この口コミは、ざるそばススルさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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昼の点数:5.0
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¥2,000~¥2,999 / 1人
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料理・味 -
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[ 料理・味-
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| 酒・ドリンク- ]
僕は22世紀の蕎麦畑を見た。
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葱天せいろ
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葱天せいろ
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野草の天ぷら
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蕎麦がき
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2024/08/12 更新
蕎麦屋巡りをしている人にとって、避けては通れない店というのがいくつかあると思います。その一つが、この慈久庵。蕎麦の求道者である小川宣夫さんが営むお店です。水戸駅から車で約1時間ほど。竜神大吊橋の方へ進んでいくと現れます。
この日は、夏休み期間ともあって開店前の11:00に到着。ただ、お客さんが多かったからかすでに店は開店しており、中には6組の方がすでに案内されていました。
その第一陣が帰り始めてから着席。時間にすると店に到着してから1時間と少しでしょうか。しかし不思議なことに余裕で待てます。日頃、仕事の忙しさからコンビニのレジで3分も待たされようものならすぐに激おこぷんぷん丸になるせっかちな僕ですが、とても穏やかな気持ちで待てます。おそらく、旅の目的がこの慈久庵自体であり、自然に囲まれた店の雰囲気も相まって、マインドフルネスな空間を作り出しているからでしょう。
逆に、竜神大吊橋を目当てに来て「あ、近くにいいお蕎麦屋さんがあるみたい〜」という方や、どこでもいいから早くご飯を食べたい、という方には全く合わないお店だと思うので、いますぐ引き返したほうがいいと思います。
・葱天せいろ
・野草の天ぷら
・焼畑の蕎麦がき
さて、肝心のお蕎麦ですが、もはやレビューするのも烏滸がましいほどのクオリティでした。
蕎麦は常陸秋そばの味・香りが存分に感じられ、それでいて上品に仕上がっていました。
恐るべきは辛汁のクオリティで、角が取れていて丸みがあり、味はしっかりしつつも蕎麦の邪魔をしない。蕎麦つゆとして一つの完成系を見た気がしました。
蕎麦がきは柔らかめで、口の中で溶かしていくほどに蕎麦の味わいが口に広がり、目を閉じればそこは蕎麦畑。またもや僕は蕎麦畑に佇んでいたのです。
主人の小川さんがこの地で蕎麦屋を開いたのは、地元である水府町の「荒れていく里山をなんとかしたい」という想いからだったそうです。
いま、人口減少と高齢化による担い手不足で、あらゆるところで文化消失の危機があります。蕎麦もその一つで、原料をつくる農家なくしては蕎麦の食文化は成り立つことはできません。
文化を作ってきた地で、在来の農法を活かしながら、新たな栽培にも挑戦し、文化を紡いでいく。次世代型の文化の紡ぎ方の片鱗を見たような気がしました。そう考えると、僕が見たのは22世紀の蕎麦畑だったのかもしれません。何を言っているのか分からないかもしれませんが、僕にも分かりません。
とにかく美味さを超えた感動クオリティ。何も文句はございません。ごちそうさまでした。
味 : 4.0 / 4.0
値段CP : 0.5 / 0.5
雰囲気・接客 : 0.5 / 0.5