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夜の点数:4.4
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¥4,000~¥4,999 / 1人
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料理・味 4.4
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|サービス 4.4
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|雰囲気 4.4
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|CP 4.4
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|酒・ドリンク 4.4
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[ 料理・味4.4
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| サービス4.4
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| 雰囲気4.4
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| 酒・ドリンク4.4 ]
居酒屋
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2025/12/12 更新
神田という街は、酔いと汗と忙しさがいつも混線している。だからこそ、この“だいごみ”の扉を開けたときの落差が面白い。駅近の雑踏から数十歩しか離れていないのに、店内の空気は妙に落ち着き、時間の粒がゆっくり沈んでいくような静けさがある。まるで、路地の裏に隠れたアジトに潜り込んだ気分だ。
この店の魅力は「料理がうまい」だけで語り尽くせない。むしろ、“火の入れ方”“香りの乗せ方”“余白の作り方”で、気配を上手に操ってくるタイプの店だ。煮物を中心とした料理たちは決して派手ではないのに、ひと口ごとにじわりと舌に広がる。“強さ”で押さずに“深さ”で印象を残してくるから、気づけば箸のスピードが自然とゆっくりになる。
店内の灯りは控えめ。声を張り上げなくても会話が届く距離感が保たれていて、これがまた心地いい。料理そのものの余白と同じように、この店は空間にも余白がある。カウンター越しのスタッフの動きも軽やかで、必要以上に踏み込んでこない。その距離が絶妙で、こちらのペースを終始壊さない。
何より面白いのは、「煮物の店」という先入観をいい意味で裏切られること。煮るという行為にどこか“家庭的”なイメージを持っていたが、ここでは煮込みが“品”として成立し、酒場というより小さな料理屋のような品格が漂う。昔ながらの大衆性と、ちょっとした上質さが同居していて、そのバランスがじつに神田らしい。
気づけば長居してしまう店だ。食事の終盤、席に残る湯気の匂いがすっと消える瞬間がある。そのとき初めて「あ、もう帰る時間か」と思わせる。満腹よりも“満ち足りた感じ”が残る。
神田で、“静かに気持ちがほどける夜”を探しているなら、この店はかなり有力だと思う。騒がしい街のまんなかに、こんな温度の店がひっそりある。そういう意外性こそ、だいごみらしさなんだろう。