を選択。この手揉み麺が、また最高だった。もちもちとした弾力のある中太麺に、不規則な縮れが加わることでスープの絡みが抜群。噛むたびに小麦の香りと甘みがふわっと広がり、スープとの調和が素晴らしい。手揉みによって生まれる食感のグラデーションが面白く、食べていてまったく飽きが来ない。口の中で旨みが何度も押し寄せてくる。
さらに特筆すべきは、トッピングの完成度。低温調理された鶏チャーシューは、しっとりと柔らかく、鶏の旨みが凝縮されていて絶妙な塩梅。豚チャーシューは対照的に香ばしさとジューシーさを併せ持ち、両者がこの一杯の中で見事なコントラストを描く。そして、メンマ、青菜、ネギ、海苔。どれも「脇役」ではなく、それぞれが明確な役割を持って存在している。丁寧な仕事が全体の調和を底上げしており、すべてが「この一杯のため」に計算し尽くされているのが伝わってくる。
総じて、饗 くろ喜の「醤油そば(手揉み)」は、単なる食事ではない。「体験」だ。五感を研ぎ澄まし、心から味わい尽くしたくなる一杯。このラーメンには、作り手の技術と情熱、そして“食べる人への敬意”が詰まっている。
食べ終わったあと、思わず深く息を吐いてしまった。満足を超えた、感動。これを食べずしてラーメンを語ることなかれ。饗 くろ喜、間違いなく東京ラーメン界の至宝である。