1回
2025/10 訪問
写真より食気
2025/11/15 更新
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半月、あるいはヨットの帆の形の外観で有名な、インターコンチネンタル横浜。このホテルの2階に、リーズナブルな価格にして、絶品のフランス料理を提供するアジュールがある。
入り口からすこし奥まったところにあり、外などは見えないが、暗めの照明、西欧の邸宅の様な調度品。これらが非日常を演出していると言えよう。
今回は、同行者が事前に以下予約を入れていたためそれを頂くことに。
＜ランチ＞お魚とお肉料理の両方が選べるフルコース「VOYAGE」
グラスシャンパーニュで喉を潤したら、宴スタート。
前菜
【そば粉とリコッタチーズのシガレット 林檎のクレマと生ハム、ポーチドエッグのサラダ仕立て】
シガレットの中は玉ねぎのキャラメリゼとリコッタチーズが入っている。下に敷かれたりんごのソースが仄かに甘く、このシガレットと調和がとれている。
スープ
【シャンピニョンのポタージュ カプチーノ仕立て】
マッシュルームのスープ。ものすごく濃厚。泡はミルクを泡立たせた物で、濃厚なスープを滑らかにしている。
魚料理
【的鯛のポワレ ニース風ポテトのエクラゼ海藻バターのソースで】
前2品＋パン（これまたバターの芳醇な香りが素晴らしい、自家製のブリオッシュ？が最高）で、既に料理の虜になっていて、写真を撮るのを忘れ、半分程度食べたところでその事実に気づくという失態を犯してしまった。
的鯛が淡白ながら、海藻バターソースでコクをプラスすることで、味に深みを出すことに成功している。畳鰯がアクセントとして良い仕事をしている。
肉料理
【牛フィレ肉のポワレにブール・ド・カフェドパリのクルートを纏わせて ソース・ムータルド】
フィレなので、しつこくなくナイフがスッと入る柔らかさ。フィレ肉の上にはバターベースのブール・ド・カフェドパリが被さり、味に複雑さを出している。
デザート
【スパイス香る無花果のファーブルトン チーズのクリームと赤ワインソース カシスのアイスクリーム】
モチっとしたパンケーキの様な生地の上に、無花果が乗り、クリームがかかっている。甘さは控えめ。また、烏龍茶のジュレが添えられていて、これが無花果に合う。
そして、最後にコーヒーと共に小菓子がサーブ。
一皿一皿、華やかではないが丁寧に盛り付けされており、量も個人的には適切。隣のテーブルとの距離もしっかりと取られており、気にすることなくリラックス出来る。これでコースの値段が万を超えないというのは嬉しい限りだが、グラスワインの値段は結構強気設定に思われた（ホテルはこんなものかもしれないが）。
季節が移ろったらまた食べに伺いたい。そんな気持ちにさせてくれる店である。