2回
2025/05 訪問
待望の京都中華を都内で!
20250527 夜(都内の祿の会で)
今夜は京都中華の雄で食べログGoldの仁修樓を祿の会で都内某所にて初めて頂きました!
まず驚かされるのは五言絶句(起承転結)の2部構成のメニューです。
上岡さん直筆のメニューがとても素敵でした。
読めませんが、韻踏んでるのかな(苦笑)?
さて、メニューは上岡さんが最後に仰ってましたが、仁修樓は今はまだまだ攻めのメニューとの事で鮑・フカヒレ・伊勢海老とパンチ力のあるメニューが並びました。
その中で印象に残ったのは、2品目の小鉢が並ぶお料理は愛でて美しく、選んで楽しく、食して旨しと最高の一品でした。
その後も、写真とメニューを見比べながらご覧いただきたいのですが、仁修樓スペシャリテの鮑!
その後に海老のお料理。
最後はフカヒレご飯と美味しいもの祭りでした!
この全8品はパンチ力もある事から最後は苦しいぐらいの満腹感に包まれて、この上ない大満足でした。
上岡さん曰く、今はまだまだ攻めのメニューでやっていくと。
今後、もしかしたら途中に野菜炒めのような(流しのメニュー)が来る日があるのかもしれないけれど、まだまだ攻めますよ!と自信に溢れた笑顔で話されているのがとても素敵でした。
また機会に恵まれれば、ぜひ伺いたいと思います。
大満足のご馳走様でした!
2025/05/28 更新
2025年10月23日、秋の夜。
5月に東京「祿の会」で上岡シェフのお料理をいただいて以来、京都の本店へ伺うこの日を、指折り数えて待っていました。
そのワクワク感は例えようもありませんでした✨
昼からずっと胸が高鳴って仕方がなかったんです☺️
夜道にふと浮かび上がる、白壁の建物。
柔らかな照明に「仁修樓」の金文字が映えていて、それだけで気持ちが引き締まる。
格式がありながらも、どこか人懐っこさのある佇まい。
中へ入ると、漆黒のカウンターと温かな灯りが迎えてくれました。
席につくと、美しい磁器の上に置かれた一枚の献立。
筆書きの上岡シェフ直筆のメニューががまるで五言絶句の作品のようで、思わず見入ってしまいます。
この時点で、もう“料理は始まっている”んですね✨
上岡シェフは相変わらずの穏やかさ。
偉ぶらず、気取らず、でもブレない芯を持っておられる。
厨房には静かな緊張感と、信頼で結ばれた空気が流れ、
若いお弟子さんたちの手元にも、その背中がしっかりと映っていました。
最初の一皿から、香りと温度の妙。
熱気を纏った器から立ち上る湯気の向こうに、
中華の「深み」と京都の「静けさ」が共存しているように感じます。
そして圧巻だったのが“十二景色”。
美しく並んだ十二の小鉢が一枚の盆の上で輝き、
「見て美しく、選んで楽しく、食べて旨し」まさに三拍子そろい踏み✨
甘・辛・酸・香、それぞれの個性があるのに全体が調和していて、
どれ一つとして浮かない。
十二の小宇宙がそこに広がっていました。
厨房の奥から聞こえる中華鍋の音。
火の爆ぜる音とともに、香ばしい香りがふっと鼻をくすぐります。
鉄鍋を自在に操る上岡シェフの姿は、まさに“炎の指揮者”。
静けさの中に緊張感があり、そのたびに皿の上に物語が生まれていく。
黄金の皿に盛られた蒸し料理は、香り立つソースの濃淡が見事で、
口に入れると柔らかな甘味がほどけて、静かに熱が伝わる。
味覚だけでなく、時間の流れまでも操っているようでした。
蓋付きの絢爛な器から現れたのは、主役の海の幸。
香り、色艶、盛り付けすべてが圧倒的。
そして口に運ぶと、そこには“滋味”という言葉がぴったり。
派手な演出ではなく、素材が語る力そのものに感動しました
そして、仁修樓といえばやはり“焼き物”。
艶やかな皮目をまとった香ばしい一品は、
香りだけでワインが進みそうなほど芳醇。
カウンター越しに漂う煙の香が、まるで劇場の一幕のようでした。
一方、穏やかな一皿は“静の美”。
葉に包まれた料理から立ち上る湯気がふわりと香り、
口に入れると深い余韻が広がる。
時間と共に旨味が変化していくのがまた面白く、
「料理って生きてるんだなぁ」と感じました。
終盤に登場したお料理は、まるでクライマックス。
火と水、香りと旨味、その対比がとにかく見事。
どの皿も、主張はあるのに喧嘩しない。
中華の大胆さと京都の繊細さが、美しく調和していました
そしてデザート。
小さな世界に優しさがぎゅっと詰まっていて、
温・冷・香のバランスが完璧。
月餅や果実、スープデザートにお茶まで並び、
最後のひと口まで幸福感で満たされました
すべてを食べ終えたあと、
「このお店の料理は、華やかというより“信頼できる味”だなぁ」と心から思いました。
誠実さと遊び心、技と情。
そのどれもが自然に共存しているのが、仁修樓の真髄。
外へ出ると、夜風が少し冷たく、白壁の文字がより一層輝いて見えました。
次回の予約は年明けの1月。
きっとまた季節の香りをまとって、別の表情を見せてくれることでしょう✨
京都の夜に灯る中華の灯。
仁修樓は、味だけでなく“心が温まるお店”でした。
ご馳走様でした✨