2回
2025/10 訪問
水の声を聴く昼どきに
2025/10/26 更新
2025/05 訪問
「水と出汁」その評判に偽りなし！
20250517 昼（ポケットコンシェルジュから予約）
昨日の夜に京都で中華をいただいて、折角京都に来たのだからと以前から伺いたかった木山へ初めてお邪魔しました。
お店に入る時から日本料理店らしい整頓された設えは清潔感・清涼感に溢れていました。
それは店内も同様で、板前さんみなさんの白く清潔感に溢れた出立ちはそれだけで見ていて素晴らしいと感じました。
お食事は総じて「優しい」そして美味しいでした。
濃い味付けではないが、「薄口」という表現では決してない。
まさに表題の通り「水と出汁」にこだわった極致なのでしょう✨
そして、今日はランチでしたので驚くほどのコスパの良さ☺️
京都に来た際はぜひ伺いたいお店にまた一つ巡り合うことができました！
ご馳走様でした⭐️
2025/05/18 更新
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2025年10月23日、秋の京都。
お昼に「木山」さんを訪れました。
御所南の静かな通りに面した佇まいは、まるで風の音まで計算されたよう。
格子天井と白木のカウンター、ほんのりと香る檜のような匂い。
座った瞬間に“整う”ってこういうことかと思いました☺️
最初に出されたのは、店の井戸から汲んだお白湯。
これが本当に柔らかくて、まるで水が丸くなってるみたい。
この一杯で「今日の主役は出汁なんだなぁ」とすぐに伝わってきます。
カウンターの上には、丁寧に並んだ鰹節の木箱。
あら節、本枯節、宗田節…など、複数を合わせて香りと厚みを出すそう。
もうこの時点で“水と鰹の交響曲”が始まってる感じ
料理はどれも、派手さよりも「自然体」。
酸味も甘みも、まるで人の呼吸に合わせるように穏やか。
食べていてホッとする味なんです。
主張しすぎず、それでいてちゃんと芯がある。
出汁が一歩引いた位置から全体を包んでくれるような優しさ。
冷たい一皿には秋の香りがふんわりと。
続く温かい料理では、出汁の奥行きがグッと増し、
素材の声がそのまま聞こえてくるようでした。
どの器も温度まで完璧で、手に取るとほっとする。
この「ぬくもり」こそ、木山さんの味の延長線なんだなぁと思いました
中盤で出てきたお椀は、まさに圧巻。
蓋を開けた瞬間に立ち上る香りがふわり…
ひと口飲んだら、思わず笑ってしまうほどのまろやかさ。
角がない、でも薄くもない。
身体の奥に沁みていくような清らかさがありました。
後半のご飯ものは、どれも少しずつ違う表情で登場。
香ばしさを立てたもの、出汁の旨味を引き立てたもの、
最後まで食べ飽きない工夫がされていて、
「これが昼の会席でいいの？」って思うほどの満足度。
添えられた香の物や小鉢もちゃんと美味しくて、
脇役ではなく、全体のリズムを整える“指揮者”みたいな存在。
このあたりに料理人の繊細さとセンスを感じます
甘味は、秋らしい一品がほんのり温かくて嬉しかった
しっとりした食感と控えめな甘さが心に優しく残る。
そして最後にご主人自ら抹茶を点ててくださいました
湯の音、茶筅の音、そして漂う抹茶の香り。
あの瞬間は“料理の余韻”というより、“儀式の静けさ”のようで、
思わず背筋が伸びました。
茶碗を手に取ると、器の温もりが掌に馴染んで、
あぁ、本当にここは「料理屋という名の茶室」なんだなと感じます。
ご主人の木山さんは、柔らかい笑顔で穏やかに話される方。
必要以上に言葉を使わず、
でも目線ひとつで“どうぞ楽しんでくださいね”と伝わってくる。
この方の人柄が、まさにこのお店の“味”そのものなんだと思いました✨
京都の井戸水、鰹節の香り、サスエ前田さんの魚たち…
それらが一つの旋律となって響き合う。
まさに“水の都・京都”ならではのご馳走。
お昼の会席でこのクオリティ、ひとり￥15,000は驚くほど良心的。
華やかさより、誠実さ。
派手さより、余韻。
心を静かに満たしてくれる“優しい贅沢”でした✨
「水が料理をつくり、料理が人を映す」
そんな言葉がぴったりな、京都・木山さん。
静かで温かい、そして記憶に残る昼でした。
ご馳走様でした✨