ぼうずαさんが投稿した和音(大阪/北新地)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

bowzの記録帳

メッセージを送る

この口コミは、ぼうずαさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

和音大江橋、北新地、東梅田/ダイニングバー、ワインバー

1

  • 夜の点数:4.2

      • 料理・味 4.2
      • |サービス 4.2
      • |雰囲気 4.2
      • |CP 4.2
      • |酒・ドリンク 4.2
1回目

2025/12 訪問

  • 夜の点数:4.2

    • [ 料理・味4.2
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気4.2
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク4.2

静寂の底に、白は揺れる

北新地にあるワインバー「和音」。
久しぶりにその扉を押した瞬間、静けさが一気に押し寄せてきた。時間の軸がわずかに揺れ、すべての色が淡くなるような──そんな気配があった。
店の構えはあの頃のまま。柔らかな照明の下で迎えてくれるのは、変わらず二人の女性。彼女たちがまだ別の店で働いていた頃からの付き合いだから、もうどれだけの月日が流れたのか、正確には思い出せない。けれど、独立して「和音」を開いたと聞いたあの日から、私の足は自然とこの場所へ向かうようになった。

この夜も、最初の一杯は迷いなく白ワイン。なぜかここでは、赤よりも白が似合う。派手さはなくとも芯があり、そっと寄り添うような味わいが、和音の空気と重なるのだ。
「カリブーは、ありますか?」
思わず口をついた問いに、返ってきたのは少し申し訳なさそうな声。「今日は置いていなくて──」
滋賀・ヒトミワイナリーの一本。ここで出会い、現地まで足を運んだほど気に入ったワイン。今夜その姿はなかったが、それでも、いつかまた出会える予感が心を少しだけ温める。

料理は、記憶の中よりもさらに洗練されていた。
まずはパテカン。変わらぬ厚みと、口に入れた瞬間に広がる塩気と香草の余韻に、思わずグラスが進む。ポテトサラダの姿は見えなかったが、その代わりに現れたのは、鮮やかな赤の皿にこんもりと盛られたスパゲティサラダ。燻玉の代役としては充分すぎる出来で、黒胡椒がピリッと効いたその味わいは、むしろ今の気分にぴたりと寄り添った。

静寂の底で、そっと揺れる白。
その傍らに、皿の上に咲く記憶のかけらたち。
変わらないものがあるということは、思っている以上に心を解いてくれる。
それを思い出せただけでも、今夜ここに来た意味はあった。

2025/12/08 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ