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夜の点数:3.8
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¥20,000~¥29,999 / 1人
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料理・味 3.9
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|サービス 3.8
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|雰囲気 3.6
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|CP 3.5
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|酒・ドリンク 3.2
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[ 料理・味3.9
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| サービス3.8
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| 雰囲気3.6
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| CP3.5
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| 酒・ドリンク3.2 ]
煙の香りと四季の食材が奏でるシンフォニー
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2025/10/03 更新
このランチスペシャルコースは、シェフの食材と火加減に対する高度な技術を存分に発揮し、前菜からデザートまで段階的に構成された、豊かで一貫性のある体験を提供してくれました。
ワッフルにオシェトラキャビアと海苔を合わせた一皿は塩味が効いており、味覚の序章を飾ります。前菜の香住蟹、新玉ねぎ、八朔は果実味とほろ苦さのバランスが絶妙で、爽やかな印象を残しました。
主食材の使い方には随所に驚きがあります。外はパリッと、中は香ばしいパンは思わずおかわりしてしまう美味しさ。畝田農園の季節野菜は色鮮やかで、提供前に見せてくれる演出も楽しいひととき。和牛ハツとつぼみ菜は濃厚な旨味を感じさせ、ホワイトアスパラガス、モリーユ茸、コンテチーズは意外性のある組み合わせで感嘆を誘い、層ごとの食べ方に工夫がありました。
お茶も食卓のハイライトのひとつ。狭山焙じ茶は緑茶を釜で焙じたもので、香ばしさが際立ち、何度もおかわりしたくなるほど。続く徳島産甘鯛は皮のサクサク感が圧倒的で、燻香が余韻として広がり、記憶に残る味わいでした。
肉料理の完成度は特に際立っていました。**熊本あか牛「阿蘇王」**は燻製の技で赤身肉が柔らかな風味を纏い、個性的な山芋「ネバリスター」との組み合わせで繊細な食感を演出。秋田の稲庭ラーメンと金華豚は郷土色豊かで、複雑なスープに山椒を加えることで奥行きが増しました。
デザートは驚きとともに幕を閉じます。苺と燻製マシュマロは一般的なマシュマロのイメージを覆す強烈な印象を残し、薪焼きチーズケーキは焙じ茶と合わせることで格別の美味しさとなり、華やかで温かみのある締めくくりとなりました。
このランチスペシャルコースは、単なる料理の試食にとどまらず、まるで煙の香りと四季の食材が織りなす演奏会のようでした。繊細な前菜から充実感あるメイン、そして驚きを添えるデザートまで、全体のリズムは緩やかでありながら随所に光る瞬間を散りばめています。一皿一皿を丁寧に味わう価値があり、再訪を心待ちにさせる食体験でした。