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夜の点数:4.1
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¥3,000~¥3,999 / 1人
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料理・味 4.1
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|サービス 4.1
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|雰囲気 4.1
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|CP 4.1
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|酒・ドリンク 4.1
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[ 料理・味4.1
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| サービス4.1
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| 雰囲気4.1
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| CP4.1
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| 酒・ドリンク4.1 ]
赤坂見附にある居酒屋
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2025/11/29 更新
赤坂見附の交差点からわずか数十秒。雑居ビルの階段を上がっていく途中で、街の音が少しずつ薄くなり、扉の向こうに違う温度の空気が流れているのがわかる。「九州料理と地酒 くら」は、あの赤坂の真ん中にありながら、“都会の九州”をしれっと成立させている不思議な店だった。
席に案内されると、まず照明の柔らかさが心地いい。九州料理の店というと賑やかでワイワイした印象を抱きがちだが、ここはあえてその逆をいく。騒がしさがなく、温度も匂いもどこか穏やかで、まるで知り合いの家に上がり込んだときのような安心感がある。赤坂の飲み屋にしては珍しく、肩の力がすっと抜ける。
料理は、九州らしい“豪快さ”ではなく、丁寧さが前に立つタイプ。ひと口食べると、噛むほどに旨味が層になって押し寄せ、気がつけば箸を持つ手がゆっくりになっている。派手さはないのに、時間をかけて染みてくるタイプの美味しさだ。九州らしい濃さは確かにあるのに、後味がくどくならないのは、素材の扱いと火入れがきちんとしている証拠だと思う。
店員さんとの距離感も絶妙で、押し付けがましさが一切ない。必要な時だけふっと寄ってきて、気配を消すように離れていく。こういう“静かなプロ感”がある店って、実はなかなか巡り会えない。料理の良さがより引き立つのは、こうした所作があるからだ。
地酒の種類も豊富で、九州の銘柄が並ぶ棚を眺めているだけで旅気分がじんわり湧いてくる。選ぶ楽しさがあるのに、どれを頼んでも料理との相性が自然に寄り添うように作られているあたり、店全体で世界観を揃えているのが伝わってくる。
赤坂にいるのに、どこか九州の夜に迷い込んだような感覚。喧騒や急ぎ足の空気とは別の、やわらかい時間が流れる。店を出る頃には、少しだけ歩く速度がゆっくりになっている自分に気づいた。
赤坂見附で“騒がしくない九州料理”を探しているなら、ここは確かにひとつの答えだと思う。気負わず、でも確実に美味しい。そんな地力のある店だった。