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昼の点数:4.0
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¥1,000~¥1,999 / 1人
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料理・味 4.6
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|サービス 3.4
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|雰囲気 3.4
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|CP 4.4
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味4.6
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| サービス3.4
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門前仲町の深淵、漆黒の拉麵
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2025/06/28 更新
門前仲町の路地をふらりと歩けば、不意に鼻をくすぐる香ばしい香り。暖簾も看板も控えめなその店の名は「東神田ラーメン3」。その風情はまるで、誰にも教えたくない秘密の場所。だが一度足を踏み入れれば、その理由に納得がいく。
着席して注文したラーメンが目の前に置かれた瞬間、まず驚かされるのはそのスープの色。漆黒——まるで夜の湖に月が映るような静かな美しさだ。レンゲで一口すすると、見た目のインパクトを裏切らない、どっしりとしたコクが広がる。ところがその奥に、不意に顔を出すような甘みがあり、深海で出会う微光のようにスープ全体を優しく包み込む。
トッピングのチャーシューは、濃厚な味付けがされており、脂の旨みがぎゅっと詰まっている。厚みがあるのに柔らかく、箸でつまむとほろりと崩れる。そこに刻んだ玉ねぎが加わると、甘さと香ばしさにほんの少しの辛味が差し込んで、味わいに立体感が生まれる。まさに一杯の中で、何層もの物語が語られているかのようだ。
店員さんの接客は、はっきり言って厳しめ。入店時のルールもきっちりしていて、ぴりりとした空気が張り詰めている。けれど、それもこのラーメンのクオリティを守るための“緊張感”だと考えれば納得がいく。むしろ、静かに一杯に向き合えるという点でありがたさすらある。
この一年、あちこちのラーメンを食べ歩いたが、「東神田ラーメン3」の一杯は、間違いなくトップクラス。いや、正直に言えば——No.1だったかもしれない。心に残るラーメンというのは、味だけでなく、その場の空気ごと記憶に刻まれるものなのだ。