3回
2025/03 訪問
焼売、雲白肉、皮蛋。名品・ちゃんタンメン以外にも、魅力あふれるテクニカル系メニューが盛りだくさん
レビュー2回目。
昨夏の初訪以来、気に入ってたびたび訪問。
エキセントリック三寒四温で、前日から激しく気温の下がった雨の夕方に、通算7度目の訪問。
今回は、これまでに食べて最も美味しかった、オールスターキャストで行こうと決めました。
☆☆昔ながらの肉焼売
タネの肉餡に、薄味ながら優しくかつコクのある味がついています。調味料を入れる小皿がつかないのは矜持の表れ。蒸し方が抜群で、皮と具が一体となり、ムッチリ、フワリ、トロリの絶妙な食感。2度目の訪問で頼んで以来虜になった、マイ・ベスト・シューマイ。
◎茹で豚にんにく醤油
固めの皮付き茹で豚に、少し甘いニンニクダレ、茹でモヤシ、ネギが神マッチ。初訪以来、ほぼ毎回頼んでいます。
☆ピータン豆腐
しっかり水気を切った木綿豆腐に、たっぷりの皮蛋。皮蛋は今回刺激ゼロの熟成加減ながら、黄身のコクが抜群。素晴らしい塩梅でした。
《ドリンク》
☆おつかれサワー
◎ゆずハイボール
冷凍カットレモンがたくさん入った看板ドリンク・おつかれサワーは名作。ゆずハイボールは今回初注文でしたが、ゆずの風味に加えてジンジャー入りで刺激的。こちらは柑橘系ドリンクが良いですな。
☆☆☆特製ちゃんタンメン
圧倒的人気のちゃんタンメン。おつまみにかまけてたどり着けないことも多く、今回4度目。ぷりぷり小エビが表面を覆い尽くす、キラービジュアルのエビちゃんタンメンも食べましたが、エビが多い=野菜が減る=変化が減るため、私は野菜たっぷりのこちらが好きです。
今回、価格高騰の影響か、キャベツの食感はもうひとつでしたが、歯ごたえありながら甘みのある人参が美味かった! もともとコク・旨みたっぷりの白湯スープに野菜のエキスが加わり、加水率高くのびにくいストレート中太麺とともに堪えられない魅力。これまたキング・オブ・タンメンであります。
初訪問時は夜のピークタイムよりだいぶ早い夕方で、素晴らしい味にうなりましたが、今回はそれに並ぶ美味しさでした。混雑時に調理が乱れるわけでもないでしょうが、余裕をもって調理すると違うのですかね? 雨天時の訪問は、それを狙ってのことでもありました。
インパクト抜群のエビちゃんタンメンの印象が強いと思われますが、今回頼んだ焼売・雲白肉・皮蛋は相当なレベルで、本格中華料理店クラス。それを町中華の、親しみやすいスタイルでくるみ、美味しくてリーズナブル。
但し、味つけは抑制されているので、クッキリした味を求めるとイメージが違うでしょう。
焼売をそのまま食べて美味しく感じるかどうかが、目安かもしれません。
このところ、思ったよりも量が食べられないことが増え、トシかなあと憂鬱だったのですが、今回は最後のちゃんタンメンも、労せず完食、そしてスープ完飲。なんともゲンキンなもので、スランプ脱出した模様(笑)。
これからもちょくちょく通いたい、大好きなお店です。
昔ながらの肉焼売。抜群の蒸し加減
茹で豚にんにく醤油。土台に茹でモヤシ
ピータン豆腐。こっくり皮蛋とスッキリ豆腐のバランスが絶妙
特製ちゃんタンメン。今回は何と人参がキーマンに
特製ちゃんタンメン、上空図
2025/03/31 更新
2024/07 訪問
さまよい見つけたステキ町中華
蒸し暑い平日暮れ方、当てにしていたお店が
かなりの行列で断念。
しばらく恵比寿西エリアをさまよい、
大通りからふと目に入ったのが、こちらの目立つ黄色い外観。
食べログを確認、美味しそう!
迷わず突撃しました。
《第1陣》
○おつかれサワー
冷凍レモンカット1個分、プラスたぶんクエン酸増しですっぱ爽やか、ナイスです。
○中華冷奴
ザーサイがナイスアクセント。
豆腐も水切りバッチリで、コクを感じます。
○揚げ茄子漬け
揚げ茄子の甘酢浸し。派手さはないが、
時間が経っても味が落ちず、かえって味わいが
増すようないぶし銀。
《第2陣》
ここでイチオシ「ちゃんタンメン」に行くのが理性的だと承知しつつ、つい(笑)
○大龍ハイボール
店名を冠するは、初体験の紹興酒ハイボール。意外や酸味が一番強い。
でもさっぱり飲めて、癖になりそう。
☆☆茹で豚にんにく醤油
しっかり茹でた豚バラを薄くスライス。
味わい、歯ごたえしっかり。
歯ごたえ……うん!?
なんと皮つきです!
『美味しんぼ』世代は、皮つき時点で狂喜乱舞なのですが(笑)、皮のゼラチン質も加わって、
食感を複雑にしています。
ざっかけないネーミングですが、
実質は上等な「白片肉」。
お供の茹でモヤシも真っ白、ヒゲ完全除去、
茹で加減、水切りも完璧でシャッキリ。
物凄く手間暇かけた絶品です。
《第3陣》
茹で豚に感動しつつ、覚悟を完了して注文してしまったのは、レビュアーの悲しい性かもしれません。
☆特製ちゃんタンメン
熱烈なタンメンファンでして、ワクワク待つ。到着したのは、深い丼に高く盛られた堂々たる品でした。
350gという野菜のメイン・キャベツは、かなり焦げ目がついています。歯ごたえを存分に残しつつ、甘みと香ばしさもあり、主役にふさわしい。
麺もコシが強く、スープも旨み濃厚、そしてここでもわずかな酸味。
チャンポン要素は2割ほどですが、
たっぷり小エビが入るらしい「エビちゃんタンメン」は、もっとチャンポン寄りになるのでしょうね。
お腹パンパンになりながら、美味しく完食、
スープも完飲。いけません!!
イチオシのちゃんタンメンで、たっぷり野菜とボリュームを両立しつつ、
仕事終わりの人に訴えるドリンクメニュー、
皆でつつきやすい料理の豊富さ。
食事にも飲みにも対応し、
調理の手際は確か、しっかり手間もかける。
実にいいお店を発見しました。
恵比寿西エリアには、強力な定食メニューが揃う「舞香」もあり、恵まれていますね。
おつかれサワー。レモンたっぷり酸味たっぷり。団体にはヤカン入りの「ナカ」があります
揚げ茄子漬け。落ち着いた箸休めに
中華冷奴。ザーサイとタレが実に中華
大龍ハイボール。店名を冠するは紹興酒ベース
茹で豚にんにく醤油。皮つき茹で豚、土台にシャキシャキもやし。絶品です
名物、特製ちゃんタンメン。野菜の歯ごたえを残した、堂々たる仕上がり
2024/07/10 更新
平日、仕事で疲れて元気をもらいに訪問。
19時到着、満席で少し待つも、すぐ空いて奥のほうのカウンターへ。
☆おつかれサワー
名物ドリンク。炭酸が効いたサワーに冷凍カットレモンでクエン酸注入。飲みきったら酎ハイを足すも、お水を注いでレモン水にするも自在。ネーミング含め傑作と思います。
☆☆昔ながらの肉焼売
しっかり蒸しで透き通った皮はソフト、肉餡はラードと玉ねぎ(見えないのでたぶん)の自然な甘さに、肉の弾力がステキ。調味料要らずの優しい逸品。
☆茹で豚にんにく醤油
焼売に、これかピータン豆腐がマイ最強おつまみ。この日は茹で豚の肉質が良く、ハードながらしなやかムッチリ。モヤシとネギも鮮度良く、シャキシャキで、過去一番。
オープンな厨房は大忙し。炒め物の注文がひっきりなしで、休むことなく中華鍋が振られます。ドリンクは1杯にし、つまみも抑えて、メインを注文。
☆☆☆特製ちゃんタンメン
調理の様子を観察。少し早めに麺を茹であげザルに入れておき、具材が炒め上がるタイミングに合わせて直前にスープ・麺を入れ、すかさず具材を乗せて提供。店員さん3人の見事な連繋プレー。
3人前同時提供でしたが、野菜の炒め加減は見事。特にメイン・キャベツは生っぽさが消えるギリギリを見切り、絶妙なシャキシャキ、いやシャッキシャキの食感。中太麺もわずかなタイムラグを感じさせないコシ、そしてスープは豊かな旨みにコク。丼の縁にちょんと置かれた辛味噌も文句無しのアクセント役。
夢中に食し、最後の最後少し残ったスープに7割方残っていた辛味噌を溶く。味噌スープになるかな、と思ったら、元のスープの力が強く、ほぼ辛さが加わっただけの結果に。
それぐらいスープが太いと言えます。しっかり飲み干してフィニッシュ。
繁盛する大箱店は、調理する人が複数で、味にムラが生じる傾向があります。これを抑え、かつ味を高いレベルに保てるかが名店の条件でしょう。
此方は鍋を振る方が3人はおられると思いますが、それぞれの個性はありつつ、いずれも腕はバッチリ。属人性の強い中華料理店でこれはスゴイ。
鍋振り以外のスタッフさんも、キビキビした動き、流れるような連繋で持ち前を存分に発揮しています。
飲んでツマんでしっかり食べてお値段2630円。非の打ち所がありません。
初めての席で新たな魅力発見。これからもますます楽しめそうです。