4回
2025/07 訪問
深く味わう東京イチ美味いラーメン
目の前に出された丼の美しさに見とれる。
刻まれた軟白ネギに小ネギの緑が映える。ピンク色の肉が透けて見えるワンタン。そしてなにより、丁寧に折り畳まれた黄金色の麺。そこに満たされる透き通った飴色のつゆ。
このルックスだけでも他店を圧倒する。
まずはレンゲでスープを口に含む。
小むろさんのスープがいちばん美味いのは、最初の一口目だ。なにより、鼻に抜けてゆく香りの素晴らしさ。煮干しや鰹節などの乾物でとったダシの、すこしもエグ味のない、澄んだ甘い香り。そのダシの上澄みの一番美味しい部分が香りとなって鼻から抜けてゆく。
その後、麺やワンタンを食べだすとその香りがわからなくなるから、まずは心を静めて、お汁のその香りを楽しみたい。
そして麺をたぐる。
ぽくぽくと歯応えのある麺の美味さ。太さも茹で加減最良で、甘いスープとよく似合う。
太めのメンマと厚切りの焼豚。海苔をアクセントにしてひと通り味わったところで、お待ちかねのワンタンに。
中の餡の挽肉に、程よくショウガの味がつけてある。麺とスープとの相性も大変素晴らしく、口の中が倖せで充たされる。
そこまできたら、味変の揚げネギだ。
目黒のかずやからの伝統の味。
この揚げネギをふた匙ほど投入すると、ラーメンのコクが驚くほど高まる。
そのまま水も飲まず、休憩もせず、一心不乱にラーメンをすする。
こんな幸せが、たった1000円で手に入る。いつまでもこの店のファンでいたい。
2025/08/02 更新
2025/04 訪問
東京イチ美味い支那ソバを全集中して食べられる倖せ
市川の、住宅街のなかにある支那ソバの名店。大行列を避けるため、有給とれた平日昼間の11時くらいにしか行かないことにしている。駅から少し歩くけど、そんなこと全く気にならないくらいの美味しさ。
カウンターに着いて少し待つと供される、どんぶり。見てよ、と自慢したくなる美しいラーメン。
飴色に澄んだおつゆ、丁寧に折り畳まれた黄金の麺。そこに乗る、白い太ネギに散らした緑の細ネギのキレイさ。ふくふくのワンタンと、赤い縁取りの歯応えある焼豚、メンマ、そしてアクセントの黒い海苔。
おつゆを蓮華で口にふくむ。と、深く豊かな香りが鼻に抜けてゆく。後味の甘さがこの透き通った上湯の特徴。目黒に10年勤務し、週二回はかづやさんでランチ食べていた頃を思い出す。
いつもながらの麺の歯応え、ワンタンの食べ応え。そしてどんぶりが3割ほど減ったところで入れる、揚げネギ。その香ばしさがそれまでのラーメンをグッとアップグレードしてくれる。
お水も飲まず、少しも休まず一気に食べ、おつゆも全部飲んでしまうのもかづや時代から変わらない自分の流儀。
そして一息ついて思うのは、小むろさんの居心地の良さ。
静かにジャズが流れ(昨日はミルトジャクソンのヴィブラフォンだった。大好き)、でもそれは耳を澄まさなければ聞こえない音量。だからお店の上品な空気感を作っているに過ぎない。けれども都心にありがちな、気取りの過ぎた高級ラーメン店の雰囲気はなく、テーブル席の親子連れの会話も和める要素。
そしてフロアを回しているお姉さんの手際の良さ、物腰の柔らかさ。でも必要以上に客におもねることなく、次々とお客さんをさばいてゆく感じも、行列店ならではの配慮でとても素敵。
結果、カウンターで何のストレスもなく東京イチ美味い支那ソバを全集中して食べられる倖せ。
小むろさん、また半年後くらいに。有給とってあの味と居心地の良さを堪能しに来ますね。ありがとう!
2025/04/05 更新
日曜日と祝日の火曜に挟まれた飛び石の月曜日。
宮仕のサラリーマンは有給推奨日ですよね。
だからこういう日は小むろさんに。
ただ、ランチ時に行ったら行列確定なので、開店時間の10時に合わせて到着。
と、この時点で見たことない行列!
結果、ラーメン食べ始めたのは正午きっかり。
でも途中で列を抜けるとか考えもしないのは、それご小むろさんだから。
それほど美味いから。
また行きます。