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この店には神が宿っている。自然豊かな山の神だ。お父さんお母さんお婆ちゃんで店を回しているが、吸い込まれるような素朴さだ。 甚五焼定食(甚五焼2個、虹鱒塩焼1匹、豆腐、漬物、山菜、味噌汁など)17,00円也を頂いた。 虹鱒は店の前の湧水豊かな池から自分で釣り上げたものを焼いてくれる。 甚五焼は大きな水雫型のおむすびを串に刺し「じゅうね味噌」なるものを付けて焼いてくれる。じゅうね味噌は、五平餅につける甘味噌とは全く異なる。丼に入ったそれはすりおろしたトロロの様なトロトロ感あるもので、エゴマが擦り込まれているそうだ。店のご主人がおむすびの串を持ってじゅうね味噌が入ったどんぶりに向かう姿は、神主が笏を持って祭壇に向かうかの様だ。何回かペタペタと付けてから囲炉裏の炭火にかざし焼いてくれる。 そうだここの調理場の囲炉裏は素晴らしく綺麗だ。京都の庭園とまでは言わないが、神に清められた様な灰の真ん中に火を起こされた炭を置き、周りに串に刺さった虹鱒と甚五焼が並ぶ。この景色は見事だ。 甚五焼は元々神に供えるものだそうだ。それを一部感じることができたのかもしれない。 虹鱒塩焼きは少し大振りで食べ応えがあった。塩原の湧水で育った深みのある味わいだ。 甚五焼は甘さ辛さ酸っぱさに旨さを求めず、エゴマの優しい風味がその旨さだと感じた。 ご馳走様でした。
2024/07訪問
1回
立ちのぼる香り!