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夜の点数:4.5
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¥10,000~¥14,999 / 1人
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料理・味 -
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アンティカ トラットリア チーボ 自由が丘 (ANTICA TRATTORIA CIBO) イタリアン
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2025/02/02 更新
先日とても美味しいイタリアンレストランに伺いました。
その名はアンティカトラットリアチーボです。
自由が丘駅の正面口から徒歩5分、喧騒もなく石畳の通りに面した立地抜群のレストランです。
この度、念願の訪問でしたのでブログを書こうと思います。
アンティカ トラットリア チーボ、実は2年前から気になっておりました。2年間、前を通る度に店内をチラ見してきました。広い間口に黄色いシェード、街灯に照らされた木枠のガラス窓からは階段が見えます。もはや階段しか見えません。レストランは二階なので、いい具合に内部が見えないのです。スタッフの方とか、店内の雰囲気とか、少し覗くことができれば踏み出せるのに、如何せん、いい具合に内部が見えないのです。アンティカトラットリアチーボ、それはいつしか私の中でミステリアスな存在へと変わりました。内部不明以外に、門構えにイタリア押しがないことも、その理由です。私の偏見で大変申し訳ないのですが、イタリアンレストランといえばイタリア国旗をガンガン掲げて「チャーオ!」「ボーノ!」「ブラボー!」「ピッザ!」みたいな威勢を出してくるのですが、そういったお祭り感が皆無です。ランチ営業もないため敷居の高さも手伝ってザ・ミステリアスレストランになってしまいました。そして人はミステリアスな存在に弱い。例えばミステリアスな女性は往々にしてもてるものです。性格が悪かろうと、底意地が悪かろうと、男性にもてるのです。さてはて全くもってミステリーです。
とある平日、テーブル席を予約して主人と開店の18時に伺いました。見つめ続けた白亜の階段を昇ると、、まあ素敵!カウンター席の奥はオープンキッチン、天井のシャンデリアは銅褐色のイタリア伝統スタイル、遊び心のあるオブジェの数々、レンガのマントルピースにはファンヒーターですが暖炉の灯、ガラス張りのワインルームもあってワインの品揃えも本格的なようです。肩ひじ張らず、温かみのある雰囲気は私の好みでした。店名が「アンティカトラットリアチーボ」ですから直訳して「古風なお食事処」となるのか?確かにそうゆう感じです。多分。
コートを預かっていただき、二人席に着席。ひとまず気がついたことは、寒い。遠赤外線ヒーターは置いてあるのですが、遠い。そのうち暖かくなるかなと切り替えて、ワクワクしながらメニューを物色します。お飲み物ですが下戸の主人はサンペレグリノ、弱小の私はシードルにしました。お料理ですが、定番メニュー以外にスタッフさんからご説明いただく本日お勧め料理の多いこと、、特にアンティパストが非常に多くて、忘れる、非常に多くて、聞き返す、の繰り返しがおきます。更にどれもこれも魅力的なので、何が何だか分からなくなって、ボーっとしてきたりもします。
ちなみにお勧め料理はお値段不明のため、オーダー後に突如不安にかられます。レストランでよく黒板にお勧めメニューとお値段を記載してありますが、あれのありがたさを思い知りました。
コペルトとして温かいフォカッチャがきました。よくあるフォカチャより生地のキメが細かく、オイルも抑えられていて個人的には好きでした。
アンティパスト一皿目は香草を詰めたポルケッタ(お勧めより)です。豚の皮がカリカリで香ばしく、シンプルな塩気でお肉の旨味を十分に楽しめます。何だか懐かしいなあと思ったら、デンマークのクリスマス定番料理フレスケスタイに似ているのです。フレスケスタイは厚切りのため皮目のクリスピー感と満足感が最高ですが、カロリーが最悪です。こちらのポルケッタは薄いので罪悪感なくいただけます。
二皿目は本日のカルパッチョ6種(お勧めより)です。
タコとグリーンオリーブ、寒ブリのグリル、アオリイカのカラスミ和え、ブリの塩和え、タラバガニの土佐ソース和え、鮑のアーモンドソース添えと彩豊かで、どれも大変美味しかったです。相変わらず寒かったせいか、寒ブリのグリルが一番美味しく感じました。
三皿目はイカ墨のリングイネです。イカ墨パスタにバジルが映えて美しい一皿でした。久しぶりにイカ墨をいただいたのですが、生臭さはなく、コクのある美味しいパスタでした。単純な主人は「カルボナーラ」か「洋食屋さんのミートソーススパゲティ」を押してきましたが「何故ここで?こんなに沢山レアリティーなパスタがあるのに?一体何故なのですか?」と黙らせてやりました。
最後四皿目は北海道蝦夷鹿ロースの炭火焼きです。メインディッシュには豚ロース、牛タン、牛ヒレがありましたが、ジビエ好きの私たちは蝦夷鹿の一択でした。そして本日一番美味しかったのが蝦夷鹿でした。鹿の脂も添えられていたのですが、この脂が甘くて美味しいのです。塩がふられた鹿肉と一緒にいただくとソースのように絡んで、もう完璧なのです。ワインソースやバルサミコなんて要らない、これで良いんだわーって頷いてしまいました。
お待ちかねのデザートはもちろんティラミス、そしてチーズケーキのベルガモットジャム添えにしました。カッサータ、バニラアイス、アフォガードもありましたが、やっぱりデザートはたっぷり食べないとなりません。最後に主人はコーヒー、私はカプチーノをお願いし、大満足のお夕食でした。
さてお会計は、、小さな紙に記載された流れるような5桁の数字、、「うひっ!」なるほど、美味しかったしね、本格的だったしね、お勧めって基本高いしね。
思っていたより2割高かったのですが、それに見合う味であったと思います。特にワインのペアリングを楽しみたい方には天国のような品揃えでしょう。
以前ブログでディナーで伺ったサルデーニャ料理の「セアダスフラワーカフェ」やランチで伺った「タヴェロッツァ」もご紹介いたしましたが、今回のアンティカ トラットリア チーボも最後まで寒かったですが、本当にお料理が美味しくて、楽しい時間を過ごさせていただきました。私としては高級レストランですが、また近いうちに伺いたいと思います。
東京のイタリアンでいうと、リストランテなら広尾の「LABISBOCCIA」、トラットリアなら自由が丘の「アンティカ トラットリア チーボ」を挙げさせていただきましょう!
ミステリアスと思っていたアンティカ トラットリア チーボですが意外に気さくで引き出しも多く、フレンドリーなお店でした。ただ調子に乗るとリストランテレベルの会計が発生しますのでご注意ください。