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夜の点数：4.1
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￥3,000～￥3,999 / 1人
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料理・味 4.1
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|サービス 4.1
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|雰囲気 4.1
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|CP 4.1
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|酒・ドリンク 4.1
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［ 料理・味4.1
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| サービス4.1
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| 雰囲気4.1
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| CP4.1
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| 酒・ドリンク4.1 ］
田町にある居酒屋
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2025/11/27 更新
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田町駅から少し歩き、雑居ビルの階段を上がっていくと、ふっと空気が切り替わる瞬間がある。4階の扉をくぐると、街のざわめきが背中へ滑り落ちていって、代わりに鶏の香りとあたたかい照明が迎え入れてくれる。“とり澄”という店名は、最初から料理の方向性を語っているようで、期待を裏切らない静かな説得力がある。
まず印象的なのは、店全体が“余白”を大切にしていることだ。騒がしさを売りにしていないのに、不思議と堅苦しさもない。まるで「今日はちょっと羽を休めていってよ」と言われているような、そんな包容力が店の空気に染み込んでいる。照明は落とし過ぎず、明る過ぎず。席間の距離もほどよく、隣の会話に侵食されない程度の安心感がある。
鶏料理を軸にしていながら、どこか和食店の所作を感じる丁寧さがあるのも面白い。焼き台の前に立つスタッフの動きは、リズムとして見ていられるほど静かで安定していて、“火と鶏の関係”をよくわかっている人の手つきだ。調理場から時折聞こえる、油がはじける軽い音や炭が呼吸するようなパチパチという音が、店内のBGMよりも心地よかったりする。
また、とり澄は“会食向けの店”と一言で済ませるには惜しい。ちゃんと日常の延長線上にある。仕事帰りの軽い一杯でも、仲間とのちょい集まりでも、落ち着いたデートでも、不思議とどの場面にも馴染む。その理由のひとつは、店員さんの接客が「必要なときにそっと寄ってくる」タイプだからかもしれない。こちらの会話を邪魔せず、でも困った時には一拍で気付く。これ、簡単そうでかなり難しい。
“鶏”をテーマにした店は多いが、田町でここまで“静かに深く鶏を扱う店”は貴重だと思う。派手な演出はないのに、焼き上がりの香りや、しっとりと流れていく食感の余韻がしっかり記憶に残る。料理を食べた瞬間に「ああ、この店はたぶん料理を“盛る”より“整える”ことを大事にしているな」とわかる。
店を出た帰り道、ビルの階段を降りながら、ふと外の寒さに気付く。それだけ中の空気が柔らかかったということだ。田町という忙しい街の中に、こんな“体温が一度だけ上がる場所”があるのはありがたい。
またふらっと寄りたくなる、静かで誠実な鶏の店だ。