2回
2025/08 訪問
伝統的な和食の枠にとらわれない、独創的な料理
蓬左茶寮のいつものコース(税込9,800円)を昼に予約。いつものコースですが初訪問です。店舗は名古屋市地下鉄池下駅すぐ近くのスクランブル交差点から暖簾が目に入ります。
入店すると、ショップのような空間があり、カメラは設置されているものの店員さんはいません。奥には待合室とさらに扉が。予約時間まで少し時間があったので、お手洗いをお借りしてから待合室で待ちます。男性用お手洗と思われる入口の方には、虎のシャツを着た猫の絵が飾られていました。同行者によると、女性用のお手洗いには5種類ものハンドソープが置いてあったそうです。ショップにも猫の置物があったり、日本酒のラベルにも猫が見受けられたので、猫好きの店主なのかもしれません。
時間になると、順番に案内されました。広々とした空間のカウンターの席は隣との間隔を開け、4組9名で利用しましたが、隣席はあまり気になりませんでした。
こちらのお店の最大の特徴は、長年のフレンチでの経験が活かされているように感じました。フォアグラや盛り付け、エンターテインメント性の高いオープンキッチンやスポットライトなど。白和えにマスカルポーネを使うなど伝統的な和食の枠にとらわれない、独創的で革新的な料理が生み出されています。
スタッフは、大将と若いお弟子さん、年配のアシスタントの3名でした。大将が調理の中心となり、お弟子さんが主に接客を担当してくれました。ドリンクはお弟子さんにお任せの日本酒をいただきましたが、どれも美味しく、酒の肴もありお酒が進み、少し飲み過ぎました。
スタッフの連携には少し不慣れな部分があるように感じましたが、また再訪したいと思える独創的な和食と美味しい日本酒が楽しめるお店でした。
この日のメニュー
◆雲丹と冷製茶碗蒸し
◆桃と車海老の白和え
◆鰹のタタキ 土佐酢ジュレ
◆フォアグラ 長芋羊羹 オクラ、キャラ胡桃
◆蛤真丈 蓬麩 冬瓜の翡翠煮
◆鮑とお粥プレス
◆焼き鱧 舞茸胡椒
◆トウモロコシご飯
◆コーヒーゼリー アイス
2025/08/10 更新
前回いただいたLINE割引クーポンをきっかけに、その独創的で革新的な料理に惹かれ、再びお邪魔しました。
一斉スタートまで待合室で待つ間は、前回同様、海外の料理番組が流れ、少し強めに漂う香りが五感を刺激します。この店の広いカウンター席やカラフルなスポットライト、置物や飾られた絵といった様々な要素が組み合わさった空間は、料理そのものと同じく、落ち着く雑多さがあり、心地よさを感じさせます。
今回いただいたコースも、単なる和食の枠には収まらない、まさに雑多な要素を昇華させた革新的な料理でした。大将のフレンチ経験が、奇をてらっただけの変わり種で終わらせず、すべての品に確かな技術と深みを与えていることに感服します。
◆帆立とあん肝のサンド 菜の花:和と洋、濃厚さとほろ苦さの調和
◆蟹サラダ フルーツトマト マスカルポーネ ヨーグルト:瑞々しいフルーツトマトとヨーグルトの酸味が、蟹の旨味を引き立てる斬新な組み合わせ
◆河豚の炙り刺し すだちポン酢:確かな技術に裏打ちされた、食感良く香ばしく河豚の旨味
◆マグロばら寿司:マグロの美味しさと鼻を抜けるわさびの刺刺激
◆蛸の柔らか煮 フラン:和の煮物とフレンチのフラン(洋風茶碗蒸し)が融合した一品。驚くほどの柔らかさ
◆海老真丈 柚子のお椀:上品な出汁と柚子の香りが染みわたる、王道の安心感
◆金目鯛焼き:皮はパリッと、身はふっくらと。素材の良さが際立つ焼き物
◆お食事:蕪の味噌汁、出汁巻き玉子、たたき梅、青さ海苔佃煮、そしてミルキークイーン。シンプルながらも、細部にまでこだわった丁寧な仕事が光り、炊き立てのお米の美味しさにほっとします
◆本蕨餅とミルクアイス
お弟子さんにお任せした日本酒も、好みを丁寧に聞いてくださり、順番を考え提供してくださいました。時期柄か、生酒も多く、飲んだことがない銘柄に出会えたのも嬉しい体験です。