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幸福感に満たされる豆大福
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2025/02/12 更新
前日のTVドラマでヒロインが豆大福を食べながら会話するシーンを見てから、頭の中が豆大福でいっぱいになった。たまたまこの日は新宿方面に出かける予定。所用を済ませた帰り道、足はいつのまにかタカシマヤに向かっていた。
私にとっては若い頃から、「豆大福」と言えば「岡埜榮泉」。これはおそらく生涯消えることのない脳の刻印である。
まずそのふっくらと丸みを帯びたフォルム。その形を可能な限り損なわぬよう、親指と人差し指で静かにつまむ。重みを感じ、指先がわずかに食い込む。はやる気持ちを抑えつつ、慎重に、しかし素早く、口を寄せる。
白くすべすべとした餅は、薄皮というには厚みがあるが、たおやかな風情を感じる薄さ。モチモチと柔らかく、けれども少しもベタつかず、むしろ歯切れよく、触覚を刺激する。ところどころに仕込まれた赤えんどう豆は、軽い塩味を帯びて、知覚にアクセントをもたらす。
そしてそのしたたかな餅には、たっぷりと、こし餡が包まれている。この餡こそが大福の生命。色は浅紫、青みを帯びた薄紫色。舌触りは滑らかで、甘みは澄み切っている。余韻が長く、さらにじわじわと舌を楽しませる。ひと口、ふた口。豆大福のよろこびは幸福感となり、私は満たされるのだった。