ぼうずαさんが投稿したホワイト ラビット タバーン(大阪/中津)の口コミ詳細

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ホワイト ラビット タバーン中津(大阪メトロ)、中津(阪急)、大阪梅田(阪急)/バー

3

  • 夜の点数:4.5

    • ¥6,000~¥7,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 5.0
3回目

2025/07 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

FakeとGenuine

大阪へ戻るたび、不思議と吸い寄せられる路地がある。中津の裏手、夜の帳が降りるころ、ぽつりと灯る「ホワイトラビットタバーン」の看板。誰に呼ばれるでもなく、その扉を開けてしまうのは、記憶か、それとも何かもっと古い約束のせいか。

この夜も、蒸し暑さを振り払うように、まずはギムレットを一杯。ここのそれは、一般的なレシピより幾分甘やかだが──いや、それがいい。氷の音に耳を澄ませながら口に含めば、かつての夏の幻影が静かに甦る。懐かしさとは、味覚に宿る記憶の錯覚なのかもしれない。

棚に並ぶボトルの群れの中に、見覚えのある一本を見つけた。スプリングバンク15年、黒ラベル──だがそれは、かつてこの店で催された「フェイクボトルの夕べ」で出された一本ではなかったか。外見はまぎれもなく公式品、だが中身は……おそらく21年のクリームラベル。つまり“偽りの貌を纏った真実”。おかしな話だが、これほど正体を暴かれた“フェイク”が、なおも人の心を打つのはなぜだろう。舌の上で転がせば、柔らかなオイル感と熟した果実香が、確かにそこにある。

最後に選んだのは、正規のローカルバレー。飲み比べてみると、香りの芯、余韻の長さ、その“確かさ”がはっきりとわかる。

──フェイクか、ジェニュインか。
人はしばしば、ラベルに惑う。だが、真実を語るのは中身だ。ウイスキーも、そして人生も。

その夜、僕はまたひとつ、グラスの底に物語を見た。

2025/07/23 更新

2回目

2024/12 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥4,000~¥4,999
    / 1人

バーボン師匠

ホワイト・ラビット・タバーンは、守口市にあるロジンズ・タバーンの系譜の店だと考えている。歴史と伝統が息づくこの場所には、特別な何かがある。

この店のマスター(私が密かに「バーボン師匠」と呼んでいる)は、バーボンに関する知識が豊富で、その愛情は店内の雰囲気にも表れている。彼の一言一言には、バーボンへの深い理解と情熱が感じられるのだ。今日も仕事の合間を縫って、ホワイト・ラビット・タバーンに足を運んだ。バーボン師匠のおすすめを聞きながら、まずは一杯目を注文。琥珀色の液体がグラスに注がれると、心地よい香りが広がる。口に含むと、バーボン特有の甘さとスパイシーさが絶妙に調和しているのがわかる。

二杯目を楽しみながら、ふと時計を見ると、そろそろ仕事の時間が迫っていることに気づく。「仕事の前に飲むなよ」と自らに突っ込みを入れながら、名残惜しさを感じつつも席を立つ。今日は二杯で終了だが、またこの場所に戻ってくることを心に誓いながら、ホワイト・ラビット・タバーンを後にした。バーボン師匠との一日が、また一つの思い出となった。

2025/01/20 更新

1回目

2024/11 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥4,000~¥4,999
    / 1人

遠ざかる灯、刻まれた思い出

これまで、いくつかの転職を重ねてきた。しかし今回は、これまでの単なる異動とは異なり、職種そのものを変える挑戦である。その新しい領域へと踏み出す前で、不安と期待がないまぜとなり、心がざわつく。さらに来年度には、遠く離れた地への転勤も控えている。三十年余りを過ごしたこの土地を去るのは容易いことではない。見慣れた風景や日々の道、馴染み深い人々と過ごした日々が、静かに思い出へと変わっていくのを感じる。

特にこのバーには、深い思い出が刻まれている。人生の岐路に立たされた夜、失意の底に沈んだ日々、幾度ここで一杯の酒に心を癒されたことだろう。店主も何も言わず、ただ静かに見守ってくれた。その無言のまなざしが、どれほど力になったかは言葉にできない。転勤を報告したとき、店主が「寂しくなりますね」とぽつりとつぶやいたとき、胸に小さな痛みが走り、思わず「あと何回かは顔を出しますよ」と約束してしまった。いつまでこの地にいるかわからないが、このバーにはあと数度、訪れよう。そしてそのたびに、この地に染み込んだ思い出を心に刻むのだ。

新しい土地に対する不安は当然ある。しかし、その先に待つ未知の出会いと発見──その儚い期待もまた、心の奥底で確かに息づいている。転勤の挨拶を兼ねて巡る店々。懐かしい香りと店主の微笑みが胸に染みる。この場所での別れと、まだ見ぬ土地への旅立ちをかみしめ、私は次の一歩を踏み出そうとしている。人生とは、刻一刻と変わりゆくものだ。

2024/11/28 更新

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