2回
2025/12 訪問
「らーめん大学」福市店 〜 最終学歴が変更になりました!〜
こんな大学があったなんて知りませんでした!同大学は本市の農村部を走る国道沿いに所在しており、これまで幾度となく車で通過していたはずなのに不覚にも気がつきませんでした。水谷豊的に言えば「私としたことが…」です。早速、突撃です!看板や暖簾にも昭和の風情が残っており、期待が膨らみます。
【一日目】
「醤油ラーメン」690円と「チャーハン(ハーフ)」330円を注文しました。メニューには「牛骨ラーメン」もありましたが、まずは基本を学ぶため「醤油ラーメン」から食べてみたいと思います。
まず見た目が美味しそうです。透明感あふれるキラキラ輝く黄金色のスープ、その中に佇むちぢれ麺、どれをとっても「中華そば」のKing of Kingです。
店主さんの麺の茹で具合が絶妙で、固麺のゴワゴワ感が麺そのものの味をより一層引き立てます。麺は一刻一刻と味を変えていきますが、この麺の一番美味しい瞬間をとらえて提供してくださいます。スープは芳醇な醤油の味がストーレトに伝わってくる正統派の真面目なスープです。すべてが高次元で絶妙に調和した醤油ラーメンです。
どんぶりの造形や絵柄も一体となって、どんぶりの中に芸術と旨みがちりばめられています。「らーめん芸術大学」に店名を改名してもいいくらいです。
【二日目】
「超牛骨ラーメン」を食べてみました。見た目は昨日の「醤油ラーメン」とほぼ同じですが、スープは牛骨の旨みが強く出た重厚なお味です。おとなしそうな見た目とは裏腹に、過激な牛骨の旨みに食欲が支配されます。トルクフルで刺激的な牛骨の甘さがグイグイと食欲を引っ張ってくれます。
店主さんは松任谷正隆似の温厚で柔和そうな感じの人です。無口だけどラーメンに対する熱い情熱が伝わってきます。おばちゃん(ご夫婦かな?)も注文がどんなに立て込んでも笑顔で対応しておられました。とてもいいご夫婦です。(ご夫婦でなかったらごめんなさいです。)
それから、店内にはところ狭しと昭和のポスターが貼ってあります。大塚製薬のオロナイン軟膏のポスターもあるではありませんか…私の記憶が確かなら、「三宅邦子でございます。」と言って始まるテレビCMだったように記憶しています。懐かしいというより、忘却の彼方から記憶が蘇ってくる感じです。店内には裸電球も垂れ下がっており、私がいつも憧れている「あがた森魚」の「赤色エレジー」の世界がここに息づいています。
それはそうと…私の最終学歴が「らーめん大学」になってしまいました。同大学に毎日通学しても学校教育法に規定する大学ではありませんので卒業証書はもらえませんが、チラ見せなら可能です。
2025/12/20 更新
今年の「年間Myラーメンアワード新人賞部門」は、年の瀬に出会ったこのラーメンに決定しました。らーめん大学 福市店の「牛骨パンチ」990円(大盛り100円増し)です。
スープの上澄に浮かぶ牛脂(たぶん)と、その下に澱む漆黒の醤油が美しいラーメンです。見つめていると、奥深く底知れない深淵を覗き込んでいるような錯覚に陥ります。
絶妙な茹で加減の少し硬めのゴワゴワ感が残る麺が漆黒のスープの中に鎮座しています。それを割り箸で引き上げると、油と醤油で彩られた緩やかなカーブを描くちぢれ麺が姿を現します。それは美しくもあり、おいしくもあり、色彩と旨味のマリアージュが醸成されています。
ここまで醤油を強烈にフューチャリングしたラーメンは珍しく、「牛骨パンチ」の名前どおり私のハートもノックアウトされてしまいました。ひと口食べた瞬間から牛骨の甘さと醤油の香ばしさが口の中に充満し、気がついたらスープも全部飲み干してしまっています。何かに取り憑かれたかのように夢中になって食べてしまう恐怖のラーメンです。この「牛骨パンチ」は店主さんの研ぎ澄まされたラーメンへの情熱が作り出したキセキの一杯です。
なお、牛骨の風味を純粋に楽しみたい場合は、「超牛骨ラーメン」をお勧めします。この「牛骨パンチ」は牛骨ラーメン好きのみならず、醤油好きが醤油を楽しむためのラーメンです。