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夜の点数:4.1
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¥3,000~¥3,999 / 1人
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料理・味 4.1
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|サービス 4.1
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|雰囲気 4.1
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|CP 4.1
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|酒・ドリンク 4.1
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[ 料理・味4.1
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| サービス4.1
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| 雰囲気4.1
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| CP4.1
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| 酒・ドリンク4.1 ]
居酒屋行きました♪
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2025/11/24 更新
赤坂見附の交差点を抜け、人の流れを外側へとすり抜けていく。夜は明るいのに、視線の行き先がふと迷子になる街。その雑踏の高さから、少しだけ目線を変えた3階に「創作郷土料理 蔵」はある。
店の扉を開けると、赤坂らしさの喧騒が一旦途切れる。照明の明るさは控えめで、過度に“和風を演出しています”という押しつけもない。落ち着いているのに、気取っていない。肩書きのある大人たちさえ、素に戻れる場所のようだ。
席についた瞬間、空気の角がないことがわかる。店員さんは必要なときにだけすっと寄ってきて、すぐ引く。サービス業の丁寧さがちゃんとあるのに、友達の家のような距離感も共存している。赤坂という街の“緊張の標準値”が、ここではゆるく下がる。
料理が運ばれるたびに、店名にある“郷土”という言葉の意味が更新されていく。知らない土地の懐かしさみたいなものがあり、どこかで出会ってきた味が、もう一度きれいに整った形で出てくる。素材の主張も強すぎず、でも薄まることもなく、ちゃんと記憶に刻まれる。
時間が進むほどに、会話も場の空気も丸くなる。気取らずに、でも乱れずに過ごせる。赤坂にいることを忘れそうになるのに、ふっと視線の端に都会の夜がちらついて、「戻りたくないな」と思える。そんなバランスの店だ。
気づけば、テーブルの上にあるグラスの数が増え、笑い声が少し大きくなっていた。だからといって崩れないのが、この店の品の良さかもしれない。居酒屋でもなく、高級店でもなく、その間にしか作れない安心がここにはある。
帰り際、エレベーターの扉が閉まる瞬間に、店内の柔らかい光が視界からすっと消える。外の空気は少し冷たく、街はまたせわしない。でもさっきまでの温度がまだ残っている。
「また来たい」が自然に口をついて出る。理由はいくつもいらない。
一緒にいた相手が笑っていた、それだけで十分。赤坂で、そんな夜を叶えてくれる場所だった。