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夜の点数：4.2
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￥10,000～￥14,999 / 1人
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料理・味 4.2
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|サービス 4.2
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|雰囲気 4.2
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|CP 4.2
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|酒・ドリンク 4.2
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［ 料理・味4.2
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| サービス4.2
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| 雰囲気4.2
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| CP4.2
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| 酒・ドリンク4.2 ］
昼の灯りに、ひとしずくの黙
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2025/11/18 更新
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日曜の昼を名古屋で迎えることは、滅多にない。
この街では、日が高いうちから暖簾を揺らす店が少なく、「あたらよ」が灯りをともしているのは、思いがけず拾い上げた小さな光のようだった。以前から気になっていた店だが、この日に限って一席だけ空いていたのも、どこかに導かれたかのようである。カウンターに腰を下ろし、お造りとおばんざいの盛り合わせを頼むと、出汁と魚の香りが静かに満ち、昼酒へのささやかな背徳すら、やわらかな余韻へと変わっていく。
続いて運ばれてきたのは、カキフライと、塩で焼き上げられたぶりかま。
香ばしい皮の焦げ目と脂の甘さが、こちらが盃を触れるより先に日本酒を誘ってくる。気づけば徳利の減り具合が、いつもより明らかに早い。締めに選んだのは、菊正宗の「百黙」。この価格帯で“菊正宗”と聞けば一瞬身構える人もいるだろう。だが百黙は別格だ。透明感のある旨さが魚の余韻をそっと整え、痕跡を残さず喉へと静かに落ちていった。
正直、飲食店で百黙と出会ったのは初めてだった。
丁寧な料理の横で、声をあげることなく、それでも確かな品を添える一本。
昼の灯りの中で、思いがけず巡り合った“ひとしずくの黙”であった。