ハピグル(ハッピーライフグルメ)さんが投稿した銀座 鮨 中本(東京/銀座一丁目)の口コミ詳細

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銀座 鮨 中本銀座一丁目、宝町、京橋/寿司

1

  • 夜の点数:4.9

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 4.9
      • |サービス 4.9
      • |雰囲気 4.9
      • |CP 4.9
      • |酒・ドリンク 4.9
1回目

2025/10 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.9
    • | 雰囲気4.9
    • | CP4.9
    • | 酒・ドリンク4.9
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

銀座の「鮨 中本」で出会う、極上の食材の数々と熟練の握り


「銀座 鮨 中本」は、
銀座一丁目駅から徒歩2分ほどの場所にある完全予約制の鮨店。ビルの9階にひっそりと構える店内は、白木のカウンター11席のみ。照明を落とした静かな空間で、余計な音がなく、職人の所作と魚の香りに集中できる。大将は海外での経験も持ち、魚の扱いと温度設計に細やかな感性を感じる。

シャリには青森県産ムツニシキを使用。店内で精米し、白酢と赤酢の二種類を使い分けている。ネタに応じて変えることで、一貫ごとに温度と酸味のバランスが最適化され、全体を通して流れが心地よい。

つまみから始まり、焼き・煮・蒸し・握りと自然に流れる構成。黒鮑の肝ソースは、千葉県鴨川産の鮑を7時間蒸して仕上げ、卵黄と粉末昆布を合わせた濃厚な肝ソースで食べる。最後にシャリを添えて鮑リゾット風に仕上げる演出も秀逸で、記憶に残る一皿だった。根室産白子の昆布焼きは香ばしさと滑らかさが共存し、余市産あん肝の煮付けは上品な脂と出汁の香りがふわりと広がる。

握りは厚岸産本鮪の三段構成が圧巻。赤身・中トロ・大トロと続き、それぞれが異なる酸と温度で構成されている。赤身は漬けで香りを立たせ、中トロは厚切りで脂の甘みを引き出し、大トロは薄切り三枚重ねで口に入れるとすぐに溶ける。赤酢の酸が全体を引き締め、余韻は軽やかに消えていく。小肌の締め加減や車海老の火入れも完璧で、握り全体の統一感が高い。

日本酒、ウィスキー、ワイン、シャンパンも充実している。酒の提案も的確で、注ぐ温度や量まで丁寧に調整されているため、どれも料理と自然に調和する。サービスは控えめながら温かく、食事に集中できる時間を保ってくれる。

価格は決して安くはないが、内容と技術を考えれば十分に納得できる。シャリの温度管理、握りの間合い、供出のリズム、すべてが一定で、終始集中が途切れない。

銀座で王道の江戸前鮨を落ち着いた空間で楽しみたい人に心からすすめたい。職人技と静寂が調和した、完成度と満足度の高い一軒だった。

2025/11/04 更新

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