3回
2025/01 訪問
驚きの連続。世界が認めたクリエイティブ・レストラン
2回目の訪問。本日はどのようなお料理が出てくるのか楽しみにして行きました。店内に案内されるとペルーの独特な食材のディスプレイがあり説明を受けます。
コースはひとつ、Vertical Gaze。標高ごとに異なる品々が出てきます。ノンアルコールのペアリング(Experience & Senses)と一緒にいただきます。日本は四季ごとに様々な料理を楽しむのと同様に標高差があるペルーや南米アンデス山脈地域では標高ごとに気候帯がまったく異なるため、下は海の中から上は標高3,500メートルを超える地域の食材を使った料理をそれぞれ味わっていただきたいとのこと。また、一品ごとに世界観をイメージしたイラストも添えられてきます。
まずスタートは水深10メートルの浅瀬(Coastal Seafloor)から。毛蟹とズワイガニとセイコガニの3種類のカニを使った3品です。セイコガニの卵をゼリー状のシートに混ぜて、それが甲羅の内側に敷かれて具を包んでいただくのですが、これまた絶品。
ドリンクは昆布トニックにグリーンスピルリナを加えたもので、昆布のダシが効いていてさっぱりした喉ごしです。
次は、標高18メートルの海岸砂漠へ(Desertic Shoreline)。バターナッツスクワッシュというかぼちゃを使ったボタンエビの品と白エビのフリッターです。バターナッツスクワッシュは名の通りバターナッツのような濃厚な味が特徴だそう。
ドリンクはアグアイマント(食用ほおずき)とオレンジミントとターメリック。爽やかな味です。
3品目は、水深5メートルの冷たい海へ(Cold Sea Water)。ホタテを使った一品ですが、青とエメラルドグリーンと白いマーブル調の器で出てきますが、実は器の模様ではなくてソースなんです。このソースと一緒にホタテの卵が載ったクリスプをいただきます。ソースだけ食べても美味しかったです。
ドリンクはカムカムとココナッツホエイ。甘いドリンクです。
4品目は、標高3680メートルへ。保存(Preservation)がテーマです。チョクロコーンのフリットに和牛の牛タンを薄くスライスしたものを載せていただきます。チューニョ(Chuño)というじゃがいもを乾燥させたものと牛頰肉の煮込みが石の器で出てきます。
ドリンクはカンチャコーンとマウンテンハーブと紫トウモロコシ。コーンを炒ってあるため香ばしい飲み物です。
続いて5品目、標高178メートル淡水(Fresh Water)です。アマゾン川流域にはピラルクという大型の淡水魚がいて、シェフが日本で手に入る食材で似たような魚を探して作った、イトウを使った一品です。装飾が凝っていて立体的なクリスプにいくらの粒が飾られています。スプーン置きはピラルクのウロコでできたオブジェです。
ドリンクはグアバとアカラレフヒオ。Aqara Refugioはアンデスのアガベの飲み物だそうで優しい甘さのドリンクです。
6品目は、再び海の中、水深20メートル海霧(Ocean Haze)へ。アオリイカを使った一品でイカ墨のスプーマの中にあります。
ドリンクはアボガドとパッションフルーツと赤杉のりのジュース。アボガドの味もしますがさっぱりした飲み物です。
7品目は、再び山の上へ、標高3260メートル高地の森林(Wood in the Highlands)です。ゆりねを泥の窯で焼いたもので、泥はミネラルが含まれていて食べても大丈夫。毒消しとして食されてきたそうです。ウチュクトソースといただきます。メインはエゾシカです。ごぼうと黄身のソースでできた飾りが上に載っています。
ドリンクはかりんとフウトウカズラ。かりんの味がする甘いドリンクです。
次からデザートです。標高750メートル熱帯雨林のジャングル(High Jungle Rainforest)です。チリモヤ(Chirimoya)という南米のフルーツのムースにカカオバターとみかんピールのソースをかけて時間とともに徐々に固まっていきます。固まるとパリパリ食感に。ペルーのフルーツのルクマのドーナツは中からソースが溢れ出ます。
ドリンクはレモンバーベナとグアナバナのジュースでさっぱりした味です。中に蜜蝋にキューブが入っていてレモンバーベナが溶け出す?仕組みだったと思います。
最後は標高840メートルのアマゾン(Amazonia)です。カカオシリーズです。一つは目の前でカカオのハスクをフランベして出されるもの。そのほかシャーベットとフランとクッキーとソースです。
ドリンクはテパチェとトンカ豆です。パイナップルを発酵させた飲み物でなんとも言えない味だったような。
どのお料理も食材も珍しいものばかりでサーブされるたびに驚かずにはいられません。次は何か何かと楽しみです。そんなこんなで3時間あっという間に過ぎていきます。
シェフに聞いたら2週間ごとに一品ずつ新しくしているとのこと約3か月でコース全体のメニューが刷新されます。
新しいメニューに出会うため次もまた訪問したいです。
2025/02/02 更新
2024/03 訪問
ペルー発 2024ミシュランガイド2つ星レストラン MAZ
ついに来店が叶いました。MAZに行って来ました。The World’s Best Restaurants 50 (2023)の1位に選ばれたCentral(ペルー)のシェフのレストラン。
コースはひとつ、ペルーの国土のそれぞれの標高をテーマにした料理が順番に出てきます。今回はノンアルコールのペアリングを頼みました。
ペルーは南米に位置し、太平洋、アンデス山脈、アマゾンのジャングル、乾燥地帯など多様な自然に恵まれています。見たことも聞いたこともない食材や果物が次から次へと出てきます。馴染みのない食材だから一度聞いただけでは覚えられない、けどどの料理も味は最高に美味しい!
本当に旅をしているような感覚で、料理を通じてペルーの自然やインカ文明に想いを馳せることができます。これまでにない新体験と言ってよいでしょう。
17時入店でコースをじっくり堪能して20時半まで滞在した3時間半、本当に贅沢な時間でした。
また必ずリピートします。
2024/03/16 更新
2023年に東京にオープンしてすぐ2024年ミシュランの星を獲得し、2025年も続けて獲得しているMAZ。完全予約制で、今回は17時に伺いました。コースは一つVERTICAL GAZEのみです。コースに合わせたペアリングにノンアルコールのドリンクをつけました。
コースのコンセプトはペルーの国土のさまざまな標高の産品を使った品々で、食材や料理を通じてペルー国内を旅行するような感覚を味わえます。
まずは浅瀬のお料理から始まります。
1 浅瀬 -10m
北海道産ウニ 青海苔
鮑と鮑の肝 周りはキャッサバ揚げたもの
ホッキ貝とカラフルに染色した大根 アイスプラント
ドリンク: 昆布トニック グリーンスピルリナ
2 渓谷の清流 1250m
ザリガニのシチュー ニョッキ入り
カニの素揚げ
野菜のリボン
ドリンク: グアヴァ アカラレフュージーオ
3 冷たい海 -5m
ホタテ おぼろ昆布
タイガーズミルク
ホタテ卵巣のクリスプ
ドリンク: 黒文字ベリー 青海苔
4 アンデスの高原 3680m
リードボーのコロッケ 和牛薄くスライスしてスモークしたもの
牛頬肉のシチュー かぼちゃの器
ドリンク: カンチャコーン 紫トウモロコシ
5 淡水 95m
黒いフォーム 香だけ 虹鱒
なめこ きのこのソース 虹鱒のたまご
ドリンク: カムカム ココナッツホエイ
6 海霧 -35m
グラパラリーフ
ムール貝 イカスミのスプーマ
カリカリクリスピー 黒はイカスミ
ドリンク: アボガド パッションフルーツ 赤杉のり
7 山麓の熱帯林 430m
れんこんにチョリソ・ソーセージを詰めて ワンカイーナソース
岩手の豚 炭火焼き ごはん入り
ドリンク: かりん フウトウカズラ
8 高地のジャングル 750m
グアバ
グレープとひも
レモンバーベナのひも
銀杏
パウダー状のアイス
ドリンク: レモンバーベナ グアナバナ
9 アマゾニア 840m
ココアス 実とソルベ
マカンボ ホワイトカカオ
カカオ カカオパルプとビネガーで作ったシート
カカオニブ
ドリンク: テパチェ トンカ豆
サーブされるたびに驚きの品々に見入ってしまいます。3時間あっという間に楽しくペルーの食の旅を「体験」することができます。
また伺いたいです。