2回
2025/07 訪問
横浜馬車道「鮨つぐ」で味わうのコスパ最高で、雰囲気抜群の贅沢コース
「鮨つぐ」は、
横浜・馬車道にある鮨店で、大将の髙田直嗣さんが営む、温かい雰囲気が魅力です。カウンター10席に個室もあり、デートや会食にふさわしい落ち着いた空間。豊洲や横浜市場から仕入れた旬の魚介に加え、赤酢2種と米酢1種をブレンドした酢飯で握られるコースは、20品前後が登場しながらも1.3万円という高い費用対効果で話題を集めています。
この日のコースは、宮城・塩釜の中トロからスタート。人肌の鮨飯と赤身の旨味が融合し、最初の一貫から気持ちを掴まれます。前菜的に供された岩もづくやハリハリ漬けは爽やかで、続く気仙沼の鰹は香り豊か。季節感がしっかり表現されていました。茶碗蒸しはトウモロコシのすり流しを合わせ、優しい甘みと滋味深さが印象的。タラコと山わさび、クリームチーズのみそ漬けを和えた小皿は驚きがあり、酒の肴としても秀逸でした。握りは鯵が脂のノリと歯切れの良さで印象的で、北海道の新物イクラは粒感がはじける新鮮な味わい。サンマは脂と香りが鮨飯と溶け合い、蝦夷アワビはしっかり茹でられて柔らかく旨味たっぷり。漬けにした鮪赤身や濃厚な紫雲丹、香ばしい太刀魚や穴子も続き、最後まで緩急ある展開でした。締めのネギトロ玉ねぎや玉子焼き、浅利汁は落ち着きを与え、フルーツでさっぱりと終える構成は見事。
全体を通して、気さくな大将で、肩肘張らずに鮨を楽しめる雰囲気があります。都内の名店に劣らぬクオリティを横浜で堪能でき、コストパフォーマンスの高さに感動しました。横浜で鮨を探すなら外せない一軒です。
2025/08/28 更新
鮨つぐは、
横浜・馬車道の静かな一角にある江戸前鮨店です。最寄りはみなとみらい線の馬車道駅から徒歩約5分、横浜市営地下鉄ブルーラインの関内駅からは徒歩約3分。住所はTYビルの2階で、店内は白木のカウンター10席と、3〜6名で使える個室を備えた全16席です。予約はTableCheck経由で受け付けており、提供はおまかせのみ。価格帯はディナーが約15,000〜19,999円、ランチは約4,000〜4,999円。平日ランチは水・木・金に2番手が担当し、前日12:00にオンラインで枠が開く運用です。支払いは主要クレジットカードに対応、全席禁煙。落ち着いた雰囲気で、会食やデート、家族での利用まで幅広く対応できる設えです。
まずシャリは赤酢が軸。酸の角が立ちすぎず、米の甘みと塩の締まりがはっきりしていて、温度も安定。ネタと握りの一体感が出やすく、最初の白身から心地よく入っていけます。季節の白身は切りつけが端正で、香りが素直に立ちます。光物は小肌や秋刀魚のような定番で、酢の当て方が過不足なく、後味に余計な重さが残りません。鮪は産地や個体で表情を替えつつ、赤身から中トロの流れが分かりやすい構成で、シャリの酸と脂の厚みがきれいに重なります。煮穴子はふわっとほどけ、ツメの甘辛がシャリの酸に寄り添う仕上がり。いくらや雲丹は時期に合わせて登場し、塩味の置きどころがはっきりしているので、全体のバランスを壊しません。
つまみは日によって入れ替わりますが、最初のもずくや旬の茶碗蒸し、焼き物などで季節感を自然にのせ、握りへ緩やかに橋渡しします。1品ごとの量は適正で、全体の所要はおよそ2時間。テンポは良いのに急かされる感じはなく、余韻を保ちながら進むのが心地よいです。日本酒は全国から幅広いタイプが揃い、軽やかな純米から旨口まで合わせやすい品揃え。鮨の序盤は軽快な酒、鮪や煮物にはふくよかな酒、といった選び方が素直に決まります。ウイスキーや焼酎も一定数あり、後半に気分を変えたい時にも対応できます。
空間は静謐。カウンターからは所作がよく見え、器の扱いも丁寧で、仕事の清潔感がそのまま安心につながります。スタッフの案内は必要十分で、初訪でも迷いません。個室の使い勝手も良く、顔合わせや小規模な会食にちょうどいい距離感。予約は取りづらい日もありますが、TableCheckの開放タイミングを把握すれば比較的スムーズ。ランチが前日予約制になったことで、初めてでも計画しやすくなりました。
総じて、鮨つぐは基礎の良さがまっすぐ伝わる一軒です。赤酢のシャリとネタの調和、火入れや酢の当て方の確かさ、進行のリズム、酒の合わせやすさ。過度な演出に頼らず、積み重ねた丁寧な仕事で満足度を高めています。