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夜の点数:4.2
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¥3,000~¥3,999 / 1人
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料理・味 4.2
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|サービス 4.2
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|雰囲気 4.2
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|CP 4.2
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|酒・ドリンク 4.2
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[ 料理・味4.2
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| サービス4.2
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静かに心がほぐれていく、門前仲町の大衆酒場
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2025/11/19 更新
門前仲町の街角にふっと灯るように佇む「大衆酒場 坂本商店」。派手さはないのに、不思議と吸い寄せられる温度がある。暖色の照明と木のカウンターがつくる柔らかい空気のおかげで、席に着く前から “今日はゆっくりできそうだな” と感じられた。
まず運ばれてきたのは、鉄板でふわりと仕上げられた玉子料理。とろりと半熟の層の上に添えられた薬味が控えめに香って、湯気と一緒にやさしい甘みが立ち上る。スプーンを入れると、湯葉のように柔らかくほどけていき、まさに気持ちまで緩む一皿。大衆酒場でこんな丁寧な玉子が出てくるとは思わず、最初からちょっと嬉しくなる。
続いていただいたのは、牛肉と野菜を軽く煮含めたような一品。真ん中に落ちる艶々の卵黄が美しくて、思わず手を止めて見入ってしまう。箸で割ると濃厚な黄身がとろりと流れ、それが肉と野菜にほどよく絡む。奇をてらわず、でも家庭料理とは少し違う“酒場の品の良さ”がしっかり出ている。こういうシンプルで誠実な味が、この店のカラーをよく表している気がした。
そして驚いたのが分厚いとんかつ。衣はざくっと軽いのに、噛めば中はしっとり。肉のピンク色がほんのり残る絶妙な火入れで、脂も甘く、見た目以上に上品な味わい。キャベツの瑞々しさが良いアクセントになって、重さを全く感じさせない。大衆酒場でこのレベルの揚げ物に出会えるとは思っていなかったので、素直に感動した。
最後に頼んだかつおのたたきは、香ばしい皮目と厚めの切り身が食べごたえ抜群。薬味のバランスも良く、ほんの少しの塩気とポン酢の酸味が素材の旨さを引き立てていた。派手に盛り付けてはいないのに、皿の上に“きれいな仕事”が宿っているのがしみじみ伝わる。
全体的に、派手さよりも丁寧さと誠実さを感じる店。ひとりで静かに飲むにも、誰かと落ち着いて過ごすにも向いていると思う。料理がどれも「ちゃんと作られている」と安心できて、帰り道にはふっと肩が軽くなるような、そんな酒場だった。